「……ひどいな、これは」
白いオーバーコートに身を包んだ青年―――魔戒騎士・冴島鋼牙は、周囲の惨状を一瞥して独りごちた。
白いオーバーコートに身を包んだ青年―――魔戒騎士・冴島鋼牙は、周囲の惨状を一瞥して独りごちた。
『ああ…このあたりは結構有名なデートスポットだったはずだが…見る影も無いとはこのことだ』
鋼牙の手元から声が響く。左手の中指に嵌められた指輪が口を利いている。彼のパートナーである魔導輪・ザルバだ。
そう言やカオルがお前と行きたがってたな。とカラカラ笑う相棒の言葉を聞き流しながら、鋼牙は周囲を見渡す。
鋼牙の手元から声が響く。左手の中指に嵌められた指輪が口を利いている。彼のパートナーである魔導輪・ザルバだ。
そう言やカオルがお前と行きたがってたな。とカラカラ笑う相棒の言葉を聞き流しながら、鋼牙は周囲を見渡す。
【北の管轄のはずれにて不穏な気配あり、早急に調査せよ】
番犬所からの急ぎの指令書を受け取ってから1時間ほど。そこそこ大規模だったはずのショッピングセンターは文字通り廃墟と化し、ところどころから炎が獲物を吟味する魔獣の舌のように揺らめき、夜闇を照らしていた。
「……どうだ、ザルバ?」
『うーむ…ホラーどころか人の気配すら……ム!?』
『うーむ…ホラーどころか人の気配すら……ム!?』
不意に、ぽっかりと開いたザルバの空洞の“目”が空を睨みつける。
『鋼牙、背後から邪悪な気配ッ!』
「!」
頭で理解するより早く、身体が地を転がる。刹那、鈍い音と共に、地面が鋭く抉られた。重量のある金属…刃による攻撃だと、鋼牙は瞬時に判断する。
「!」
頭で理解するより早く、身体が地を転がる。刹那、鈍い音と共に、地面が鋭く抉られた。重量のある金属…刃による攻撃だと、鋼牙は瞬時に判断する。
『鋼牙!』
「ああ、解ってる…ッ」
「ああ、解ってる…ッ」
抜き放った魔戒剣の切先が輪を描き、魔界へと通じる“穴”を喚ぶ。刹那、闇を照らす光が降り注ぎ、鋼牙の体を金色の鎧が包み込む。
―――黄金騎士・牙狼<ガロ>の光臨である。
「…………」
低い唸り声が空気を振るわせる。
黄金の鎧と対峙するそれは……漆黒の鎧。
低い唸り声が空気を振るわせる。
黄金の鎧と対峙するそれは……漆黒の鎧。
「何者だ…こいつ?」
その風貌に、かつて死闘を繰り広げた闇黒騎士・呀<キバ>を思い起こす。
『気をつけろ鋼牙。こいつはホラーでも…ましてや魔戒騎士でもない!』
ザルバの声が飛ぶ。
その風貌に、かつて死闘を繰り広げた闇黒騎士・呀<キバ>を思い起こす。
『気をつけろ鋼牙。こいつはホラーでも…ましてや魔戒騎士でもない!』
ザルバの声が飛ぶ。
ホラーでも魔戒騎士でも無い?
ならば……
ならば……
「 ! ! ! 」
不意に眼前に迫る刃に、鋼牙は思考を停めて牙狼剣を振るう。強烈な衝撃が刃を通じてソウルメタルの鎧を揺るがした。
(……重い!?)
『牙狼剣とカチあって刃こぼれひとつ起こさないだって? いよいよもって何者だ!?』
鋼牙の内心をザルバが代弁する。牙狼剣にも劣らぬ大剣を振りかざし、漆黒の鎧が吼える。
不意に眼前に迫る刃に、鋼牙は思考を停めて牙狼剣を振るう。強烈な衝撃が刃を通じてソウルメタルの鎧を揺るがした。
(……重い!?)
『牙狼剣とカチあって刃こぼれひとつ起こさないだって? いよいよもって何者だ!?』
鋼牙の内心をザルバが代弁する。牙狼剣にも劣らぬ大剣を振りかざし、漆黒の鎧が吼える。
その眼(まなこ)は、闇よりも黒く塗りつぶされていた……。
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?i>―――where there's light,
?i>shadow's lured and fear rains
and by the blade of knights,
mankind was given hope.
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でも反省はしないッ!!!
今回はちょっと短めになるかな~。多分5話以下くらい(大雑把
まぁ、北の管轄がメイン舞台だから、南の管轄所属の斬たちが出る余地もなく(爆
まぁ、がんばっていきますよー
こういうとこで頑張っていかないと心折れそうだし(何