紆余曲折を経て…という言葉すら生ぬるいくらい、そりゃまあいろいろありまして。
ようやくくっついた弥斗と茜子。
お互い照れに照れまくり、初々しいすら飛び越えて、見てるこっちがええい恥ずかしい!
ようやくくっついた弥斗と茜子。
お互い照れに照れまくり、初々しいすら飛び越えて、見てるこっちがええい恥ずかしい!
そんなふたりの、こんな日常。
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「弥斗。…たっ、頼み…というか、お願いが……あるんだが」
「なに? ね子のお願いなら……無茶なことじゃない限りなんでも聞くよ」
「なに? ね子のお願いなら……無茶なことじゃない限りなんでも聞くよ」
ストレートになんでも聞くよと言えないのは、普段の行動あってのことか。
それはさておき、お願いとはなんであろう?
それはさておき、お願いとはなんであろう?
「…こっ、これ」
ぐいっと突き出す茜子の拳から、にょきっと生えた招き猫。
…もとい、耳かきのようである。
ぐいっと突き出す茜子の拳から、にょきっと生えた招き猫。
…もとい、耳かきのようである。
「みみ…かき?」
僕にしてくれるのかな?
弥斗、ちょっと期待に胸膨らませ。
僕にしてくれるのかな?
弥斗、ちょっと期待に胸膨らませ。
「うん、僕でよければ」
と笑顔で答える。
と笑顔で答える。
「じゃ……じゃあ」
……こてん。
「たのむ」
弥斗の膝に、茜子の頭がちょこんと乗っかった。
「……あれ?」
【くらくらく~】 えくすとら・えぴそーど
-膝枕は好きな人のニオイ-
「……あれ?」
膝枕“されている”状態のまま、弥斗が再び首をかしげる。
「…どうした、弥斗?」
「え? あ、いや…その…」
こーいうのは、ふつー逆なんじゃないかなぁ。
そう言いかけたのを飲み込んで、軽くむせる。
「え? あ、いや…その…」
こーいうのは、ふつー逆なんじゃないかなぁ。
そう言いかけたのを飲み込んで、軽くむせる。
「はやくしてくれ。耳がむずむずするのと…この状態はちょっと………いやかなり恥ずかしい」
「う、うん……」
「う、うん……」
耳まで真っ赤になって茜子が目を伏せるものだから、弥斗も恥ずかしくなってしまう。
ドキドキする鼓動を必死に抑え、耳かきをそっと茜子のみみに添える。
ドキドキする鼓動を必死に抑え、耳かきをそっと茜子のみみに添える。
考えてみれば、誰かの耳かきをするのは初めてだ。ちょっと自信が無い。
でも、他ならぬ茜子のためだ。
昔、自分がやってもらっていた頃の記憶を頼りに、耳かきをそっと動かす。
昔、自分がやってもらっていた頃の記憶を頼りに、耳かきをそっと動かす。
「ひゃう…っ」
「わっ、ご、ごめん!」
茜子の不意の悲鳴に、思わず反射的に謝る。
「わっ、ご、ごめん!」
茜子の不意の悲鳴に、思わず反射的に謝る。
「い、いや…気にするな。…ちょっと、くすぐったかっただけだ」
「そ、そうなの? 痛くない?」
「う…うむ」
小さく頷く。
「じゃ、じゃあ、続けるよ。…痛かったら言ってね」
再び頷いたのを確認してから、弥斗がゆっくりと耳かきを再開した。
「そ、そうなの? 痛くない?」
「う…うむ」
小さく頷く。
「じゃ、じゃあ、続けるよ。…痛かったら言ってね」
再び頷いたのを確認してから、弥斗がゆっくりと耳かきを再開した。
*
「…っと、こんなもんかな。ね子、反対側やるよ」
「………」
返事が無い。
「ね子?」
もういちど、声をかける。
「………」
返事が無い。
「ね子?」
もういちど、声をかける。
「…弥斗」
ふわり、と。
いつもの凛としたのとは違う、柔らかな穏やかな茜子の声。
いつもの凛としたのとは違う、柔らかな穏やかな茜子の声。
「…………いい匂い」
「……!!!」
不意に発した茜子の声に、弥斗、絶句ののちに赤面する。
「弥斗の……匂いだな」
とろんとした声が弥斗を撫で、心をくすぐる。
ものすごく…照れる。
とろんとした声が弥斗を撫で、心をくすぐる。
ものすごく…照れる。
でも、それが心地いいと感じる、自分もいる。
きっとそれが、好きってこと。
大好きな人を、想うってこと。
大好きな人を、想うってこと。
「なぁ、弥斗…」
「…ん?」
「…ん?」
「もう少しだけ、このままでいさせて……くれないか?」
「………うん」
「………うん」
やがて、膝からは茜子の寝息。
頭の重みも、それによる足の痺れすら、いとおしい。
そっと、弥斗の手が茜子の髪を撫でる。
頭の重みも、それによる足の痺れすら、いとおしい。
そっと、弥斗の手が茜子の髪を撫でる。
「弥斗ぉ…」
寝言だろう、茜子が弥斗を呼んだ。
寝言だろう、茜子が弥斗を呼んだ。
「うん、僕はここにいるよ」
弥斗が、柔らかく微笑んで、その声に応えた。
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今回の題材は「くらくらく~」月刊少年エースで好評連載中なのだ。読め(高圧的
えー、天津作品で二次なんて、アマレンを除けばがぁ~つのひなでモノローグ書いた以来です。久しぶりもイイトコ。
…てゆーか自分で書いておいてなんなのだが……
なんだこのダダ甘カップル。
…ま、いいかw