春の王宮で見つけた盾の幻影…フランによるとそれは、グリモダール三至宝の一たる“イーシルの御鏡”なのだという。
「あの盾を退けることができるのは、ただ一つ…デモンスレイヤーだけよ。先に進むのなら、あとニ柱のデモンを捕らえないといけない」
それは取りも直さず、かの鏡の先に僕たちの最終目標たる闇の大天使ソルが待つ…ということだろう。
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ウラヌスのデモンサークルは、その春の王宮の上階…“夏のエデン”にあった。
「…一度の過ちであれば、許そうと思っていました」
翼を凛と広げ、ウラヌスが高らかに宣告する。
「しかし、再び罪を重ねるのであれば…もはや寛容の出る幕ではありません」
光の魔力が膨張し、デモンの枷が解き放たれる。
「見よ!汝を貫く神の槍を!地の者を裁く神の光を!」
その強い圧は、本来の光の力をとうに逸脱しているといえた。
「あら、私のためにスポットライトでも用意してるのかと思ったわ」
強すぎる輝きに反応したのか鍵から、ヴィーナスが躍り出る。暴走したウラヌスを一瞥し、大げさにため息をついてみせた。
「相変わらず神の御威光とやらにご執心ねぇ…あんたはただ、光の威を借りて踏ん反り返ってるだけじゃない」
「なにを…っ!」
「女っていうのはね、自力で輝いてナンボなのよ!さぁゴキブリ、証明してあげるから私に力を貸しなさぁい!」
わかったよ…大いなる美の化身よ、戒めの鎖を解き放て!
「さぁ、我が美の前にひれ伏すがいい!」
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覚醒したヴィーナスが駆る巨大な手が、ウラヌスの翼を引き裂き…堕ちた天使は、双子の追撃の前に倒れる。
「まさか…我が力が破れるとは…」
跪いたウラヌスが、僕の顔を見上げる。
「あなたこそ新たなる主…この力…全て捧げましょう」
「…宗旨替えの早いことで」
マイコのごもっともなボヤきを聞き流し、ウラヌスが目を閉じる。その姿を魔眼が捉え…
──デモン・ウラヌス、討伐完了!
−つづく−
リザルトとしては5ターン撃破。各デモンに見せ場を設けたいワガママで、おおよそ戦闘向きとも言い難いヴィーナス出したわけですが…
登場2ターンで沈没orz
次回のプルト戦ではウラヌス出したいですが、しっかり育てんとなぁ…💧