炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

【闇照】ZEN~炎刃の鋼腕~/シーン6【スピンオフ】

シーン6:喰/Collect 「くそッ……やっぱ効きがイマイチだぜ」 義手の魔戒銃は早々に全弾を撃ち切り、しかし全身に魔戒剣の刃を生やしたルメーズはソウルメタル製の鎧をまとっているも同義であり、有効打を与えるには至らない。 「手持ちの義手もあと1コか……

スーパー特撮大戦200X:第4話/シーン5

「くそッ、離せ! 俺をどうしようってんだ!?」 マスクを剥ぎ取られ、正体を明らかにされてしまった滝は、戦闘員らによって手術室へと連れ込まれていた。 「ハッハッハッ……ショッカーに忠誠を誓う改造人間にしてやる!」 白衣に身を包んだショッカー科学班…

スーパー特撮大戦200X:第4話/シーン4

滝を追って基地に潜入を果たしたタクマとサキは、一度変身を解いた。融機鋼殻をまとったままの姿は流石に悪目立ちが過ぎるのだ。 「さて……潜入したはいいが、滝にしてもゾル大佐にしても何処にいるんだか……サキ」 「了解。滝さんの生体反応を検索します」 サ…

スーパー特撮大戦200X:第4話/シーン3

再びショッカーの秘密基地に近づいたエイジたちであったが、静まり返っていた前回とは異なり、周囲には多くの戦闘員が配置され、物々しい雰囲気をもたらしていた。 「ずいぶんと警戒が厳重だな? サキ、指揮衛星の探査データはどうだ?」 「相変わらずです。…

スーパー特撮大戦200X:第4話/シーン2

ようやくアミーゴにたどり着いた本郷たちを出迎えたのは、滝であった。 身構える本郷たちにきょとん、となる滝だったが、事情を把握しなるほどと頷いた。 「今度は大丈夫なんだろうな、滝?」 「ああ。俺も自分のニセモノが出るとは夢にも思わなかったぜ……」…

スーパー特撮大戦200X:第4話/シーン1

某市山中、巨大な廃工場に、本郷たちと滝の姿があった。 かつて高度成長期に全盛を迎えたらしいこの工場は、公害問題の矢面に立たされ、閉鎖の憂き目に遭ったのだという。 「滝、ここがショッカーの秘密基地か?」 「廃工場の跡地を利用か。連中らしいな」 …

スーパー特撮大戦200X:第4話/アバンタイトル

アミーゴの扉につけられたカウベルがけたたましく鳴り、客の来訪を告げる。 しかし、勢いよく扉を開いた男は、コーヒーを飲みに現れたわけではなかった。 「FBI中央部より緊急連絡が入ったぞ!」 そう告げる男が言うには、かねてよりFBIがマークしてい…

【フォーゼSS】仮面ライダーメテオ/シーン5【スピンオフ】

「大丈夫だったかね? リュウセイ君、それに……インガ」 黒塗りのバンからとある邸宅に移された流星とインガは、案内された客間で、彼らを救ったバンの運転手の顔をようやくまともに見ることができた。 「あなたは……ミスタ・アカツキ?」 インガにとっては、…

【フォーゼSS】仮面ライダーメテオ/シーン4【スピンオフ】

拳が、蹴りが、互いにぶつかり合う。 星心大輪拳らしきジークンドーを繰り出す黒いメテオのシルエットは、腰のドライバーを含め、その全てが流星の変身したメテオとは左右対称であった。 「まるで……合わせ鏡ね」 その体裁きすら流星と鏡写しで、インガは人知…

【フォーゼSS】仮面ライダーメテオ/シーン3【スピンオフ】

「ホワチャアッ!」 仮面ライダーメテオに転じた流星が、100人組み手よろしく星の魔人と対峙して退治する。 星心大輪拳の技が、流星の、メテオの心と身体を通じ、次々に叩きのめしていくのだ。 「っ!」 突進してくる巨体。鋼のボディを持つドラゴン・ゾ…

VERSUS SPACE PIRATE/シーン2

「クソッ! あの海賊ども、味な真似ェしやがる……」 宇宙空間に放り出されたバルバン残党たちが、拠点にたどり着く。彼らの要塞艦のサロン……通称・豪傑無双砦に集まった彼らは、宇宙塵に塗れた身体を軽く払い、歯噛みした。 「奴らとて某らと同じ宇宙海賊。し…

VERSUS SPACE PIRATE/シーン1

目的地へと帆を掲げ、順調に進んでいた航海は、突如降って沸いた大量の砲弾によって破られた。 「のわ~っ! いきなり攻撃!? メーデーメーデー! 叫び声が響くよ~っ!!?」 なんか前も似たようなこと言った気がする~!? などと珍妙な叫び声をあげなが…

VERSUS SPACE PIRATE/プロローグ

――宇宙。 無限の広さと輝きを秘めた……神秘の世界。 若者たちは……いや、若者に限った話ではないが……夢や望み、そしてロマンを求めるものは、我先とこの漆黒の大海原へ繰り出してゆく。 <ゴーカイガレオン>と銘打たれたその紅い帆船もまた、そんな冒険者たち…

VERSUS SPACE PIRATE/予告編

――これは、まだゴーカイジャーが“スーパー戦隊”になるはるか前―― 「みつけたぜ、“ギンガマン”の<レンジャーキー>!」 大いなる力を秘め、宇宙最大のお宝の手がかりたる神秘の鍵……レンジャーキーを巡り、キャプテン・マーベラス率いる“宇宙海賊”ゴーカイジ…

スーパー特撮大戦200X:第3.5話/シーン3

「蜘蛛男だと……ショッカーめ、怪人を再生させたのか?」 仮面ライダーの問いに答える事無く、蜘蛛男が再び戦闘員を呼び出す。 「うわっ、また沸いて出てきた!?」 「キリがないですよ、これじゃ!」 アマギとソガがウルトラガンを構えるが、残り弾数も尽き…

スーパー特撮大戦200X:第3.5話/シーン2

夜の街に、物々しい雰囲気が漂う。迷彩服を纏った男たちと、グレーの制服のウルトラ警備隊が合流し、ただでさえ涼しげな空気がさらに張り詰める。 警備班は、キタクラ以下カツベ、ヒラタ、オオムラ、ヤナギヤの計5名で構成されている。ウルトラ警備隊の面々…

スーパー特撮大戦200X:第3.5話/シーン1

日本にありながら、誰もその所在を知らない場所がある。 日本を……否、世界を、地球を守る者たち。地球防衛軍・TDF……その極東支部。 それは、富士山麓地下の秘密基地にあった。 「お呼びですか? 長官!」 「おお、キリヤマ隊長……。こんな時間に突然呼び出…

スーパー特撮大戦200X:第3.5話/アバンタイトル

日本にありながら、誰のその所在を知らない場所がある。 全ての影、全ての闇の奥の奥に住処を構える――秘密結社ショッカーの、その日本支部にて、あらたな大幹部が招聘された。 「服装が乱れているッ!」 空気を切る音のすぐあとに、強烈な破裂音。それが電撃…

シーン6:Sの目は誰に/マツの本棚

<注意!> 本シーンでは、原典「仮面ライダースカル メッセージforダブル」の核心に触れる場面がございます。ネタバレを是としない方には閲覧を推奨いたしません。ご了承ください。 ↓ ↓ ↓ 膨大な数の書架に、それに収まった夥しい数の本、本、本……。 街…

シーン5:幽霊のS見たり/死に装束と髑髏

――深夜。 情報収集のために“本棚”に篭った相棒と別れ、ひとり事務所に戻った荘吉は、マツに立ち入りを禁じた“開かずの扉”を開く。 かつてはビリヤード場のバックヤード兼倉庫だった場所は、巨大なガレージへと姿を変え、その中央には髑髏を模した巨大な装甲…

シーン4:交わされたS/女の絶望

<注意!> 本シーンでは、原典「仮面ライダースカル メッセージforダブル」の核心に触れる場面がございます。ネタバレを是としない方には閲覧を推奨いたしません。ご了承ください。 ↓ ↓ ↓ 「ちょっと……っ!」 強く掴まれる腕の痛みを訴えながら、メリッ…

【闇照】ZEN~炎刃の鋼腕~/シーン5【スピンオフ】

シーン5:斬/Swashbuckler 炎刃騎士ゼン……その鎧を猛竜が纏うと同時に、ホラーがその本性を顕わにする。爽やかな紳士のようなシルエットを維持したまま、全体が醜悪な肉体へと変貌していくのだ。 「ルメーズ、つったっけか……」 指令書に記されていた魔獣の…

【闇照】ZEN~炎刃の鋼腕~/シーン4【スピンオフ】

シーン4:対/Encounter “好事家を気取る魔獣、騎士の命を狩り獲る。欲に塗れた陰我を絶ち、魂を取り戻せ” 指令書には、そう記されていた。 「騎士の“命”ねぇ……?」 最近騎士が命を落としたという話は聞かない。僚友に曰く、騎士が武器を奪われた事案が他所…

【闇照】ZEN~炎刃の鋼腕~/シーン3【スピンオフ】

シーン3:掌/Gimmick 「ぶあっはははははははっ!」 夜の街に、男の笑い声がこだまする。笑われた側……猛竜はというと、珍妙な格好で地面にめり込んでいた。 「……笑ってねーで起こしてくんねえかなオイ」 「悪い、悪い」 笑っている側……猛竜の僚友が、くく…

スーパー特撮大戦200X:第3話/シーン3

「相手になる、チェスト!」 イツツバンバラと戦うイナズマン。強力な火炎放射をかいくぐり、ときに跳ね返し、さながら蝶のように軽やかに鮮やかな戦いを見せ付けた。 「エイジ、俺たちも行くぞ!」 思わず見とれていたエイジにタクマの声が飛ぶ。それに応え…