「……なるほど、そういうことだったのか」
深く息を吐いて、カイトが唸った。
「その超獣…というより、超獣を操っている“黒幕”が、どうしてボクをこの<世界>に引きずり込んだのかは分かりません。僕のいた世界を破壊ないし征服するのであれば、それこそ異空間に閉じ込めるだけで十分なはずですし」
「そういわれればそうだよな…。すむ世界が違うとはいえ、こうやって俺…ウルトラマンマックスと出会ってしまったことは、そいつらにとってはマイナスになる可能性だってある」
「そういわれればそうだよな…。すむ世界が違うとはいえ、こうやって俺…ウルトラマンマックスと出会ってしまったことは、そいつらにとってはマイナスになる可能性だってある」
ならば“黒幕”の目的は何なのだろうか。考え込むミライとカイト。
「…ま、ともかく」
深刻そうな表情のミライの肩に、ぽんと手を置いて、勤めて明るくカイトは声をかける。
「情報が少ない今、考えすぎても疲れるだけだ。また、あの超獣はくる。そのときは、俺とミライ…マックスとメビウスで戦って…倒そう。まずは、目の前の危機を防ぐのが、俺たちDASHや、お前達GUYS…それに、ウルトラマンだろ?」
「……はい、そうですね!」
ぱっと表情が晴れ、ミライが笑顔を見せた。
「よし、その意気だ!」
現実逃避かもしれない、とカイトは思う。
だが、思考の壁にぶち当たって、何もできなくなるよりよほどいい、とも思う。
だが、思考の壁にぶち当たって、何もできなくなるよりよほどいい、とも思う。
今まで戦ったことのない種類の敵に対する恐怖。目的の見えない敵。時空を超え飛ばされてしまったミライを、元の世界に戻す方法……眼前に詰まれた問題はあまりにも多く、手ごわい。
だが、なんとかなるはずだ。
ぼんやりとだが、確固たる自信があった。
俺なら…否、“俺たち”ならできる、と。
「……そういえば」
「ん?」
「ん?」
とりあえず自室に戻ろうとしたカイトに、ミライが問いかける。
自分がウルトラマンであることを、後ろめたく思ったことはない。むしろ誇りにすら思う。
それでも、仲間にそれを明かすことができないのは……人は違う“ヒト”になってしまった、そのことに対する何かが、枷になっているのだろうか。
それでも、仲間にそれを明かすことができないのは……人は違う“ヒト”になってしまった、そのことに対する何かが、枷になっているのだろうか。
「あぁ、ミライは仲間達に自分の正体を教えてるんだっけ」
ミライが語った、向こうの世界の出来事の内容を頼りに聞いてみると、こくりとうなづいた。
「すごいね、なんかさ」
「いえ……仲間を、信じてますから」
「信じてる…か」
ミライが語った、向こうの世界の出来事の内容を頼りに聞いてみると、こくりとうなづいた。
「すごいね、なんかさ」
「いえ……仲間を、信じてますから」
「信じてる…か」
いつか、自分も…DASHの仲間や、ミズキに正体を明かすことができるのだろうか?
ひとりそんなことを思いながら、空を見上げる。
ひとりそんなことを思いながら、空を見上げる。
刻一刻と夜に変わろうとする空の中、ひときわ輝く星が瞳に映った。
-つづく-
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フィクションでもマスゴミはろくなヤツいねーな……
一方、マックスでは、ミズキが中盤あたりから正体に気づいているような描写があるようで。まぁ、誰か一人は感づいているってのはお約束ですわなw
ウチのオリジナルウルトラでも似たようなことは考えてますし。
ウチのオリジナルウルトラでも似たようなことは考えてますし。