炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【ラッシュSS】Episode RUSH_HUNTERS:01/シーン3【非公式ノベライズ】


 宇宙忍者が飄々とレッドキングから遠ざかり、レッドキングがそれを腕を振り回しながら追っていく。

 さっき俺を叩きのめした……まぁあの程度、屁でもねーが……剛腕が、岩の塔を次々となぎ倒していく。それらはすべてレッドキング

の元に倒れ込み、奴の身体を打ちのめしていった。

「おつむの足りないレッドキングを怒らせて自滅させるときた……悪くない手だな」
 俺の横を走るガッツ星人のおっさん……ガルムったっけ?……が呟く。

 そっか! あの野郎これが狙いか!

 崩れ倒れる岩の塔がレッドキングの身体に生えたプラズマソウルを根こそぎ砕きとっていく。
 プラズマソウルを砕くのは、何も俺たちハンターが持ってる武器じゃなくていいってことだ。
 この場合スコアは全部、作戦を思いついて実行したあのバルタン星人……バレルってヤツのものになる。

 っかぁ~! 俺が思いついときゃよかったぜ!


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「まさかバルタン星人に生き残りがいたとはな!」

 ようやくバレルのヤツに追いつく。ここは文句の一つも言ってやらねえと気が済まないぜ!

「しかも勝手に人様の見せ場を奪いやがってッ!」
「……ここからだろう、お前の“見せ場”は」

 しかしヤツは涼しげな顔で……いや表情わかんねーけど……そう言って、レッドキングを圧し潰していた岩塊から飛び退く。

 あァ? どういう……!?

 問いただそうとした俺の足場が急に激しく揺れる。途端に崩れ出す岩塊から俺とおっさんが退避すると、岩礫の間を縫ってレッドキン

グのでけえ体がのっそりと立ち上がった!

 マジかよ、今ので全部砕けたんじゃなかったのか!?

 プラズマ怪獣は、身体に露出したプラズマソウルをすべて砕かれると絶命する。どういう仕組みなのかはわからねえが、ともかくそう

いうモンのはずだ。
 だが、目の前のレッドキングはまだ生きている。ってことはだ……

「!?」

 レッドキングが吼え猛る。そのでかい口の中に、プラズマソウルの結晶がきらめくのが見えた。

 バレルの野郎、アレに気付いてたってことか!

 譲られるってのはなんとなくシャクだが、見せ場ってんならありがたくいただくとしますかっ!

「っと!」

 レッドキングの前に躍り出る。俺を睨みつけたヤツは、手近な岩塊を拾って俺に向かって投げつけてくる!
 もちろん、そんなもん俺にとっては止まって見える。跳びあがってそいつをかわし、続いて飛んでくる2発目は、足場代わりにしても

うひと跳びする。

 おらお前ら、見てるか!?

 この俺を、マグママスター・マグナ様の雄姿ってやつを!!!

 巨大なレッドキングの、さらにその遙か頭上にまで跳びあがった俺を、レッドキングが睨み付け、大きな口をあける。
 そのままにしてろよ……俺のこの右腕の刃が、最後の一塊をぶち抜いてやる!

「“フォース……サーベル”ッ!!!」

 オーラを帯びた俺の特注のマグマニードルが唸りを上げる。叩き込もうと突き出した瞬間――

 眼前で、一筋の光が走った。

 それは槍の一撃のようにレッドキングの口ン中を貫き、プラズマソウルを砕く。

 最後の一つを奪われ、倒れ伏す怪獣の肩からその場を飛びのいた俺が、光の差した場所を見る。そこには、あのふてぶてしい顔したガ

ッツ星人のおっさんが十字架みてーなロングライフルを担いでいた。

「……ちッ」

 あんにゃろう……俺の見せ場を奪いやがって!

 今度はヤツに文句を言うべくその場へと急ぐ。同じく合流したバレルといっしょに集合した瞬間、空が真っ黒な雲に覆われていく。

「なっ……?」

 黒雲から落ちた一つの雷撃が、大地を爆発させた。


   -Go to NEXT_HUNTING!-





 ――レッドキング・ハンティングお見事でした。
 でも、どうやら休憩時間はお預けですね、ラッシュハンターズ……!

 ちゅーわけでVSレッドキング編、これまで!

 とりあえず今回顔みせも兼ねて、3人それぞれの視点から1エピずつ語らせてみましたが……


 ガルムやバレルはともかく、マグナのちょっとアホっぽい(蝶失礼)口調を地の文に加えるのってかなり重労働な(

 とりま今後は神視点中心で、要所要所でモノローグぶっこんでみようかなぁ……


 さて、ラッシュ資金も底をついてきたので、しばらくラッシュ絶ちを行うことにしたわたくし。

 ここは書きまくるしかないでしょう!ってことで、ラッシュ中心にSS書きなぐる予定でゴザイマス。

 書きたいネタはわんさあるので、どっから手ぇつけましょうかってとこですが(汗

 それも踏まえて、お楽しみにってことでひとつ。