大きな窓越しに、ゆるゆると柔らかな陽光が降り注ぐ。
「……ふぅ」
むやみに広いとある洋館のとある一室で、穏やかに午後のティータイムを嗜む一人の少女。
「…おかわり、要りますか?」
「ええ、お願い」
「ええ、お願い」
「……いつも思うのですが、それだと紅茶本来のおいしさがですね……」
「いいの。私、苦いの苦手なんですもの」
「いいの。私、苦いの苦手なんですもの」
しれっとそう言って、一口すする。
やれやれ…とメイドが微苦笑していると、今度は二つ目のシュークリームに手を伸ばそうとしている少女。
やれやれ…とメイドが微苦笑していると、今度は二つ目のシュークリームに手を伸ばそうとしている少女。
「あまり止めはしませんけど、食べ過ぎると夕食に差し支えますよ?」
「甘いものは別腹なの」
またどこぞの都市伝説などを持ち出す。
「……それ以前に太りそうですね」
「甘いものは別腹なの」
またどこぞの都市伝説などを持ち出す。
「……それ以前に太りそうですね」
ふとつぶやくと、ぴくっ、とシュークリームに触れた指先が止まった。
「―――っ! ―――っ!」
無言で抗議する少女に、メイドは苦笑いを浮かべざるを得なかった。
「……ところで」
「なに?」
「明日締め切りの数学の宿題、終わっていますか?」
「なに?」
「明日締め切りの数学の宿題、終わっていますか?」
メイドが問いかけると、少女が「うげ」とこぼし、渋い表情を見せた。
「……そんなことだろうと思いました。夕食の後にでもお手伝いしますね」
「い、いいわよっ。っていうかアオイの成績、私と大して変わらないじゃないの」
「それでも数学はお嬢様より少し上だと自負していますが?」
「い、いいわよっ。っていうかアオイの成績、私と大して変わらないじゃないの」
「それでも数学はお嬢様より少し上だと自負していますが?」
涼しい顔でアオイと呼ばれたメイドが答えると、少女がぷぅ、と頬を膨らませて見せた。
「いつもギリギリまで提出物をやらないのは悪い癖ですよ。少しはがんばってくださいね」
「わ、わかってるわよう……」
「わ、わかってるわよう……」
メイドにやりこまれて、しゅんとなる少女であった。
穏やかな日曜の午後。
深窓の令嬢…にしてはちょっと元気すぎる帰来がある少女と、それに仕えるひとりのメイド。
いわゆる<お嬢様ヒロインもの>としてはものすごくありがちなテンプレートといえよう。
―――唯一つ。
メイドの中身が男の子であることを除けば。
曖昧・Me・メイド? -I my me maid?-
第1話
第1話
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新連載!新連載!
自重しろ…オレ自重しろ……
ふはは…オレなんか…どーせオレなんか…(それは自嘲
さて、本作は以前からやりたいやりたい言ってた「女装メイド」モノ。
いわゆるシチュエーションコメディみたいなのを狙っております。
ラブ要素…ですか?
どうでしょ?(ぇ
ともあれ、おじょーさまと少年メイドのまったりコメディでもお楽しみください(ぇ