改めて眼前の巨大ロボ…<マジンカイザー>に視線を戻す。強烈なまでの覇気をたたえた鉄(くろがね)の巨体は、自身の乗るマジンガーZを一回りほど大きくしたようなものだったが、そのオーラは、それ以上にカイザーを雄々しく、大きく見せていた。
「……!?」
不意に、カイザーの目がギラリと光る。
『ム、いかん! 避けろ甲児!!』
「!!?」
「!!?」
十蔵の声が飛び、甲児は咄嗟にパイルダーのハンドルを切る。刹那、カイザーの目から強烈な閃光が走り、空を切り裂いた。
ホログラフの十蔵の額に、汗が浮かぶ。
「! まだ来る!」
「! まだ来る!」
再びカイザーの目が光り、光子力ビームの雨がマジンガーめがけて降り注いだ。
「こんのぉぉぉぉっ!!!」
背負う<ゴッドスクランダー>のバーニアを吹かせ、苛烈なまでの閃光の嵐をかいくぐる。
「オジィちゃん! そんなことより、問題はあのマジンカイザーってのが俺たちを狙ってるってことだ!」
わけの分からぬまま対峙を強制され、わけの分からぬまま墜とされては堪ったものではない。
『どうする気じゃ?』
「どうするもこうするも……向かってくるなら、立ち向かうまでだ!」
「どうするもこうするも……向かってくるなら、立ち向かうまでだ!」
コンソール中央のダイヤルの手を伸ばし、一気に回す。
「光子力っ、ビィィィィィィィィィムッッ!!!」
「…ぐっ!」
両者の光子力ビームが中間点で激突する。光の鍔迫り合いが、雲に覆われた空に、昼の如き明るさをもたらす。
が、マジンカイザー側の光子力ビームに、次第にマジンガーが追い込まれていく。激突点は見る間にマジンガーへと近づいていった。
が、マジンカイザー側の光子力ビームに、次第にマジンガーが追い込まれていく。激突点は見る間にマジンガーへと近づいていった。
『いかん! 退避するんじゃ甲児! 相手の光子力ビームのほうがパワーは上じゃ!』
「こんなところで…退けないッ! もう一発だッ!」
「こんなところで…退けないッ! もう一発だッ!」
一端射出を止め、再度光子力ビームを発動する。2発分の威力がさらに上乗せされ、光の鍔迫り合いは再び元の位置に戻った。
が、高出力のエネルギーの重なりが飽和状態を生み出す。刹那、両者の間で大爆発が起こり、互いの姿が爆煙にさえぎられ見えなくなる。
が、高出力のエネルギーの重なりが飽和状態を生み出す。刹那、両者の間で大爆発が起こり、互いの姿が爆煙にさえぎられ見えなくなる。
「!」
意を決し、甲児がゴッドスクランダーのバーニアを全開にして爆煙の中に飛び込む。
『何をするつもりじゃ甲児?』
「相手の姿が見えないのはこっちも向こうも同じ! なら!」
「相手の姿が見えないのはこっちも向こうも同じ! なら!」
視界を殺す褐色の煙を突き抜けると、すぐ目の前にはマジンカイザーの巨体が見られた。
(デカい! …けど! 戦えない大きさじゃない!)
かつてはこのマジンカイザーに匹敵する大きさの機械獣とも戦っていることを思い出し、甲児は勇気を振り絞る。
「うおおおおおおおおおっ!!!」
拳を振り上げ、殴りかかる。カイザーもそれに対するように拳を唸らせた。
両者の拳が激突し、猛烈な打撃音と衝撃が大気を震わせる。
「まだだぁっ!」
ついで蹴りが、またも拳が、巨大なボディに似つかぬほどのすばやい肉弾戦が、両者の間で繰り広げられる。
「いくぞっ! ……ルストッ! ハリケェェェェェェェン!!!」
クロスレンジから、強酸を伴った暴風を口のスリットから放つ。と、カイザーもそれに対するように口から竜巻を放った。
「まだまだっ!!!」
と、マジンカイザーの右腕が変化し、高速回転を始めた。
「…!」
「なら、こっちもっ!」
マジンガーのそれよりはるかに大きな拳に対抗すべく、甲児は二つの拳を構えた。
「ロケットォ! パァァァァァァァアァァァンチィッ!!!」
-つづく-
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そしてロケットパンチ対ターボスマッシャーパンチ!
書いててドキがムネムネですw
…萌えてどうすんねん。燃えな。