炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【牙狼SS】血錆の兇刃:シーン6【緑青騎士篇】

「よう、遅かったな斬」 南の管轄の各所を案内した後、斬と透は番犬所を訪れた。 「ああ。北からの客人を案内していてな。…ええと、なんだ、俺たちが最後かな?」 そうみたい、とあかねが応える。 「さて、そんじゃま全員そろったところで、簡単に自己紹介し…

【日記】いつのまにやら

アラサーに足突っ込む歳になりました。 …い、否! 断じて否!! 俺は19歳と82ヶ月だッ!(←一生言ってなさい 最近は執筆にかまけて日記がおろそかになりまくっております(滝汗 しかもmixi日記にしかUPしないからカレンダーがガラガラになってるよw …

【ウルトラSS】ULTIMATE CROSS SCRAMBLE!!/シーン11

―――突如として、響き渡る緊急警報(レッド・アラート)。 ベースタイタンのブリーフィングルームがにわかにあわただしくなる。 「怪獣…いえ、超獣の出現を確認」 今回の事件の鍵を握る超獣・ボガールジェネが再び空を割って出現したのだ。 「場所は…やはりか…

【オリジナル】YAKUZA SECONDE(後編)

それは、数分と立たなかった。 (ししるいるい、ってやつかこりゃ…) 学に恵まれなかった男が、脳にこびりつく僅かな知識を総動員する。漢字は忘れたが、目の前の凄惨な状況はまさしく言葉通りであった。 「うぅ…ああ…」 「痛ぇ……痛ぇよぉ……」 血だるまにな…

【オリジナル】YAKUZA SECONDE(前編)

―――眠らない街。あるいは、不夜城。 さまざまな呼び名を持つその街は、ギラギラとネオンを輝かせ、数多くのヒトを飲み込み、また同時に吐き出していた。 それは、今日も変わらずだ。 飲食店、風俗店……大小さまざまな店が立ち並び、男も女も、今日という日を…

【オリジナル】キミ ノ コエ

雲ひとつない、快晴。 今日も地球は日本晴れ、世はこともなし。 「待たせたな」 俺の声が聞こえると、校門で所在無くたたずむ少女はぱっと明るい表情をみせ、とことこと近づいてくる。 「じゃ、いこうぜ?」 こくこくとうなづく。すっと右腕を差し出すと、彼…

【オリジナル】Messenger from Sunday

うららかな日曜の午後。 ちょっと遠出して、自然公園になぞ来てみる。 少しくたびれたワンボックスカーから降りて、大きく伸びをすると、体中から澄んだ空気が入り込んでくるような感覚。久しく忘れていた気持ちよさ。 「おとーさん、いこう!」 4つになる…

【牙狼SS】血錆の兇刃:シーン5【緑青騎士篇】

大降りの魔戒剣が、ホラーの肉体をたやすく切り裂き、続けて振るう二の太刀で、魔獣は断末魔すら許されることなく地面に骸を叩きつけられる。 魔戒騎士…緑青騎士となり、<咎牙>の銘を襲名して数年。 男は、ただ無感動に剣を振るい、無表情に魔獣を屠り、無…

【ウルトラSS】ULTIMATE CROSS SCRAMBLE!!/シーン10

超獣の出現、そして消失から数日が経過した。 ミライは、記憶が戻ったことと自分の身の上を改めてDASHの面々に語った(自身がウルトラマンであることはカイトの助言もあり、伏せておいた)。 最初は荒唐無稽だと誰も信じなかったが、ミライの真摯な態度…

第2話/シーン4

「―――イオリっ!?」 耳に残るいとこの叫び声にたたき起こされるように、コウイチの意識が浮上する。 「…そうか、落ちて…気を失っていたのか…」 腕時計を見ると、落ちてからだいたい1時間ほどが経過しているようであった。 「みんな…大丈夫かな?」 見上げ…

【牙狼SS】血錆の兇刃:シーン4【緑青騎士篇】

「…む?」 午後になり、再び緑青騎士の捜索へと出かける紅牙とあかねを送り出した後、自らも出かけようとした斬は、“紅葉の家”の前にたたずむ人影を見かけた。 白いコートを羽織り、漂わせる特異な雰囲気から、それが同業者…魔戒騎士であることは容易に想像…

【桜藤祭SS】ぐっどないと☆こーる【かがみ】

自分の席に着いたとたん、あくびがこぼれた。 「ん、寝不足か柊?」 同じ講義を取っていたらしいが声をかけてきた。 「ん、まーね」 「夜更かしは美容の大敵だぜ~? ま、その点あたしはちゃーんと寝てるけどなっ」 …あんたの場合、課題もせずに寝てるんだろ…

【ウルトラSS】ULTIMATE CROSS SCRAMBLE!!/シーン9

「……なるほど、そういうことだったのか」 深く息を吐いて、カイトが唸った。 「その超獣…というより、超獣を操っている“黒幕”が、どうしてボクをこの<世界>に引きずり込んだのかは分かりません。僕のいた世界を破壊ないし征服するのであれば、それこそ異空…

【牙狼SS】血錆の兇刃:閑話~透~【緑青騎士篇】

「サバックの出場を蹴っただけのことはあったな」 『アンタくらいなものよ? 名声より目の前の報奨金だーなんて言ってサバックへの参加を断るなんて』 ぶーたれる相棒の言葉を涼やかにスルーし、白いコートに足音を反響させていく。 <南の管轄>へと繋がる…

Chapter:2/Scene:1

「世界の裏側…?」 「ああ~ブラジルですね?」 「…お姉ちゃん、流石にそれはないと思う…」 え~でもでも、日本の裏側ってブラジルよね~? などと末の妹に尋ねる朝子をスルーして、紙とペンを持ってきた通之介が、大きく円を描いた。 「俺が言った“裏側”っ…

仮面ライダーBLOOD:第2幕/第5場

「なっ……!」 蟷螂女の声色が、焦燥のそれに変わる。彼女の眼前で、エイジの姿が“ジェノサイドロイド”の新の姿を現したのだ。 「うおおおっ!!!」 力任せに腕を振るうと、ワイヤーが千切れ、戒めが解ける。蟷螂女は使い物に鳴らなくなった鎌を投げ捨て、も…

【牙狼SS】血錆の兇刃:閑話~光~【緑青騎士篇】

「…ふぅむ」 浮かび上がった魔道文字を見やり、御堂 光が腕組みをして唸る。 「腰を落ち着ける暇も無いわねぇ…まぁ、どこもかしこも人手不足っちゃしょーがないけども」 さて、と呟いて、魔戒筆を一振りする。頼まれていた武器の修繕の、最後のひと仕上げを…

【日記】いかんいかん…

数日こっちの更新をサボっていましたorz いや、mixi日記にはちゃんと小説UPってたので一日一本はちゃんと書いてます。後ほどUPします。 さて、11月も中旬に突入。メモ4発売まで秒読みだぜ…(そっちか 近況→サモンナイトエクステーゼが安かったので買…

【牙狼】異伝・守護者-まもりしもの-/シーン3

冴島鋼牙が、シンケンジャーと名乗る侍たちにであって、数日が経った。 あれ以来、彼らと出会うことも、ホラーを追うことも無く、それなりに静かな日々が続いていた。 だが、それが今夜突然破られた。 「……なんだこの数は…?」 指令所に従い到着した場所には…

【ウルトラSS】ULTIMATE CROSS SCRAMBLE!!/シーン8

「バーミッション・トゥ・シフト……マニューバッ!」 ガンウィンガーのメインパイロット、アイハラ・リュウが、雄叫びとともにレバーを引く。1分間の制約の元、オーバーテクノロジーを流用した超絶科学・メテオールの恩恵が機体にもたらされ、金色に輝くマニ…

EP:01/シーン15

「お疲れ様ですっ!」 帰還したサクラコたちを、オペレーター席から立ち上がって出迎えるチアキ。 「ただいま、チアキちゃん」 そんな彼女に笑顔で応えるサクラコ。ふと、メインモニターに目をやると、つい先ほど目の前で見た、巨人の活躍がリプレイされてい…

【オリジナル】曖昧・Me・メイド?:第1話/プロローグ

大きな窓越しに、ゆるゆると柔らかな陽光が降り注ぐ。 「……ふぅ」 むやみに広いとある洋館のとある一室で、穏やかに午後のティータイムを嗜む一人の少女。 「…おかわり、要りますか?」 「ええ、お願い」 傍らに控えるメイドが、ティーポットからいい香りの…

【ダブルSS】Rとは何か?/フィリップと翔太郎

地球(ほし)の本棚。 フィリップという名の少年が脳内に持つそれは、地球上全ての事柄が記されている、いわば一種のアカシックレコードである。 「……うーん……」 壁も天井もない、かろうじて床という概念が存在するだけの真っ白な空間…地球の本棚で、いくつ…

【牙狼】異伝・守護者-まもりしもの-/シーン2

―――あの世。 我々が住まう“この世”とはまったく異なる世界であり、本来は死を通じてしか往くことはできない。 また、“隙間”は、あの世に通ずる門とされ、事実“外道衆”と呼ばれるアヤカシは隙間を通り、この世に向けて侵攻してくるのだ。 そんな、あの世の大…

Chapter:2/プロローグ

『本日朝7時ごろ、突然剣菱市内に現れた巨大な骸骨のような生物と、その直後に巨大な甲冑のようなものが出現し、市立高校のグラウンドで暴れるという事件が起こりました。その後甲冑が骸骨を倒すと、甲冑は煙のように消えたとされ―――』 一日中、ほとんど同…

【オリジナル掌編】ぷろくし・うぉーず!

―――その“噂”は、風のように戦場を駆け抜けた。 「なぁおい、聞いたかよ。今回の“戦争”のそもそもの原因」 「ああ、聞いたぜ。なんでも―――」 後から思い直せば、なぜこんな取るに足らない“噂”に踊らされたのか。 戦争にかかわった全ての人間が首をかしげたも…