「何だ!?」
ほぼ無色透明ながら、どうにか球体を視認できたコウイチは操縦桿を駆使してかわす。
「オーシャン・ベース、解析を!」
『今やってる!』
イオリの声が飛んだ。
オ…ォ…オオ…
口を傷つけられた怪獣から搾り出すような唸り声が響く。と同時に、再び先ほどの球体が、今度は連続して発射された。
「くっ!」
GCSをフル稼働させて回避させる。が、1発避けきれずバーニアを掠める。
『コウイチ、聞える!?』
「イオリ!?」
サブモニターにイオリの顔が飛び込む。
『あの球体は、超高密度に圧縮された空気の塊よ。見えない鉄の塊が飛んでると思って良いわ。当たらないように気をつけて!』
「言うは易し、だよなぁっ!」
なおも飛んでくる球体…空気弾は、その数を次々と増してくる。1発ずつならある程度の視認は可能だが乱発されると追いきれない。圧縮されているとはいえ空気である以上、レーダーも殆ど役に立たないのだ。
ガン!
「!?」
かわし損ねた空気弾が機体を直撃する。
「しまっ…!」
ガクン、と大きく揺れた後、シルエットフォースがバランスを崩す。
「オートバランサーが破損!?くそっ、全手動制御に切り替え…」
バシュ!!
「うわあっ!」
コントロールパネルに目をやっていた内に数発の空気弾がシルエットフォースを直撃する。
「制御不能…マジかよ!?」
操縦桿をガシガシを動かすが、自然落下を始めた機体はビクともしない。
『コウイチ!これ以上はムリだ!脱出しろ!』
『そうよ、脱出して!脱出しなさいよぉ!』
シンジロウとイオリの声がスピーカーを振るわせる。
「くっそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
コウイチの雄叫びが、空に響き…
次の瞬間、全てが光に包まれた。
「な、なんだあっ!?」
閃光に目を灼かれ、うずくまるシンジロウ。
やがて、光が収まり、彼は恐る恐る目を開く。
「…!?」
彼の目に、見たことも無いものが映っていた。
「銀色の…巨人…?」
-つづく-
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久々に書いたなw
アイマスSSを立て続けに書いたおかげか小説脳が少し復帰してきたらしいw