炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【二次創作】仮面ライダーW

【ダブルSS】JとF/イーヴィル・カラーズ:シーン3

下半身が車の車輪のようになった<ドーパント>がそれを高速で回転させるたびに、地面に敷かれたタイルがひび割れ、はじけ飛ぶ。 破片の嵐の只中にあって、正木忠義……刃野から捜索以来を出されていた男……は、微動だにせず、その場に立っていた。 「ばっ……何…

【ダブルSS】JとF/イーヴィル・カラーズ:シーン2

風が踊る街を、いまどき流行らない格好をした青年が軽快に走り回る 刃野から預かった写真を、街往く人々に見せながら地道に聞き込みを続ける翔太郎であったがその成果は芳しくなかった。 「……まァ、すぐに手がかりつかめるんなら、とっくの昔にジンさんが尻…

【ダブルSS】JとF/イーヴィル・カラーズ:シーン1

また誰かが、突然ドアを叩く。 「はーい!」 <鳴海探偵事務所>の所長…と自称している少女・鳴海亜樹子がドアを開くと、住人達にとってよく見知った顔が現れた。 「あれ…ジンさん」 「…よぉ」 英文タイプライターをがちゃがちゃ叩いていた青年が気づくと、…

【ダブルSS】JとF/イーヴィル・カラーズ:プロローグ

その町は、風に愛されている。 大小さまざまな風車が風に舞い、穏やかな空気の流れが街を洗い流してゆくのだ。 しかし、時にその風はにごることもある。 「ゴアァァァッ!!?」 無人のスタジアムの客席に、人のものとは思えない唸り声が轟き、異形の怪人が…

【ダブルSS】JとF/イーヴィル・カラーズ:予告編

―――今日も今日とて依頼の舞い込む探偵事務所。 「まさか、あんたが依頼主とはね」 人探しを請け負った翔太郎が<風都>を走る。 そして行き着くは<ドーパント>事件。 いつもどおりWの出番かと思われたそのとき――― 一人の男が躍り出る。 「お前、一体…」 …