「カスミちゃんっ!」
クドウに応急処置を施している女性―――カスミと呼ばれた―――が振り返る。
それが見覚えのある顔と気づき、幾分こわばらせていた表情をすこしだけ和らげた。
それが見覚えのある顔と気づき、幾分こわばらせていた表情をすこしだけ和らげた。
「チーフ!」
駆けつけたサクラコらA.N.G.E.L.の面々に、クドウを預ける。3人がかりで体を持ち上げ、乗ってきたワゴン車の後部座席にその体を横たえさせた。
駆けつけたサクラコらA.N.G.E.L.の面々に、クドウを預ける。3人がかりで体を持ち上げ、乗ってきたワゴン車の後部座席にその体を横たえさせた。
「サヨちゃん、お願いね」
運転席に戻ったサヨコがエンジンをふかせ、負傷したクドウを病院へと運んでいく。
運転席に戻ったサヨコがエンジンをふかせ、負傷したクドウを病院へと運んでいく。
「……それにしても」
サクラコが、目の前の事実に困惑する。
「改めて肉眼で確認するとハンパないわねアレ…」
「でも、私たちがどうにかしないと…」
カスミの言葉に、サクラコが大きくうなづく。
「わかってる。そのために持ってきたんだもの」
そういって視線を足元に向ける。クドウを搬送するのと入れ替えにワゴンから降ろした大量の重火器がそこにあった。
「……って、こんなものどこから?!」
「D,R,A,G,O,N.の武器庫からちょっとね。まぁ、緊急時だし、お借りしました~」
してやったり、とサクラコが笑う。
「…アレ、借りたって言うより……」
「強奪…に近かったような…」
「……うん」
「でも、私たちがどうにかしないと…」
カスミの言葉に、サクラコが大きくうなづく。
「わかってる。そのために持ってきたんだもの」
そういって視線を足元に向ける。クドウを搬送するのと入れ替えにワゴンから降ろした大量の重火器がそこにあった。
「……って、こんなものどこから?!」
「D,R,A,G,O,N.の武器庫からちょっとね。まぁ、緊急時だし、お借りしました~」
してやったり、とサクラコが笑う。
「…アレ、借りたって言うより……」
「強奪…に近かったような…」
「……うん」
その後ろで、三つ子が顔を突き合わせて呟いていた。
「はいそこうっさい!」
ごまかすように一喝して、サクラコが手近にあった対戦車ライフルを引っ張りあげる。
「使い方、わかるわよね」
この場にいるメンバーに確認し、肯定の意を受け取る。
「使い方、わかるわよね」
この場にいるメンバーに確認し、肯定の意を受け取る。
「…ところで」
重火器をそれぞれに持たせ、いざ攻撃開始となったところで、ふとサクラコが空を見る。
重火器をそれぞれに持たせ、いざ攻撃開始となったところで、ふとサクラコが空を見る。
一機の戦闘機…ドラゴンフェザーが怪獣の周囲を旋回し、注意を引き寄せていた。乗っているのはクドウから機体を託されたユウキだ。
「今、残ってるのはあの機体だけみたいね……って、あら?」
ふと、機体に施されたワンポイントに気づく。隊長機用の証だ。
「ちょっと待って。今クドウ隊長って乗ってないはずよね……?」
「ええ、それが……彼に頼まれたって、民間人が」
「ええっ!?」
カスミの報告に目を丸くし、あわてて上空の機体に通信を送る。
ふと、機体に施されたワンポイントに気づく。隊長機用の証だ。
「ちょっと待って。今クドウ隊長って乗ってないはずよね……?」
「ええ、それが……彼に頼まれたって、民間人が」
「ええっ!?」
カスミの報告に目を丸くし、あわてて上空の機体に通信を送る。
「ちょっと、そこのドラゴンフェザー! 応答して!!」
『…は、ハイ! こちらドラゴンフェザー!』
スピーカー越しに聞こえる声は、記憶にないものであった。
「あなた! ここは私たちに任せて後退しなさい! いくらシミュレーション経験があるからって、民間人にそれを使わせるわけにはいかないの!!」
サクラコの通信機に顔を寄せ、カスミががなりたてる。
『そんなこと、言ってる場合じゃないと思います! 今は、怪獣をここから動かさないようにすることが先決じゃないですか。今動けるドラゴンフェザーはこれだけですし、動かせるパイロットだって…』
「だから、それには…」
私が乗る、と言おうとしたカスミを制し、サクラコが口を開く。
「だから、それには…」
私が乗る、と言おうとしたカスミを制し、サクラコが口を開く。
「……あなた、名前は?」
『ユウキ。アマツ・ユウキです!』
ユウキの声にうなづき、凛とした声でサクラコが指示を送る。
「……じゃあユウキ。よく聞いて。これから私たちで怪獣に対し足止めをします。あなたは上空から、怪獣の目を狙ってミサイルでもバルカン砲でも何でもいいから叩き込んで頂戴」
「ちょっ、チーフ!?」
「乗り換える時間が惜しいわ。今は緊急時でもあるし、ここは民間人である彼にも協力してもらいます。……全責任は、私が負います」
なおも食い下がろうとするカスミに、その一言をかけると、しぶしぶながらも了承した。
『攻撃のタイミングは、私が伝えます』
と、横からサヨコの通信が入る。クドウを病院に送り届け、現在はこちらに戻っている最中とのことだった。
「よし、じゃチアキちゃんは、怪獣の様子を逐一チェック。何かヤバいことがあったらドラゴンフェザーに知らせてあげて」
エンジェルベースに残るチアキにそう伝え、サクラコが大きく深呼吸した。
『ユウキ。アマツ・ユウキです!』
ユウキの声にうなづき、凛とした声でサクラコが指示を送る。
「……じゃあユウキ。よく聞いて。これから私たちで怪獣に対し足止めをします。あなたは上空から、怪獣の目を狙ってミサイルでもバルカン砲でも何でもいいから叩き込んで頂戴」
「ちょっ、チーフ!?」
「乗り換える時間が惜しいわ。今は緊急時でもあるし、ここは民間人である彼にも協力してもらいます。……全責任は、私が負います」
なおも食い下がろうとするカスミに、その一言をかけると、しぶしぶながらも了承した。
『攻撃のタイミングは、私が伝えます』
と、横からサヨコの通信が入る。クドウを病院に送り届け、現在はこちらに戻っている最中とのことだった。
「よし、じゃチアキちゃんは、怪獣の様子を逐一チェック。何かヤバいことがあったらドラゴンフェザーに知らせてあげて」
エンジェルベースに残るチアキにそう伝え、サクラコが大きく深呼吸した。
「……みんな。A.N.G.E.L.初の実戦よ。一瞬たりとも気を抜かないで」
うなづく面々を確認し、かっと目を見開いたサクラコが自らに気合を入れるように叫んだ。
「ミッション、開始!!!」
-つづく-
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等身大でもてる装備でどれだけ怪獣に対抗できるかとか
こまけえこたあいいんだよ!!!(ぉ
こまけえこたあいいんだよ!!!(ぉ
というか、現状彼女たちが持ってきた武装の大半が現実世界の現行兵装だったりします。
まぁ、対戦車ライフルとかロケットランチャーとかでも当てようだとは思うんですが。さすがに44マグナムで怪獣に立ち向かうとか無理すぐる(たりめーだ