炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【掌編】俺様誕生日記念【伊織】

 吐く息が白くなり始め、もうすぐ師走の足音が聞こえてくる頃合。
 霜月の異名は伊達ではなく、晩秋どころか既に初冬の様相を呈してきていた。

「今日の伊織、良かったぞ?」
「なぁに言ってるの。今日“も”でしょ? …にひひっ♪」

 僕と伊織と、事務所への帰り道。
 いつもならこんな寒い日は車なのだが、今日は伊織たってのお願いで徒歩だ。
 寒いことこの上ないのだが…まぁ、上機嫌な伊織を間近で見られるんだから、いいかな。

 ……なんて、思ってみたりして。




   はぴばす@ぷれぜんと




「…ねぇ」
「うん?」
 僕の少し前を、ピンク色のファーコートをもこもこふわふわと揺らしながら歩く伊織が声をかける。
「今日、誕生日なのよね?」
「……ああ」

 そういえばそうだった。すっかり忘れてたな。

「プレゼント、期待していいのかな?」
「いや、あの…それが…ね」
 ちょっと言いにくそうに口篭る。
「ちょ~っと最近忙しくって、用意できなかったのよ」
 微妙に恨みがましい目で僕を見る。いや、そりゃ仕事入れたのは確かに僕だけどさ。
「そっか……プレゼント無いのか。ちょっと残念かな?」
「……“ちょっと”?」
「訂正。“かなり”」
 頬を膨らませた伊織にそう言うと、彼女は当然っ、と言わんばかりに口元を緩めた。
「リクエストあれば聞いたげるわよ? いまやトップアイドルの伊織ちゃんだもの。ちょっと高めのものでもあげちゃうんだからっ」
 おやおや。そりゃまた豪気なことで。
「ん~…それじゃあ」
 せっかくリクエストなんていうんだ。どうせならってヤツだ。

 僕は彼女の耳元に、そっと呟く。

「……! あ、あんた本気!!?」
「冗談でこういうこと言うほど、ひねくれて無いよ僕は」

 おお、みるみる顔が赤くなっていく。

「まあ、ムリにとは言わな…っと?」
 急に袖を引っ張られ、バランスを崩す。たたらを踏む僕の目の前には伊織の顔が―――





 そして、唇に甘く温かい感触。ほんの一瞬だけ。

「…い、伊織!?」
 我に返る。…今のって…本当に…伊織が…

「これで満足!?」
 今にも怒り出しそうな泣き出しそうな不思議な表情で、耳まで真っ赤になった伊織が憮然と呟く。これで「もう一度」なんて言おうものなら6ヶ国語で罵倒されそうだ。

「…うん。最高のプレゼントだ」
「……も、もうっ」
 あ、照れた。

「……次」
「?」
「次よ。次は私の誕生日。この伊織ちゃんがこれだけのことしたんだから。期待、してるからね」
 ぷいとそっぽを向いて。伊織がそう言う。
「そうか。そうだな……」

 そう、次の……

 次の伊織の誕生日には……






「……君にプロポーズでもしようかな?」
「なっ……!!?」


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 俺、誕生!(ベタ
 てなわけで、俺様も25…もとい、19歳と72ヶ月ですか(さらにベタ

 さあ誰に誕生日を祝ってもらおうか…ということで仕事帰りの車の中で10秒悩んで伊織に決定。
 ok、悩んでねえ(爆
 そしてシナリオも30分以内で組みあがる。まぁ、ありがちなネタの焼き増しみたいなもんだし。オチはどっかから拝借したもんだし(ぉぃ

 そりゃあまり時間もかけずに書きあがるさ(自慢になりません

 結局去年と同じくアイマスでやっちゃったけど…キニシナイ!
 ひょっとしたら来年もアイマスでやっちゃうかもだけど…キニシナイ!



 さて、リアルで祝って欲しい某あのコからメールが来ているようなので、それを見てから寝るとしますか!