気まぐれに思いついた小説です。
続くかどうかは気分次第で(爆
まぁ、某掲示板でほぼ毎日やってることをブログでやるという話だけど。
あ、ベツモノですよ、念のため。
―――少女は、大きく伸びをした。
先刻、風呂で溶かした疲れの残りをこれで搾り出すと、ふっと気だるい感覚に陥る。
彼女は、眠りに落ちる瞬間の、この感覚が好きだった。
「んっ…」
ふと、視線が本棚の上…倒れた写真立てを捉える。
「また倒れてる…」
溜息混じりに呟いて、スタンドを立て直す。
日光で多少色褪せたその中身には、幼い頃の少女と、姉と妹。そして…屈託のない笑顔を見せる一人の男の子が写っていた。
「そっか。もう、10年以上前になるんだ…」
懐かしそうに眼を細め、指で写真の男の子の顔を撫でる。
もう随分と会っていなかった。
いや、会えなくなった。
自分と…その男の子が5歳のとき、急に行方不明になったのだ。
目撃者もなにもなし。まるで、そう…神隠しにでもあったかのように。
忽然と。
幼なじみのその男の子は、少女の前から姿を消した。
その事実を知ったときは、哀しくて、辛くて、何日も泣き明かしたのを覚えている。
胸になにか、ぽっかりと大きな穴が開いたような。そんな虚無感を感じた。
今にして思えば、彼はあたしの…初恋の人なのかもしれない。
ふとそんなことを想い、一人赤面する。
「な、なぁんて…ね」
さ、寝よ寝よ。
わざとらしく呟いて、少女はベッドに飛び込む。
明日が、今日よりもっといい日になりますように。
そう心の中で願いながら、少女はゆっくりと目を閉じた。
……とりあえず、プロローグでした。
タイトルはまだ未定です(ぇ