炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【牙狼×クウガ】狼の牙と空なる我:アバンタイトル

「……ひどいな、これは」
 白いオーバーコートに身を包んだ青年―――魔戒騎士・冴島鋼牙は、周囲の惨状を一瞥して独りごちた。

『ああ…このあたりは結構有名なデートスポットだったはずだが…見る影も無いとはこのことだ』
 鋼牙の手元から声が響く。左手の中指に嵌められた指輪が口を利いている。彼のパートナーである魔導輪・ザルバだ。
 そう言やカオルがお前と行きたがってたな。とカラカラ笑う相棒の言葉を聞き流しながら、鋼牙は周囲を見渡す。


  【北の管轄のはずれにて不穏な気配あり、早急に調査せよ】


 番犬所からの急ぎの指令書を受け取ってから1時間ほど。そこそこ大規模だったはずのショッピングセンターは文字通り廃墟と化し、ところどころから炎が獲物を吟味する魔獣の舌のように揺らめき、夜闇を照らしていた。

「……どうだ、ザルバ?」
『うーむ…ホラーどころか人の気配すら……ム!?』

 不意に、ぽっかりと開いたザルバの空洞の“目”が空を睨みつける。

『鋼牙、背後から邪悪な気配ッ!』
「!」
 頭で理解するより早く、身体が地を転がる。刹那、鈍い音と共に、地面が鋭く抉られた。重量のある金属…刃による攻撃だと、鋼牙は瞬時に判断する。

『鋼牙!』
「ああ、解ってる…ッ」

 抜き放った魔戒剣の切先が輪を描き、魔界へと通じる“穴”を喚ぶ。刹那、闇を照らす光が降り注ぎ、鋼牙の体を金色の鎧が包み込む。

 ―――黄金騎士・牙狼<ガロ>の光臨である。

「…………」
 低い唸り声が空気を振るわせる。
 黄金の鎧と対峙するそれは……漆黒の鎧。

「何者だ…こいつ?」
 その風貌に、かつて死闘を繰り広げた闇黒騎士・呀<キバ>を思い起こす。
『気をつけろ鋼牙。こいつはホラーでも…ましてや魔戒騎士でもない!』
 ザルバの声が飛ぶ。

 ホラーでも魔戒騎士でも無い?
 ならば……

「 ! ! ! 」
 不意に眼前に迫る刃に、鋼牙は思考を停めて牙狼剣を振るう。強烈な衝撃が刃を通じてソウルメタルの鎧を揺るがした。
(……重い!?)
牙狼剣とカチあって刃こぼれひとつ起こさないだって? いよいよもって何者だ!?』
 鋼牙の内心をザルバが代弁する。牙狼剣にも劣らぬ大剣を振りかざし、漆黒の鎧が吼える。

 その眼(まなこ)は、闇よりも黒く塗りつぶされていた……。

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 ?i>―――where there's light,

 ?i>shadow's lured and fear rains

  and by the blade of knights,

  mankind was given hope.





   牙狼<GARO>
   奇譚・狼の牙と空なる我



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 久々に牙狼SSだよーと見せかけてクウガとのクロスオーバーだ!
 某絵板で見かけた牙狼VSアルティメットクウガのガチバトルイラストにじゅわーんときて勢いで書いちまったい!

 でも反省はしないッ!!!

 今回はちょっと短めになるかな~。多分5話以下くらい(大雑把

 牙狼クウガとのからみがメインなのでウチのオリジナルキャラの皆さんは今回は出番無しです。

 まぁ、北の管轄がメイン舞台だから、南の管轄所属の斬たちが出る余地もなく(爆


 まぁ、がんばっていきますよー


 こういうとこで頑張っていかないと心折れそうだし(何