「…あ」
外回りの帰り、仕事のオファーを請けたショッピングモールのイベントフロアにたちよった僕は、甘い匂いと雰囲気に、あることを思い出した。
「そういえば、今日だっけ。ホワイトデー」
いかんいかん。すっかり忘れてたよ。
先月はみんなからチョコレートもらってたのな。
「今からでも間に合うよな」
今日という日は、まだ終わっていない。
僕は特設売り場に足を踏み入れた。
ホワイトデー御一緒に
「ええと…春香にはこれで…千早はこっちのほうがいいかな」
義理とはいえもらえるのは嬉しいけど…人数多いと返す方はちょっと大変だ。
「亜美と真美はいっしょの方がいいかな…いや、それもどうかとだしなァ…」
「だったら、同じもののバリエーション違いとかどうですか?」
「あぁなるほど。その手がありましたか。ありがとうございま…あれ?」
かけられた助言にお礼を言おうとして目が点になる。
「こ、小鳥さん?」
今日はオフらしく、珍しく私服姿だ。いつもあの制服姿しか見ていなかったから、新鮮に映る。
「あー、そういえば今日はホワイトデーですよね。って、今頃お買い物ですか?」
「…いや、こう多忙だと忘れやすくて」
女の子が主役であるバレンタインなら、アイドルたちにも直接関係あるから憶えているんだけどね。
「そうだ。小鳥さんからも貰いましたし…リクエストあればお応えしますよ?」
「あ、それずるいですよ? プレゼントは、一生懸命考えて、選んでくれるから嬉しいものなんですから」
軽く言ったつもりだったのに、手厳しい一言。
「まぁでも、折角ですからお言葉に甘えちゃいます♪ 今日のこれからのご予定は?」
「僕ですか? 今日やることは終わったんで、事務所に戻ったらそのまま帰るつもりでしたけど」
ホワイトデーのお返しをみんなに渡さないといけないしね。
「だったら、その後…私に付き合ってもらえますか?」
「…じゃあ、食事にでも。たしか、このあたりにおいしいイタリアンの店ができたんでしたっけ」
僕の提案に、小鳥さんは笑顔で頷き、待ち合わせの約束をしてから別れた。
…ん? これってもしかしなくてもデート…だよな?
不意に、鼓動が弾んだような気がした。
「すみません、お待たせしました」
「いえいえ。それではエスコート、よろしくお願いしますね?」
差し出された手をとって歩き出す。それがあまりにも自然すぎて、顔が熱くなりながらも、僕は年甲斐もなくうきうきしていた。
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うーん…なんか急造ちっくな感が(汗
なんというかスランプ感全開?(何
なんとかしなきゃなぁ…
さしあたっては追々修正かけるとして、今後の執筆活動にも差し支えそうだな、今の状況(滝汗
http://webclap.simplecgi.com/clap.php?id=homurabe
↑web拍手ですよ。がんばってくださいね(何を