陽射しが日を追って少しずつ鋭くなり、太陽の下を歩くだけで汗ばむようになって来た。
そろそろ差し入れはアイスの方がいいのかな…なんて思いつつ、いつもより少し重い荷物を引っさげ、俺は歩きなれた道を歩く。
週末はひよりの家に赴き、創作活動に勤しむ彼女をサポートすることにしているのだ。
そろそろ差し入れはアイスの方がいいのかな…なんて思いつつ、いつもより少し重い荷物を引っさげ、俺は歩きなれた道を歩く。
週末はひよりの家に赴き、創作活動に勤しむ彼女をサポートすることにしているのだ。
先日、そんな俺をこなたさんが「通い夫だねぇ」とニヤニヤしながら称していたが…
あながち間違いでもない気がするので気にしないことにした。
すけっち☆すいっち
「お疲れ様」
「うひゃうっ」
勝手知ったる…でもないけど、田村家にお邪魔する俺を、彼女の兄さんが快く出迎えてくれ、俺はとっととひよりの部屋に入り込む。
ちなみに、今の彼女のリアクションは、頬に冷たいジュースを当てたことに対するものだ。
「もー、先輩ひどいっス…もし私が作業中だったら大変なことになってたトコっスよぉ…」
缶ジュースをちびちび飲みながら、ひよりが恨みがましい視線を浴びせる。
「いやまあ」
どうどう、と諫める。
「でも、作業して無かったって事は、ちょっと煮詰まり中?」
こくん、とひよりが頷く。
「なんとゆーか、咽まで出掛かってるんっスけど…みたいな感じで。ネタとか」
それはもどかしそうだ。
「…だから、っスね?」
「うん?」
「いいアイディアが浮かぶように……その…」
言いにくそうに、顔を真っ赤にしてひよりが俯く。
「いつもの……やって欲しいっス」
「いつもの?」
「うぅ……毎度毎度ドSっスよ…わかってるくせにぃ…」
ひよりが涙目になってきたのでじらすのはここまで。手招きすると、転がるように僕の胸に飛び込む。
「うひゃうっ」
勝手知ったる…でもないけど、田村家にお邪魔する俺を、彼女の兄さんが快く出迎えてくれ、俺はとっととひよりの部屋に入り込む。
ちなみに、今の彼女のリアクションは、頬に冷たいジュースを当てたことに対するものだ。
「もー、先輩ひどいっス…もし私が作業中だったら大変なことになってたトコっスよぉ…」
缶ジュースをちびちび飲みながら、ひよりが恨みがましい視線を浴びせる。
「いやまあ」
どうどう、と諫める。
「でも、作業して無かったって事は、ちょっと煮詰まり中?」
こくん、とひよりが頷く。
「なんとゆーか、咽まで出掛かってるんっスけど…みたいな感じで。ネタとか」
それはもどかしそうだ。
「…だから、っスね?」
「うん?」
「いいアイディアが浮かぶように……その…」
言いにくそうに、顔を真っ赤にしてひよりが俯く。
「いつもの……やって欲しいっス」
「いつもの?」
「うぅ……毎度毎度ドSっスよ…わかってるくせにぃ…」
ひよりが涙目になってきたのでじらすのはここまで。手招きすると、転がるように僕の胸に飛び込む。
なでなで。
「~~~~~~♪」
おーおー、幸せそうな顔しちゃってまぁ。
そんな顔を見れる俺もものすごく幸せなわけだが。
そんな顔を見れる俺もものすごく幸せなわけだが。
「…どう?」
「んー、もうちょっとだけ」
「はいはい」
「んー、もうちょっとだけ」
「はいはい」
なでなで、なで。
「なんでっスかねぇ~?」
「何が?」
「ホラ、髪の毛って、神経通ってるわけじゃないじゃないっスか。でも、先輩に髪の毛撫でられるのってものすご~っく気持ちいいんっスよね~」
「何が?」
「ホラ、髪の毛って、神経通ってるわけじゃないじゃないっスか。でも、先輩に髪の毛撫でられるのってものすご~っく気持ちいいんっスよね~」
それは…あれだ。
愛のパワー。
……などと、流石にそれを口にするのは死ぬほど恥ずかしいので言わないけど。
*
俺のなでなでで名案が浮かんだらしいひよりが、ひたすらにペンを走らせる。
集中モードになってしまうと、彼女の感覚は目の前の原稿とペンを動かす腕だけに集約されてしまうので、俺はやることがない。
集中モードになってしまうと、彼女の感覚は目の前の原稿とペンを動かす腕だけに集約されてしまうので、俺はやることがない。
…いや、“今日”はあるんだった。
鞄からスケッチブックを取り出し、尖った鉛筆を構え、一心不乱に原稿に向かうひよりに、狙いを定める。
「…うん、いけるかな?」
俺の呟きはひよりにはとどかない。まぁ、今はそのほうがいいけど。
後から気付いてびっくりしてもらうほうがいいから。
後から気付いてびっくりしてもらうほうがいいから。
*
「「……できた!」」
二人して同時に声を上げ、目を合わせて、ぷっと含み笑い。
空は暗くなりかけ、時計を見ると結構な時間。
空は暗くなりかけ、時計を見ると結構な時間。
「…って、先輩は何やってたんスか?」
「あー、うん。コレを…ね」
そう言って、スケッチブックを差し出す。受け取ったひよりが、表紙をめくった途端に、頬をピンク色に染めた。
「あー、うん。コレを…ね」
そう言って、スケッチブックを差し出す。受け取ったひよりが、表紙をめくった途端に、頬をピンク色に染めた。
「こ、これ…!」
「ん、ほら、今日誕生日でしょ?」
スケッチブックに俺が描いたのは、彼女の似顔絵。
「何を隠そう、俺はこう見えても似顔絵の達人だ!」
「ん、ほら、今日誕生日でしょ?」
スケッチブックに俺が描いたのは、彼女の似顔絵。
「何を隠そう、俺はこう見えても似顔絵の達人だ!」
…一部誇張アリ。
「まぁ、美術の成績はそこそこいいんだ。…ホントだよ?」
「…いや、私、こんな可愛く…」
「可愛いです」
まったく、可愛くないとかそーいうことを彼氏の前で言わないで欲しい。
「…いや、私、こんな可愛く…」
「可愛いです」
まったく、可愛くないとかそーいうことを彼氏の前で言わないで欲しい。
「まぁ、鉛筆描きで恐縮だけど。誕生日プレゼントって奴」
どうかな? と俺が等と、ひよりは満面の笑みで「嬉しいっス」と言ってくれた。
どうかな? と俺が等と、ひよりは満面の笑みで「嬉しいっス」と言ってくれた。
「―――!! ちょ、そ、それは…っ。 いくらなんでも恥ずかしすぎるっスよぉっ!!!」
「えー、いい案だと思ったんだけどなぁ…。俺のほっぺにひよりがキスしてるシーンの絵」
「うわーっ!うわーっ! おっきな声で言わないでっス~~~!!!」
「えー、いい案だと思ったんだけどなぁ…。俺のほっぺにひよりがキスしてるシーンの絵」
「うわーっ!うわーっ! おっきな声で言わないでっス~~~!!!」
いや、ひよりの声の方が大きいよ?
「うぅ……そりゃ描けなくはないっスけどぉ……」
あ、描けるんだ。さすが。
あ、描けるんだ。さすが。
「で、でもっ。条件があるっス」
条件?
「えと……先輩が、その……私のこと……」
勢い任せで言ったのか、少しずつ声が小さくなっていく。
「だ、だ…抱っこしてくれたら!」
「よしきた」
言うが早いか、ぎゅっと。
「ひゃっ」
可愛い悲鳴をあげたひよりの体温と匂いを、全身で感じ取る。
ああ、俺って奴はどうしようもないくらい惚れてる。このコに。
条件?
「えと……先輩が、その……私のこと……」
勢い任せで言ったのか、少しずつ声が小さくなっていく。
「だ、だ…抱っこしてくれたら!」
「よしきた」
言うが早いか、ぎゅっと。
「ひゃっ」
可愛い悲鳴をあげたひよりの体温と匂いを、全身で感じ取る。
ああ、俺って奴はどうしようもないくらい惚れてる。このコに。
改めて、そう思った。
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最初に言っておく!
遅れてごめんなさいorz
えー、ひよりんの誕生日記念SSではありますが。
彼女の誕生日、24日なんですよね…
はい、忘れてました。
彼女の誕生日、24日なんですよね…
はい、忘れてました。
いやもう。ごめんなさい。
罵ってください! この豚ヤロウ!(セルフ
罵ってください! この豚ヤロウ!(セルフ
とまぁ、前フリはさておき。
誕生日記念SSも、アイマスからの通算でいくと21作目。そりゃネタも尽きると言うものです。
なんとか某所からのネタを地味にパクりつつ(ぉぃィ)その某所の印象を全力で払拭する(主にいちゃラブ方面で)方針で片付き。
何だろう、俺、基本MなのにひよりんがらみだとSになりつつある(ぇ
誕生日記念SSも、アイマスからの通算でいくと21作目。そりゃネタも尽きると言うものです。
なんとか某所からのネタを地味にパクりつつ(ぉぃィ)その某所の印象を全力で払拭する(主にいちゃラブ方面で)方針で片付き。
何だろう、俺、基本MなのにひよりんがらみだとSになりつつある(ぇ
え? それよりもド派手にパクってる部分があるだろうって?
…キニシナ(殴