2022-01-01から1年間の記事一覧
──新たなジャマトの出現です。 デザイアドライバーとIDコアを渡された瞬間から、人々は【仮面ライダー】になり、【デザイアグランプリ】に挑む。ライダーたちが転送された、人々の狂乱渦巻く【ジャマーエリア】には… 「なにこれ…」「ジャマトなんか一匹も…
「聖騎士ジークと会ったのですね」 塔から戻ったオレたちは、取り急ぎそこであったことを報告するべく城へと赴いた。 「彼は、みなさんと同じように外の世界から来た勇者のひとり…でした」 過去形で終わらせる言葉が、女王にとってジークの存在はなかったこ…
そういえばデミヘイムでも違和感のある壁の存在を思い出したので、ビスヘイムに行く前のウォームアップを兼ねておさらいに。 「ここにもあったんだな、隠し扉」 今まで遠目に見えてはいたが取りに行けなかった宝箱の確保もでき、さて戻ろうとしたところで別…
朝からいろいろあったが、とりあえず起きてきた他の連中と合流して、竜王の塔の前へと向かう。出入り口にあたるクリスタルの前に着くと、その輝きが異様に増した。どうやら女王に授けられた第1の秘宝・ミョルニルの力に反応しているらしい。 「新しい界層に…
魔王フレイを討伐して、一晩が過ぎた。オレは次なる界層に挑む準備のため、朝食がてら装備の手入れを行っている。 「食べるか弄るかどっちかにしようよお行儀悪いねェ…」 チュッケが渋い顔をしているが、時間は有効に使うのがオレの流儀である。 今回の魔王…
稲光荒れる嵐の中を、巨大な空飛ぶ艦…【飛行都市マギニア】が往く。目的地への到達を間近に告げる艦内放送を聞き流しながら、マギニアの長たる姫…ペルセフォネ・マギニアスは轟く雷鳴にも臆することなく、窓越しの豪雨をどこか楽しげにも涼やかに眺めていた…
革命団の仕事は、なにも斬った張っただけではない。革命を円滑に進めるためのモノやカネの確保…この辺りはカッスルなどが担当し、レゼルムはラジオを流通させて(当人の思惑はともかく)賛同者の増加に一役買っている。そして、革命団の古参のひとりである彼も…
「さて…ここがレオのデモン空間か」 霊廟の奥に出現したデモンサークルをくぐり、獅子のマスカレードへと突入する。 「あの仮面を壊すんですのね」 早速リコ(カプリコーン)が槍を構え仮面を衝き抜こうとしたが、デモンの強靭な膂力をもってしても髑髏を模…
「すみません、聞いていただきたいことがあって…」 メンテナンスを終えた後、ライブラ(イブ)がおずおずと声をかけてきた。 「あんだよ、改まって?」「ええ、しばらくの間量らせてもらった結果判明したのです…」 何を量ったのかはラッキーには知る由もない…
ラッキーの朝は存外早い。 ぱっと窓を開け、部屋の空気の入れ替えがてら外へ出て軽い柔軟と素振りを数百本ほどやるのが彼のモーニングルーティンである。記憶はないのに滞りなく行う一連の流れは、プリムいわく記憶を失う前からの日課だったらしい。相変わら…
「納得いきません!」 今日の予定を詰めようと相部屋でミーティングをしていると、ライブラが急に声を荒らげた。 「いったいどうしたんだよライブラ?」「それです!」「は?」 席を立ち、ふくれっ面のままのライブラはペガサスとカプリコーンを順に指差す。…
「ペガッソがお掃除してあげる!」 禁域での探索を切り上げ、昼食をとっているとペガサスがそんなことを言い出した。 「おっじゃましまーす♪」 断り切れずぐいぐい部屋まで引っ張られ、掃除道具を握らされる。 「じゃ、お掃除かいしーっ!」 ・ ・ ・ 意外……
「あなたがデモンゲイザー?ふぅん、思ったより貧相ですのね」 ミュゼに呼ばれて支配人室を訪れたラッキーは、とげ付きの開口一番に迎えられた。 「まぁいいわ。私はカプリコーン…我が槍にかけ、勝利をお約束いたしますわ」 新たに仲間になったデモン・カプ…
道具屋・レゼルムにしこたま飲まされた翌朝。ラッキーは彼の足音と暑苦しい挨拶にたたき起こされた。 「おはよう!ふひひっ、今日も爽やかな朝だねえ!」「…ああ、今しがた爽やかじゃなくなったがな」「ふむん…言われて見ればこの部屋は、なんだか空気が悪い…
「えらい目にあった…」 デモンたちが寝泊まりする相部屋で、ラッキーが盛大にため息をつく。 「ラジオきいたよー。おにいちゃんの声、かっこよかった!」「うぇぇ…聴いてたのかよ」 「まぁ随分と猫かぶってらっしゃいましたが。ふふっ」「うるせー…ったく、…
ボイスクリスタルの自壊を確認して、その破片を拾い上げる。使い道はわからないが、なぜかそうした方がいいと感じたのだ。 「…そこで俺たちを見てんのは誰だ?」「!?」 ラッキーの呟きに、ライブラたちが驚く。ややあって、デモン空間に浮かぶ仮面の向こう…
苛烈な攻撃をくりだすカプリコーンに対抗すべく、ライブラに回復魔法を覚えなおさせることに。まだ確保していないサークルの制圧と装備の確保も含め、探索がてら再潜入して、ライブラを鍛えなおしていく。 「荒事は得意じゃないんですけどねぇ…」「禁域守っ…
斃れ伏したフレイの身体が魔力の粒子となって霧散していく。と、その場に何か落ちているのを見つけた。 「これは…こいつが秘宝ってやつか?」「状況からすりゃそうだろうな」 緑色の大きめな宝玉の中には、竜の横顔のようなレリーフ?が刻まれている。“竜王”…
今朝のミーティングにもしっかり寝坊して遅刻するキリクであった。 「いや、オメーのせいだろーが!ガチのマジで寝かせなかったくせによーっ!」「…えっ、キリクちゃんとアノンちゃんが一晩中~? あらあらまぁまぁ~♪」 とりあえずディーネが想像しているよ…
「…なんだまだ起きてたのかよ、アノン」 今日の分の塔探索を終えて、夜。寝静まった勇者ギルドの大広間に、あっけらかんとした声が響いた。 「お前に言われたかねーよ。つかお前朝弱いンだからとっとと寝とけ」 1週間以上行動を共にしているが、朝の食事兼ミ…
━━みなさんは、私たちの希望です。何度全滅しても、くじけないで… 「勝手なこと抜かしてんじゃねー!」 遠ざかった意識に語り掛けてくる女王にブチギレながら目を覚ます。どうやら無事(?)蘇ってこられたらしい。できればそう何度も味わいたい感覚じゃあな…
デミヘイムの只中で、爆音と金属音がこだまする。 「今だ、ぶん回せキリクッ!」 「おおぉぉぉらあぁぁっ!!!」 鬼の腕力がもたらすフルスイングが、ボスゴブリンの側頭部にクリーンヒットし、綺麗な放物線を描いて吹っ飛んでいく。 「ギガグ…ッ!?バ、バ…
「今日はボスに挑もうと思う」 朝イチのミーティングで、キリクが口を開く。 「…いいよな、アノン?」 「なんでオレに許可求めてんだよ」 「いや、だって…」 前にオレから色々言われたんがよっぽど堪えてんのかねぇ… 「ま、問題はねえさ。オレらの実力は確実…
翌日から、俺たちは隊の強化を優先すべく、魔物との戦いを続けている。 時折、突出しすぎたキリクやイヅナがぶっ倒れることはあったが、そこは女王の加護で復活するのでなんとかなっている。 むろん、その時はオレのお説教コースが待ち受けているわけで。 ……
「…起きてる?」 2日目の塔攻略を切り上げたその夜。武器のメンテナンスをしているオレに声をかけてきたのはナナシだった。 「まだ起きてたのか。早く寝ないと明日に響くぞ」 「…わたし、眠れないの。アンデッドだからだと思う」 他の不死族に知り合いがいな…
なんとか強敵(ボス)を撃破したものの、全員そこで精魂尽きてしまい、その日の探索はそこまでとなった。 そして翌日である。 「なあアノン、さっきっからアンタのまわりを飛び回ってるその羽虫なんなん?」 日替わりの朝定食を食べている俺に、起き抜けらし…
「自己紹介を〜、しましょ〜♪」 朝食に頼んだ生姜焼き定食(何の肉かは聞かないでおいた)に舌鼓を打っていると、ディーネがそんなことを言い出した。 「折角ご縁があって仲間になったのですから〜親睦を深めるためにも〜相互理解は必要ですよ〜」 仲間になっ…
──うおおぉぉぉっ!?死んだ!はいオレ死んだよ!!? 強烈な死のイメージに跳ね起きる。…起きる?慌てて両手で自分の身体を確かめる。 首、ついてる。 胸、心臓動いてる。 腹、穴空いてない。 足、ちゃんとある… 「…あれ?」「やれやれ、よーやっと起きやが…
──むかしむかし…ここではないあるところに、“妖精の国”がありました。 子供の時分、幾度となく親にせがんで話してもらった御伽噺。 いつか行ってみたい、そう空想を巡らせていたのも今は昔。大人になるにつれ人の後ろ暗いモノを知り、裏切られ、世界に揉まれ…
「いやー、笑いが止まらないわ。こんな大量の星力が得られるなんて」 支配人室にて、ミュゼは悪役もかくやな雰囲気でほくそ笑む。 禁域にてライブラを下し、ボイスクリスタルを破壊した(というか自壊しただけだが)ことで、周辺の住人の意識が変わったよう…