-アンデッド出現! アンデッド出現!-
-エースチームは至急現場へ急行してください! 繰り返します、アンデッド出現!……-
-エースチームは至急現場へ急行してください! 繰り返します、アンデッド出現!……-
けたたましいアラームが社内の空気を一変させる。
中でも<エースチーム>と呼ばれた3人の若者が我先と踊りだし、各々に割り当てられたマシンのエンジンを噴かせる。
中でも<エースチーム>と呼ばれた3人の若者が我先と踊りだし、各々に割り当てられたマシンのエンジンを噴かせる。
「エースチーム、出動します!」
長髪をムリヤリヘルメット内に納めながら、青いバイクに乗った青年が叫んだ。
現場に着いた<エースチーム>は、ターゲットを探すべく、徒歩でじっくりと周囲の捜索に当たっていた。
「……見つかりませんね?」
「気を抜くな。相手は上級アンデッドの中でも最強クラス。スペードのカテゴリーキングだ。油断すればやられるのは俺たちなんだぞ」
溜息混じりに呟く眼鏡の青年……黒葉ムツキに、先輩格の男…菱形サクヤが釘を刺す。
「…でも、そいつで最後なんですよね。ついに…アンデッドが全て封印されて、この世界は本当に平和になるんだ」
ぐっと握り拳を握るのは、エースチームのリーダーを襲名したばかりの剣立カズマだ。
「気を抜くな。相手は上級アンデッドの中でも最強クラス。スペードのカテゴリーキングだ。油断すればやられるのは俺たちなんだぞ」
溜息混じりに呟く眼鏡の青年……黒葉ムツキに、先輩格の男…菱形サクヤが釘を刺す。
「…でも、そいつで最後なんですよね。ついに…アンデッドが全て封印されて、この世界は本当に平和になるんだ」
ぐっと握り拳を握るのは、エースチームのリーダーを襲名したばかりの剣立カズマだ。
BOARD社長・四条ハジメと、理事長・鎌田の暗躍で、一度は滅びの危機を迎えたこの世界は、一人の<通りすがりの仮面ライダー>に救われた。
本人は自身を破壊者だと嘯いていたが、カズマにとっては、恩人なのだ。
ライダーとしても、人間としても。
本人は自身を破壊者だと嘯いていたが、カズマにとっては、恩人なのだ。
ライダーとしても、人間としても。
この一件で鎌田と四条は倒され、一時は混乱しかけたBOARDは、現在はサクヤが社長代行としてなんとか支えている。それに伴い、解雇されたカズマは再びエースチームに復帰し、社長代行となったサクヤに代わりチームリーダーを任されるに至ったのだ。
「…あぁ、そうだ。こんな時に言うのもなんだが……さっきの会議で、今回のミッションが終わったあとの、BOARDの身の振り方が決まった」
ふと、僅かに沈んだサクヤの声に、カズマとムツキが表情を暗くする。
そも、BOARDは対アンデッドの為に組織された会社だ。そのアンデッドが全て封印されれば、ライダーもろともお払い箱になるのは目に見えていた。
「…BOARDは、全てのアンデッドの封印が確認されると同時に、解散。一部施設を研究用として残し、人員を希望者を中心に再編成する」
「研究用?」
「ああ、アンデッドの不死性、また、その力を引き出すライダーシステムの、身近な分野への応用を目指すんだ。技術が確立されれば、この世界はもっと良くなると、俺は思っている」
サクヤの言葉に、二人の表情に光が差す。
「じゃあ、BOARDはなくならないんですね!?」
「ああ。生まれ変わるのさ」
無論、俺も研究者として参加するつもりだ。とサクヤが締めくくった。
「お前たちはどうする?」
サクヤの問いかけに、ムツキは僅かに考えた後、サクヤとともに進むことを望み、サクヤもそれに応えた。
「カズマはどうなんだ?」
ふと、僅かに沈んだサクヤの声に、カズマとムツキが表情を暗くする。
そも、BOARDは対アンデッドの為に組織された会社だ。そのアンデッドが全て封印されれば、ライダーもろともお払い箱になるのは目に見えていた。
「…BOARDは、全てのアンデッドの封印が確認されると同時に、解散。一部施設を研究用として残し、人員を希望者を中心に再編成する」
「研究用?」
「ああ、アンデッドの不死性、また、その力を引き出すライダーシステムの、身近な分野への応用を目指すんだ。技術が確立されれば、この世界はもっと良くなると、俺は思っている」
サクヤの言葉に、二人の表情に光が差す。
「じゃあ、BOARDはなくならないんですね!?」
「ああ。生まれ変わるのさ」
無論、俺も研究者として参加するつもりだ。とサクヤが締めくくった。
「お前たちはどうする?」
サクヤの問いかけに、ムツキは僅かに考えた後、サクヤとともに進むことを望み、サクヤもそれに応えた。
「カズマはどうなんだ?」
んー、研究者ってのも悪くないですけど。と呟いたあと、カズマはにっこりと笑って新たな言葉を紡いだ。
「俺、やってみたいことがあるんですよ」
「なんだ?」
「…コックに、なりたいんです」
「なんだ?」
「…コックに、なりたいんです」
ほう、と頷くサクヤ。ムツキは不思議そうに首をかしげた。
「社員食堂で働きながら、俺、思ったんだ」
先般の一件で、社員食堂の見習いコック。果てはアルバイトにまで降格されたカズマだったが、士とユウスケの助言で自らの生き方を見つめなおしていた。
それは、エースチームに復帰してからも同様で、出動が無いときは専ら社員食堂で仕事をしているのだ。
先般の一件で、社員食堂の見習いコック。果てはアルバイトにまで降格されたカズマだったが、士とユウスケの助言で自らの生き方を見つめなおしていた。
それは、エースチームに復帰してからも同様で、出動が無いときは専ら社員食堂で仕事をしているのだ。
「ライダーとして、人を守るのも仕事。だけど、美味いメシ作って、みんなを笑顔にするのも立派な仕事なんだって」
「それに、研究者とかは残れるけど、社員食堂のみんなはそうそう残れないだろ? だから、俺がみんなの居場所になれないかな…って」
「カズマ先輩…」
「いや、ちょっと偉そうかな?」
照れたように、カズマが笑う。
「いや……いいんじゃないか?」
サクヤが、がんばれよ、とエールを送ると、カズマはハイ!と大きく頷いた。
「まぁ、差し当たっては、調理師免許取るところからだけど。BOARDの仕事が終わったらヒマになるだろから、がんばって勉強しないとな」
「そうだな。…まぁ、そのためには…目の前の強敵を倒さなきゃならんがな」
と、ムツキが抱えるアンデッドサーチャーがひときわ大きな反応を示した。敵は近い。
「カズマ先輩…」
「いや、ちょっと偉そうかな?」
照れたように、カズマが笑う。
「いや……いいんじゃないか?」
サクヤが、がんばれよ、とエールを送ると、カズマはハイ!と大きく頷いた。
「まぁ、差し当たっては、調理師免許取るところからだけど。BOARDの仕事が終わったらヒマになるだろから、がんばって勉強しないとな」
「そうだな。…まぁ、そのためには…目の前の強敵を倒さなきゃならんがな」
と、ムツキが抱えるアンデッドサーチャーがひときわ大きな反応を示した。敵は近い。
「…よし、行くぞ!」
最後の、闘いだ!!!
三人が、それぞれのバックルにエースのカードをセットする。伸びたベルトが腰に固定されると、高まる闘志がゆっくりと腕を動かしていく。
「変身!」
-Turn up-
-Turn up-
「変身!」
-Turn up-
-Turn up-
「変身!」
-Open up-
-Open up-
電子音声と同時に、青と赤と緑の閃光がエネルギーフィールドを生み出し、カズマたちがそれをくぐると、この世界を守る、仮面ライダーがその姿を顕す。
―――そして、<運命の切り札>仮面ライダーブレイド。
「うおおおおおおおおっ!!!」
研ぎ澄まされた勇気が、刃となって大気を切り裂いた。
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いつもながら勢いで書いたのでびみょーなgdgd感が…(トオイメ
つーかエリートとはいえライダーくらいしかやってないであろうサクヤさんがいきなり代行とはいえ社長ができるのかとか、つっこみどころはいろいろあれど。
つっこまないのがやさしさです!(泣←ぉ
まぁ、いきなり社長と理事長という社内のツートップが居なくなったら、いかな国家資金で運営している大企業と言えど混乱は必至だからなァ…
劇中でサクヤが言及している研究施設は、オリジンにおけるBOARDの研究所みたいなのを想像していただければ。まぁ、もっと民間向けになると思いますが。