炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

2014-01-01から1年間の記事一覧

【ラッシュSS】ウェポンスミスの夢

『決まったァ――――ッ!!! 最後の大物プラズマソウルを、文字通りぶった斬っていったのは……<チーム・ウエポンブレイカーズ>の斬り込み隊長……そいつの振るう、トンデモ武器だーッ!!!』 ハンタステーションの熱気が、がなり立てる実況の叫びにその温度を…

【予告篇】帰ってきた特捜戦隊デカレンジャー/10_years_After

――ちょっくら出てくる。でけえヤマだ……何万、いや何億ものカネが動く……な。 ――しっかり留守番してるんだよ。終わったら迎えに来るから……さ。 そういいのこしてさっていった、あのひとたちは……わたしの“かぞく”は……にどとかえってはこなかった。 「……ゆるさ、…

スーパー特撮大戦200X:第5話/シーン3

「大丈夫か、エイジ、ラン!?」 「ルシファード……タクマさん?」 魔空空間内で身動きの取れなくなっていたヴォルテックスとランを見つけ、ルシファードが二人を抱える。融機鋼が有する空間同調システムの恩恵をわずかばかりに受けた二人が、大きく息を吐い…

スーパー特撮大戦200X:第5話/シーン2

アミーゴ隊の面々が現場に到着すると、奇怪な風貌の怪人たちが破壊と略奪を繰り広げていた。 「フハハハハ……奪え、焼き尽くせ! ここをマクーの前線基地にするのだ!」 「マクーだって?」 連中の発した単語に、タクマが眉根を寄せる。 「データ照合完了! …

スーパー特撮大戦200X:第5話/シーン1

「あ、この間の事件が記事になってるね。特集だってさ」 携帯のニュースサイトを眺めていたランが声を上げる。どれどれとエイジがのぞきこむと、以前に共闘した防衛組織<ユニコーン機関>の巨大ロボのことを伝えるものであった。 「んー、でも本郷さんたち…

スーパー特撮大戦200X:第5話/アバンタイトル

広大な宇宙空間にある美しい惑星――<バード星>は、宇宙の正義と秩序を守る<銀河連邦警察>の本部が置かれている。 その最高責任者であるコム長官は、ある特命を配下である宇宙刑事に託す……。 その名は、<ギャバン>。 バード星人の父と地球人の母を持つ、…

【ヴァンガSS】TURN-1/シーン3

「っは!?」 急激に浮上した意識に、自分の身体が跳ね起きるのを感じる。まず視界に飛び込んだのは白亜の天井。 「……天国の天井ってのは意外と無機質なんだな」 「いやいやいやいや」 目を覚ましたまえよ、ヒーロー君? と苦笑交じりの声が聞こえ、視線を下…

【ヴァンガSS】TURN-1/シーン2

「っぅ……引ったくり犯の割りにはなかなか骨のあるヤツだったな……」 まぁ、私の敵ではなかったがな。……いろいろ痛いけど。 ともあれ少々の“おしおき”の後、ひったくり犯はディメンジョンポリスの駐在さんに突き出しておいた。 取り返したバッグもちゃんと持ち…

【ヴァンガSS】TURN-1/シーン1

「フーム……ユナイテッドサンクチュアリもキナ臭くなってきたもんだなぁ……」 携帯端末に表示されたニュース……シャドウパラディンの台頭と、ロイヤルパラディンとのにらみ合いが始まった事を報じる記事を読み流して、“俺”は小さくため息をついた。 「ただの小…

エピソード・オブ・ディメンジョンポリス:プロローグ

高層の建物が無数に聳え立つ未来科学都市国家……<スターゲート>。 その堅牢なビルディングが何の前触れもなく砕け、融け、斬り裂かれていく。 摩天楼を縫って、巨大な身体を持った怪生物……いわゆる“怪獣”がその姿を現す。スターゲートの街並みを破壊してい…

VERSUS SPACE PIRATE/シーン6

こめかみに断続的な痛みを感じ、キャプテン・マーベラスが目を覚ます。 「マーベラス! マーベラブッ!」 「いてーよ」 つつき起こそうと奮戦していたナビィをでこピンでふっとばし、ふらふらと立ち上がる。窓からは青々と広がる草原が見え、ひとまず目的地…

VERSUS SPACE PIRATE/シーン5

「暑い……」 「暑いですねぇ……」 ジョーがカイラギと斬り合いを始める少し前…… ピンク色の大気を飛び越えた、二人の女宇宙海賊の姿が地表にあった。 「外からの見た目は、わたくしのふるさとに似ていたので気候はそれなりに温暖だと思っていたのですが……」 「…

VERSUS SPACE PIRATE/シーン4

ハカセがガルコン星の大地に立……突き刺さったのとほぼ同じ頃。 「……ふっ! ブロウナックル!」 一面に命の息吹を感じる密林を視界に収めたジョー・ギブケンは、すぐさまボウケンブルーへと豪快チェンジし、専用武器から発する強烈な風圧をクッション代わりに…

VERSUS SPACE PIRATE/シーン3

――ギンガ星系。 <星獣>とよばれる神秘の動物たちが住まう、5つの惑星で構成された星系である。 3000年以上前から存在が確認されているこの星獣たちは、かつて地球がとある宇宙海賊に攻め込まれた際に地球に降り立ち、住人と力を合わせこれを撃退、封…

シーン9:Sに至る/スカルメモリとロストドライバー

戦場を工場エリアへと移した荘吉と、仮面の部隊が照明に照らされたむき出しのパイプのジャングルを駆け巡る。 最初こそ戸惑ったものの、数度手合わせしてみれば、仮面の男どもは多少身体能力が向上しただけの人間に過ぎない。そう断じた荘吉が攻勢に転ずるの…

シーン8:蝙蝠が紡ぐS/生贄たちの宴

夜闇に紛れ、くぐもったうめき声が数度聞こえ、どさり、という物音がかぶさる。黒スーツの男たちが、なす術もなくやられ、倒れ伏していくのだ。 「……ふぅっ」 一仕事終えたとばかりに両手を払うのは、白スーツの男……鳴海荘吉だ。その背後には“矢口芸能社”の…

シーン7:助っ人はS/探偵と遊撃隊

――近代化の目覚しい風都にあって、今尚古きよき時代を残す一角があった。 今では正式名称を知る住人も少ないこの神社もその一つであり、夏祭りも秋祭りもとうに過ぎた11月でもなお、週末には幾ばくかの屋台が並び、そこへ訪れる人々も決して少なくはなかっ…

【闇照】ZEN~炎刃の鋼腕~/エピローグ【スピンオフ】

エピローグ:猛/Takeru 「サンキュな。おかげで助かったわ」 「なんのなんの。あたしも楽しかったし、何よりイイモノも見れたしね」 からからと笑う女法師に、猛竜は先の戦闘での一連の出来事について問う。 「そういや結局、アレってなんだったんだ…

【闇照】ZEN~炎刃の鋼腕~/シーン8【スピンオフ】

シーン8:炎/Enzin 現れた闖入者に、ルメーズの腕が振り下ろされる。「危ねぇッ!」と猛竜が女法師を突き飛ばしそれを回避すると、猛流は自分の眼前に突きつけられた一つの鉄塊を目の当たりにした。 否、それは…… 「俺の腕!」 「そ。ようやく直った…

【闇照】ZEN~炎刃の鋼腕~/シーン7【スピンオフ】

シーン7:痛/Imagination 「グルゥ……ォォォ……」 ルメーズが激痛と灼熱に晒され、本性を顕しながら唸り声を上げる。爆裂した魔獣の腹からは多数の魔戒剣が雨あられと降り注ぎ、地面に突き立てられた。 「うあととと! っち……折角の虎の子でもト…

【闇照】ZEN~炎刃の鋼腕~/シーン6【スピンオフ】

シーン6:喰/Collect 「くそッ……やっぱ効きがイマイチだぜ」 義手の魔戒銃は早々に全弾を撃ち切り、しかし全身に魔戒剣の刃を生やしたルメーズはソウルメタル製の鎧をまとっているも同義であり、有効打を与えるには至らない。 「手持ちの義手もあと1コか……

スーパー特撮大戦200X:第4話/シーン5

「くそッ、離せ! 俺をどうしようってんだ!?」 マスクを剥ぎ取られ、正体を明らかにされてしまった滝は、戦闘員らによって手術室へと連れ込まれていた。 「ハッハッハッ……ショッカーに忠誠を誓う改造人間にしてやる!」 白衣に身を包んだショッカー科学班…

スーパー特撮大戦200X:第4話/シーン4

滝を追って基地に潜入を果たしたタクマとサキは、一度変身を解いた。融機鋼殻をまとったままの姿は流石に悪目立ちが過ぎるのだ。 「さて……潜入したはいいが、滝にしてもゾル大佐にしても何処にいるんだか……サキ」 「了解。滝さんの生体反応を検索します」 サ…

スーパー特撮大戦200X:第4話/シーン3

再びショッカーの秘密基地に近づいたエイジたちであったが、静まり返っていた前回とは異なり、周囲には多くの戦闘員が配置され、物々しい雰囲気をもたらしていた。 「ずいぶんと警戒が厳重だな? サキ、指揮衛星の探査データはどうだ?」 「相変わらずです。…

スーパー特撮大戦200X:第4話/シーン2

ようやくアミーゴにたどり着いた本郷たちを出迎えたのは、滝であった。 身構える本郷たちにきょとん、となる滝だったが、事情を把握しなるほどと頷いた。 「今度は大丈夫なんだろうな、滝?」 「ああ。俺も自分のニセモノが出るとは夢にも思わなかったぜ……」…

スーパー特撮大戦200X:第4話/シーン1

某市山中、巨大な廃工場に、本郷たちと滝の姿があった。 かつて高度成長期に全盛を迎えたらしいこの工場は、公害問題の矢面に立たされ、閉鎖の憂き目に遭ったのだという。 「滝、ここがショッカーの秘密基地か?」 「廃工場の跡地を利用か。連中らしいな」 …

スーパー特撮大戦200X:第4話/アバンタイトル

アミーゴの扉につけられたカウベルがけたたましく鳴り、客の来訪を告げる。 しかし、勢いよく扉を開いた男は、コーヒーを飲みに現れたわけではなかった。 「FBI中央部より緊急連絡が入ったぞ!」 そう告げる男が言うには、かねてよりFBIがマークしてい…

【フォーゼSS】仮面ライダーメテオ/シーン5【スピンオフ】

「大丈夫だったかね? リュウセイ君、それに……インガ」 黒塗りのバンからとある邸宅に移された流星とインガは、案内された客間で、彼らを救ったバンの運転手の顔をようやくまともに見ることができた。 「あなたは……ミスタ・アカツキ?」 インガにとっては、…

【フォーゼSS】仮面ライダーメテオ/シーン4【スピンオフ】

拳が、蹴りが、互いにぶつかり合う。 星心大輪拳らしきジークンドーを繰り出す黒いメテオのシルエットは、腰のドライバーを含め、その全てが流星の変身したメテオとは左右対称であった。 「まるで……合わせ鏡ね」 その体裁きすら流星と鏡写しで、インガは人知…

【フォーゼSS】仮面ライダーメテオ/シーン3【スピンオフ】

「ホワチャアッ!」 仮面ライダーメテオに転じた流星が、100人組み手よろしく星の魔人と対峙して退治する。 星心大輪拳の技が、流星の、メテオの心と身体を通じ、次々に叩きのめしていくのだ。 「っ!」 突進してくる巨体。鋼のボディを持つドラゴン・ゾ…