炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【ARCHAIC ACTION】シーン4

「…僕がお相手しますっ」
 続いて名乗りを上げたのはレツ。
「ファンタスティック・テクニック…激獣ジャガー拳・深見レツ!」
「よし、こい!」
 リュウの声に、レツが宙を舞う。
「ゲキワザ・花花弾!」
「おおっと!?」
 流水のようにゲキトンファーを操り、レツは手数でリュウを追い詰める。
「おお! いーぞレツ!」
リュウさん、貴方の技、素晴らしいです。だから僕は、全力でそれに応えます!」
 突き出したトンファーリュウが受け止める。レツはそれを軸にして空中旋回し、背後を取った。
「もらった!」
 がら空きの右腕を極め、動きを封じるレツ。そのままさらに攻勢に持ち込もうとするが…
「…!」
 極められたはずのリュウの身体は微動だにしなかった。
「詰めが甘いぜ。ここで力技に持ち込んじゃアウトだ」
 逆にリュウがレツのバランスを崩し、よろめかせる。
「ゲキワザ・旋旋投(センセントウ)!」
 極められた腕を軸に、レツが再び宙を舞う。しかし、今度は着地できない。
「がはっ!」
 受身もロクに取れない体勢でたたきつけられ、レツの呼吸が強制的に遮断される。
「もいっちょ!」
 その身体に足を突っ込み蹴り上げるリュウ
「ゲキワザ・弾弾脚(ダンダンキャク)!!」
 力を集めた強烈な蹴りが、宙に浮いたレツの胸板を直撃した。
「うわあっ!!!」
 抵抗すらままならず吹っ飛ばされたレツは、壁にたたきつけられ、そのまま床に突っ伏した。
「…ちょいと打たれ弱いか? 身体鍛えろ身体」
 鼻を鳴らし、リュウが言った。

「さて、残りはお前さんか。少しは、楽しませてくれるんだろーね?」
「あったりまえだ! おれ、負けねー!」

 不敵に笑うリュウに、ジャンが雄叫びを上げた。


 -つづく-

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