【#140字小説】#宇宙人後輩(ゆーふぉーがーる)は寄り道したい【Xまとめ】
UFOを見たとオカ研の後輩に言ったら「ついにバレた…」と呻く。曰く彼女を監視する母艦らしい。嘘だろと言いかけたが目がマジだ…バレたらどうなる?
「お小遣いが減るっす」
…なんて?
「もう帰りに先輩とハンバーガー食べらんない…」
この世の終わりみたいな顔で宇宙人を自称する少女が嘆いた。

1.【宇宙人後輩は寄り道したい】2024.3.23
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「そろそろ肉まんの季節も終わりかな?」
半分に割ったピザまんをハフハフしながら自称宇宙人の後輩が呟く。
「終わる前にあんまんも食べときたいっすね?」
上目遣いでおねだり…はいはい半分こな?
「やった♪」
少し先のコンビニに走る背中を見送りながら、俺はピザまんの片割れを口に放り込んだ。

2.【冬の終わりはコンビニで察する】2024.3.12
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後輩が宇宙人だという証明をしたいらしい。そういやそんな設定あったな…
「設定言うなし…とにかく見ててください」
反重力装置の端末…どう見てもスマホだ…を弄る。UFOにも使われているという技術で、ふわりと彼女の身体が浮いて。
「ふっふーん…どうです?」
「…水色だな」
「どこ見てんすか!」

3.【ところで人前でそれ見せて大丈夫な奴か?…いやそっちの話じゃなくて】2024.3.25
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後輩が涙目でベンチに転がっていた。どうやら反重力装置を使ったのが"上"にバレてさらに小遣いを減らされたらしい。なにやってんだか…
「今日は先輩とメンチカツ食べたかったのにぃ…」
…まぁそれぐらい奢ってやるよ。
「本当っすか!?」
アホみたいに嬉しそうな顔しやがって。バイト増やすかな…?

4.【小遣い制の宇宙人って…】2024.3.30
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付き合いで入ったオカ研の部室にそいつはいた。一緒に入部した悪友はいつの間にか来なくなり、それぞれ適当に本を読む。ふと彼女の腹から音が鳴り、俺は笑いをこらえながら寄り道を提案したんだっけ。
「…お前相変わらずそのバーガー好きな?」
「あむ…にひひ、初めて一緒に買い食いしたやつですし」

5.【第一種接近遭遇】2024.4.17
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「最近付き合い悪くないです?」
後輩がふくれっ面で睨む。
「今日も一緒に帰れないって…」
「ちょっとな」
最近バイト増やしたから、寄り道する時間が減ってるのだ。
「たまにゃ他の友達ともつるんどけよ。いないわけじゃねーだろ?」
いますけどぉ…と唇を尖らせる姿は、とても宇宙人には思えない。

6.【ぼっちじゃない…よな?】2024.4.23
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「アイスが美味しい季節になってきましたねぇ」
後輩がソフトクリームをぺろり。ついこの間まで肉まん堪能してた気がするがな。
「先輩のは…なんですそれ?」
期間限定のブドウのやつだと教えると興味津々に覗き込む…食ってみるか?
「いいんですか?!」
…いや一口食った後で言うセリフじゃねえ。

7.【間接キスにも動じないとか…さすが宇宙人(?)】2024.5.9
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街で後輩を見かけた。同級生らしいチャラそうな男が声をかけるが、当の彼女は冷めた顔。そのうち二人は路地裏に…と思ったら男だけ呆けた顔で表通りに去っていった。なんだ…?
「せーんぱい、バイト中です?」
背後から声をかけられ我に返る。そこにいたのはいつもの笑顔だけど…何か妙な感じがした。

8.【右眼…光ってた?】2024.5.14
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昨日の事を聞くと、後輩は「見られちゃってましたか」と呟いた。右眼の力で思考や記憶を操作するらしい。宇宙人みてー…
「いや実際宇宙人ですし」
で…知られたからには俺の記憶も消すのか?
「それは…」
…いいよ、お前に消されんなら。
「そういうとこっすよ…」
そっぽ向いて「ばーか」とぽつり。

9.【地球社会に潜り込むには必須の技能】2024.5.16
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なんやかんやあって、今日も何事もなく後輩と寄り道。しかし俺が協力者ねぇ…
「仕方ないじゃないですか…そうでも言わないと記憶全部抜かれて最悪パーになってましたよ?」
何の仕事だっけ?
「惑星調査ですけど」
調査内容は商店街の美味い店か?
「…意地悪」
口を尖らせながら、たこ焼きをぱくり。

10.【このろくでもない、すばらしき寄り道】2024.5.22
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「この支倉・ルーシー・紫子に課せられた惑星調査の対象…それはオカルトです!」
宇宙人の後輩曰く、世界各地のオカルティズムは昔地球を訪れた宇宙人の残したメッセージだという。それでオカ研に入り浸ってたのか…
「というわけで、早速有名な水晶髑髏の調査を…」
…それ捏造品だぞ。
「…へ?」

11.【オーパーツって大体ニセモノなんだよな…】2024.5.28
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「まさか有名なオーパーツがみんな偽物だったなんて…なんなんですか地球人…」
orz←マジでこんな感じで凹んでる。まぁ完全に捏造と証明できないのもあるらしいしボチボチ探そうぜ?
「…先輩が言うなら」
じゃ、今日のところはどっか寄るか?
「…いつものバーガー」
腹を鳴らして、支倉が照れ笑い。

12.【今日はナゲットもつけてやろう】2024.6.3
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「これがかつて世の女子高生を虜にしてきたというタピオカ…!」
黒い粒入りのドリンクに支倉が目を輝かせる。まさかまだ専門店が生き残ってたとは…
「モチっとして甘い!先輩先輩、もう一杯買ってもいいですか!?」
気に入ったのはいいけど…とカロリーについて教えると、絶句して財布をそっ閉じ。

13.【宇宙人も太るのか…】2024.6.11
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支倉って宇宙人としての本来の姿…とかあるの?
「あ、それ聞きますか…そっすか…」
ふふふ…と低く笑いつつ首元に手をかけぐっと引き剝がそうと──
「なーんて、もともとこんな顔ですよーだ。安心してください。ちゃーんと美少女です!」
自分で言うな。
「あ、ほっとしました?」
…ノーコメント。

14.【正直ちょっとだけほっとした】2024.6.19
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支倉はこの学校に生徒として潜入してるわけだが実際いくつなんだ?
「女子に齢聞くとかデリカシー皆無ですねぇ。まぁいいですけど…284歳です」
想定の斜め上がきた。
「あーすみません、この惑星の自転と公転周期に換算し忘れてました。ええと…16歳ですね。明日になったら」
え、明日誕生日なの!?

15.【しれっと明かされた個人情報】2024.6.26
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「今日はずっと難しい顔してますねぇ?」
や、支倉が誕生日だっつーからプレゼント考えてたんだが…
「全然思いつかなかったと」
宇宙人女子の好みとか分からん…いや地球人ならわかるかと言われるとアレだが。
「ふぅん…あ、じゃあ今日はあっち寄りましょう」
そう言って彼女がゲーセンを指さした。

16.【後輩を祝おう!】2024.7.3
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支倉とは色々な店に寄り道したが、そういえばキング・オブ・寄り道たるゲーセンへは行ったことが無かった。
「色んなゲームがあるんですねぇ…」
今まで食い気しかなかった奴が興味津々だ。さて、何で遊んでもてなしてやろうか…
「先輩先輩っ」
袖を引っ張った後輩が、クレーンゲームに目を輝かせて。

17.【寄り道に王道アリ?】2024.7.10
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思い出したくない出費の果ての戦果を抱きしめて支倉がご満悦…本当にそれでいいのかプレゼント?
「はい!」
昔懐かしの宇宙人グレイが、これまたレトロなアダムスキー型UFOに乗った珍妙なぬいぐるみだ。同じ宇宙人として響くものでもあったか?
「だってこれ…先輩に似てません?」
いや似てねーわ…

18.【というか似てると思うものを抱きしめるなよ…】2024.7.17
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支倉を家まで送る…あんま誕生日らしいことできなくて悪いな?
「いえ、楽しかったです…でも、もし先輩がまだ何かしてくれるっていうなら…ひとつワガママいいです?」
囁かれたリクエストに、俺は顔を熱くして…
「また明日な…紫子」
それに応えると、後輩も多分同じくらい顔を赤くして手を振った。

19.【何かが変わった気がした日】2024.7.24
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「せんぱーい」
聞き慣れた声に振り向くと、廊下側から見慣れた銀髪がふわり。
「お昼、部室行きます?」
これまでも昼飯を部室で食べることはあったがわざわざ示し合わせるのは初めてだ。おう、と応えると「じゃ、待ってますね」と手を振って。
この後クラスの男子共に詰められたのは言うまでもない。

20.【少しだけ変わった日常】2024.8.1
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昼休み。部室の机に昼飯を広げる。
「支k…紫子の弁当小さいな。それでよく放課後までもつもんだ」
「そっちこそ…パンだけだとお腹空きません?」
そりゃまぁ…ねぇ?とお互いに顔を見合わせて笑いあって。
「放課後になったら寄り道しますし?」
「だなァ」
さて…じゃあ今日はどこに寄ろうかね?

21.【お互いお昼は控えめに】2024.8.8
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「っていうか先輩、まだわたしのこと名前で呼ぶの慣れないんです?」
ポテトを頬張りながら、後輩が指摘するのは昼休みでの一件。
「仕方ないだろ…今まで女子を名前で呼ぶ機会なかったんだし…ならそっちだって俺の名前呼んでみろっての」
「やー…先輩は先輩ですし?」
うわー、ずっこいなこいつ…

22.【でも呼ばれたら呼ばれたで多分焦る】2024.8.17
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紫子以外にも宇宙人の調査員っているのだろうか。
「いるみたいですよ。連絡取ったり会ったりはしたことないですけど」
少なくとも同じ街にはいないようだ。何の調査してるんだろうな。
「そういうのも出身星によって変わるんですって。文明調査から…漫画収集まで?」
後者ならぜひ協力したいもんだ。

23.【君の街にも宇宙人、いる?】2024.8.25
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最近気づいたが、紫子は名前で呼ばれると上機嫌になる。
「実はここだけ本名なんです」
後輩が諳んじる長ったらしいフルネームの中に、ユカリコに該当する発音の言葉があった。
「支倉もルーシーも、結局のとこ偽物の名前なんで…先輩にはわたしのコト、本当の名前で呼んで欲しいんすよ」
…そっか。

24.【名前で呼んで】2024.9.9
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体育の授業が紫子のクラスと被った。向こうは…短距離走か。そういえば前に、宇宙人だとバレないように能力を意図的に平均値にしてるって聞いたことが…
「…え?」
タイムを測っていた体育教師が目を丸くする。
「え、これ…世界記録…えぇ…?」
唖然とする周囲を尻目に、後輩がドヤ顔で手を振って。

25.【ちょっと本気出しちゃいました(テヘペロ】
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「オーパーツ展?」
「顧問が招待券くれてな」
紫子がチケットをしげしげと眺める。
「でも大半捏造品なんすよね?」
かもだけど、せっかくなら現物見てみた方がよくね?
「…もしかして」
ふと上目遣いに俺を見る視線がにやりと笑って。
「わたし、遠回しにデート誘われてます?」
…否定はしない。

26.【オーパーツ展に行こう!】2024.9.26
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そういえば休みの日に会うのは初めてだな…などと考えながら待ち合わせ場所まで着くと、約束の30分も前だった。自分で思っている以上に、俺は浮き足立ってるのかも知れない。
「…あっ」
ふと喧騒の中で、聞き覚えのある声が届く。
「せーんぱーい!」
満面の笑みで、私服姿の紫子が手を振っていた。

27.【待ち合わせは駅前で】2024.10.6
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「駅前来たの初めてっすけど…人めっちゃいますね」
「亜人種特区だから、並の地方都市より人は多いしな」
「へぇ…うわっぷ!」
不意に流れの変わった人波が俺たちの間を通り抜ける。
「…気抜いたらはぐれちゃうすねぇ」
「だな…じゃ、ここ持ってろ」
突き出した袖を、紫子がはにかみながら掴んで。

28.【…しかたないっすねぇ】2024.10.16
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さほど人気がないのか、オーパーツ展は閑散としていた。俺の袖を掴んだまま、展示物を見つめる紫子の真剣な横顔に知らず見入っていると、「ええっ!?」と素っ頓狂な声が耳を劈いた。
「うおっ!どうした急に…?」
「先輩…コレ“ホンモノ”っすよ!」
指差した先で、メイン展示物の水晶髑髏が輝いて。

29.【捏造なのにホンモノとはこれ如何に】2024.10.26
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喫茶店に移動して紫子に詳細を尋ねる。
「…あの水晶髑髏には、地球の光学技術では感知できない領域で情報が刻まれてたんす」
それ以外は半ば意図的に地球技術に寄せて作られてるらしい…で、何が書いてあったんだ?
「それが…」
あ、機密ってやつ?
「や、その…現地のオススメ惣菜を…」
…なんて?

30.【好きな惣菜発表宇宙人(超古代Ver)】2024.11.5
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改めて調べると、展示物の8割にメッセージが残されていた。
…その全てが、出土地のグルメについてだったが。
「どんだけ食に貪欲なんすかねこの人…」
紫子曰く、同一人物の筆によるものらしい。
「料理の名前読んでたらわたしもお腹空いてきたっす先輩…」
はいはい…帰りに寄り道な。
「やった♪」

31.【…いや待てさっき喫茶店でナポリタン食ってなかったっけ?】2024.11.17
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駅前のモールに入ってみたはいいが、レストランだけでも結構な数だ…なに食う?
「なんでもいっすよ?」
「それ一番難しいやつぅ…」
とりあえずぶらぶらしながら探していると、くいっと袖を引っ張られる。
「先輩先輩、あそこにしましょ!」
ほらほら!と紫子が俺の手を掴み、フードコートへ早足で。

32.【なんかデートっぽくなってきたな…】2024.11.27
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「結局いつものバーガー屋かよ?」
「まぁいーじゃないすか」
ニコニコしながら後輩がぱくついてるのはお気に入りのチーズバーガーだ。
「先輩のは季節限定のやつっすか…美味しい?」
「おう。ソースがいい感じだな」
「ほほう…?」
紫子の指が俺の口の端をぬぐい…ぺろり。
「…あ、ほんとっすね」

33.【お前そういうの…他のやつにはするなよ?】2024.12.11
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「やー、思いがけない収穫だったっすね。これはレポートが厚くなるっす!」
上機嫌に紫子が帰路につく。
「あ、デートとしても楽しかったっすよ?」
「取ってつけたみたいに言うんじゃないよ…」
俺のツッコミに「んふふー」と含み笑いを浮かべる後輩の手は、モールからずっと俺の手と繋がれたままで。

34.【ほらほら、うちに送り届けるまでがデートっすよ?】2024.12.21
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「終わったーっ!」
紫子が安堵の声をあげた。先日のデート…もといオーパーツ展での収穫をレポートにまとめていたらしい。
「これを母星に送れば、わたしの評価も爆上がりっす!」
…評価が上がったらどうなるんだ?
「それはっすね…」
言いかけた後輩の口を遮るように、部室の戸が勢いよく開いた。

35.【内容はともかく貴重なデータらしい】2024.12.31
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部室に飛び込んできたのは化け狸の少女だった。
「お知り合いすか先輩?」
「あぁ同じクラス。確か第4演劇部の…」
「違ーう!劇団【昴星】!お間違いなくっ!」
知らんて…つか何の用?
「っとそうでした…」
咳払いを一つして、勢いよく土下座。
「お願いします、うちらのお芝居に出てくださいっ!」

36.【演劇少女(狸)、参上!】2025.1.9
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化け狸娘…蓑山やしま曰く、学園祭を目前に部員がごっそり辞めたらしい。そりゃ“第4”じゃなぁ…
「第4ってなんすか?」
「うちの演劇部すげー人気でな、入部希望がアホみたいに多いってんで4つに分けてんだ。で、こいつのいるのは…」
「どーせ序列最下位ですよぅ…」
クラスメイトが涙目でぼやいた。

37.【毎年学園祭の結果で序列が決まるんだと】2025.1.20
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で、俺たちに芝居やってくれって?
「あ、出て欲しいんは君じゃなくてね…」
蓑山の視線の先で「わたしっすか?」と紫子が目を丸くする。
「今うちが書いてる脚本のヒロインに、この子がうってつけなんよ!」
「え、ええ…?」
鼻息荒く力説する化け狸に手を握られて、珍しくたじろぐ宇宙人であった。

38.【ピンときたんよ!】2025.1.30
ーーー
紫子が助けを求めるように俺を見る。存外人見知りなとこあるなこいつ。
「いいんじゃないか?」と伝えると、後輩はおずおずと頷いて。
「わ、わたしでよければ…」
「とんでもない!支倉ちゃんがいいんよ!」
よろしくねぇ!と蓑山が紫子を盛大にハグ。
「君もありがとうねぇ!」
ついでに俺にもハグ。
39.【わりと距離感近いな蓑山…】2025.2.9
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翌日。オカ研の学祭準備を早々に終わらせて、今日から第4演劇部…もとい劇団昴星の練習に参加している後輩の様子を見に行く。
「え、ええと…」
いきなりステージで台本片手に稽古か…まぁ本番まで日もないしな。
「支倉ちゃん!もっとお腹から声出して!」
「は、はいぃ…!」
──頑張れよ、紫子。

40.【帰りに何か奢ってやるかな】
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「お芝居なんて初めてだからヘロヘロっすよ…」
バニラシェイクをすすりながら紫子がぼやく。普段から地球人になりすましてるやつの言うことかね。
「それはそれ、これはこれっす」
さよけ。
「セリフも覚えないとだし…先輩、手伝ってくれません?」
ナゲットあげますんで!と食べかけを押し付けて。

41.【まぁ手伝うつもりではあったけど】2025.3.1
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蓑山の書いた脚本は、かぐや姫を現代風にアレンジしたSF物語だ。紫子演じるヒロインはとある任務を帯びて地球にやってきた異星人で、偶然知り合った少年と共に行動することに…っておい。
「なんすか?」
…お前、正体伏せてるんだよな?
「伏せてるんすけどねぇ…?」
不思議そうに後輩が首を傾げて。

42.【偶然の一致にしちゃできすぎじゃね…?】
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紫子の練習に付き合いながら脚本を読み込む。物語の中で、ヒロインと少年はさまざまな難題を力を合わせてこなしながら絆を深めていく。でもそれを乗り越えた二人を待つのは、永遠の別離で…
──いままでありがとう。大好きだったよ。
未だ棒読みの残る後輩のセリフに、頭を殴られたような気がした。

43.【いつかは紫子も…?】
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紫子が地球の海が見たい!と言うので夏休みを利用して遊びに来た…のだが。
「先輩!海の家の焼きそばって謎に美味しいですねぇ!」
絶妙に人聞きの悪いことをのたまいながら食い気に邁進してるなこいつ…
「次はカレー食べましょカレー!」
食い意地が張りすぎてせっかくの水着姿を堪能する暇もねえ…

【番外編:海の家グルメの調査?】2024.9.2
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オカ研にいる宇宙人の後輩は未だサンタを信じているらしい。ピュアなことだ。
「何言ってんすか。サンタは本当にいるんすよ?」
毎年プレゼント貰ってるし!と力説してくる。お前ねそれは親御さんがだな…
「だってこの目で見たんすよ!M78星雲の方からサンタが飛んでくるの!」
いやちょっと待てぃ!

【クリスマス番外編:宇宙のサンタ事情】2024.12.23
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どうしてもとせがむ後輩に根負けして、彼女の家でイヴを過ごす。2人でB級映画を観倒しているうちに寝落ちしたらしく、ふと目を覚ますと窓の外が明るい。その輝きが音もなく近づいて…次の瞬間、ソファにプレゼントの包みが2つ。
「むにゃ…だから言ったじゃないすか先輩…サンタはいるんすって〜」

【クリスマス番外編②:サンタって光るのか…】2024.12.25
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「先輩はどっちがいいすか?」 紫子がチョコレートが並ぶショーケースを指差す。さすがに宇宙人でもバレンタインは知ってたか。 「別に好き嫌いはないぞ。甘くてもビターでも」 「あーいや、そっちじゃなくって…」 ため息をつきながら、耳元でぽそっと。 ──先輩が欲しいのは“義理”です?それとも…

バレンタイン番外編【究極の2択】2025.2.12