「来たかカイト…って、なぜ彼まで?」
「え?」
「え?」
ヒジカタの言葉に振り返ると、息を切らせたミライがいた。
「ちょ、ミライ君! ダメだよ、ここは部外者は…」
「……いや、彼のことは今はいい。それよりエリー、状況の説明を」
「……いや、彼のことは今はいい。それよりエリー、状況の説明を」
時間が惜しいと判断したのか、ヒジカタが傍らのエリーを促す。
「今から3分53秒前、立原市山中にて空間の振動を感知。そのときの映像が…これです」
「今から3分53秒前、立原市山中にて空間の振動を感知。そのときの映像が…これです」
メインモニターに映し出された内容に、集まったメンバーに戦慄が走る。
「空が……割れ…た?」
まるでガラスのように空が砕け、その向こうに赤い空間が浮かぶ。
そして、その内から―――怪獣が現れたのだ。
まるでガラスのように空が砕け、その向こうに赤い空間が浮かぶ。
そして、その内から―――怪獣が現れたのだ。
「これは……」
カイトが絶句する。モニター越しでさえ伝わる禍々しさは、今までにDASHの隊員として、そして一心同体である“光の巨人”として戦った、どんな怪獣より凶悪なものであった。
カイトが絶句する。モニター越しでさえ伝わる禍々しさは、今までにDASHの隊員として、そして一心同体である“光の巨人”として戦った、どんな怪獣より凶悪なものであった。
「現在、怪獣は山中で不可思議な行動をとっています。また、同時期にグランゴンおよびラゴラスが出現、怪獣のほうへと向かっています」
「まずいな…未知の怪獣が出ているだけでも脅威なのに、加えてあの二体がだと…?」
グランゴンとラゴラスは互いに捕食関係にあり、どちらかがどちらかを捕食することでさらに強化される。かつてそのラゴラスの強化体に苦戦したことのあるDASHの面々にとって、それは避けなければならない事態であった。
「よし、ここはまず、あの2体を接触させないように動く。カイトとミズキはダッシュバード1号で、コバとショーンは2号で、それぞれグランゴンとラゴラスを足止め。私はダッシュマザーでアンノウンの動向を見る。……ダッシュ、出動!」
「まずいな…未知の怪獣が出ているだけでも脅威なのに、加えてあの二体がだと…?」
グランゴンとラゴラスは互いに捕食関係にあり、どちらかがどちらかを捕食することでさらに強化される。かつてそのラゴラスの強化体に苦戦したことのあるDASHの面々にとって、それは避けなければならない事態であった。
「よし、ここはまず、あの2体を接触させないように動く。カイトとミズキはダッシュバード1号で、コバとショーンは2号で、それぞれグランゴンとラゴラスを足止め。私はダッシュマザーでアンノウンの動向を見る。……ダッシュ、出動!」
了解!の声がブリーフィングルームを震わせ、メンバーがおのおののヘルメットを掴み、格納庫へと向かう。
「ヒビノ・ミライ君。君はここから出て行ってもらえるかな。これから、作戦行動に移るのでね」
「あ、はい……ご迷惑を、おかけしました」
ぺこりと頭を下げて、ミライがブリーフィングルームを後にした。
「あ、はい……ご迷惑を、おかけしました」
ぺこりと頭を下げて、ミライがブリーフィングルームを後にした。
*
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飛んでいくダッシュマザーをベースタイタンの窓越しに見つめる、ミライの姿があった。
「……さっきの“怪獣”……」
先ほどブリーフィングルームのモニタで見た、怪獣の姿を思い出す。
「…いや、“超獣”…?」
なぜそんなことを知っているのか、記憶を失った自分自身に問いかける。
「……行か、ないと……」
答えは出なかったが、心の奥深くの何かが、ミライを奮い立たせた。
「ボクは…行かないと…いけない!」
胸ポケットに手を当てる。今は預けてここにはないメモリーディスプレイの、裏に描かれたファイアーシンボルを思い描き。
「行こう……!」
ミライが、駆け出した。
-つづく-
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ラゴラス、グランゴンともにマックス第1話に登場した怪獣。
のちに30話に別固体が登場し、ラゴラスがグランゴンを捕食したことでラゴラスエヴォに進化しています。
のちに30話に別固体が登場し、ラゴラスがグランゴンを捕食したことでラゴラスエヴォに進化しています。
一方、メビウスはと言いますと…それは次回に説明しましょうw(ぇ