炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【#ポケモンSV】ぼくの冒険レポート(63):#藍の円盤⑨~大穴のさらに奥へ!藍の円盤輝く時【リプレイ風】

【注意!】
本エピソードには、「ポケットモンスタースカーレット・バイオレット」「ゼロの秘宝」「藍の円盤」に関するネタバレが含まれています。
ゲームをまだ始めていない人で、これから楽しもうと思ってる方は閲覧をご遠慮いただくことをお勧めします。

問題ない方は、そのままどうぞお進みくださいませ。

 



 

 

 

 

 

 

翌朝、出発前にアカデミーの食堂で朝食をとる。

「ここのはヘルシーでいいわよねぇ…ブルベリの食堂見たでしょ?あんなメニュー毎日食べてたらマッハで太るわ…」

サラダを口に運びながら、ゼイユがボリューム満点の学園の食堂メニューを思い浮かべてげんなりした顔をする。

「あれはねぇ…でも、ゼイユはちょっと痩せすぎな気もするけど」
「あによ、あんた丸っこい子の方が好みなの?」
「そういうわけじゃないけど…ゼイユはすらっとしてて綺麗だし…」
「…しれっとそういうこと言うんじゃないわよ」

ちなみに、普段はネリネ先輩とシェアしてるらしい。それでも食べきれないから近くにいる男子生徒に手伝ってもらうのだとか。

「…おいしい」

サンドウィッチを食べたスグリがぽつりとつぶやいた。そういえば、寝る間も惜しんで、吐くほど勉強して…なんてことも言ってたっけ。ちゃんとした食事自体、昨日の歓迎会が久しぶりだったのかもしれない。

「スープのお代わり、取ってくるね」
「あ、うん…」

スグリのも、と促すとおずおずと空のカップを差し出してくれた。

 

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地上のゼロベースから転送装置を通じ、第一観測ポイントから外に出たブライア先生は、大穴内部の光景を目の当たりにし…文字通り感極まっていた。

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「ここが…これこそが夢にまで見たエリアゼロ…!」
「なによこれ、すっごい…」
「わやじゃ…」

同じように下を覗き込む姉弟が感嘆の声を上げる。

「え、えっと…ヒイロは前に来たことあるん…だよな?」
「うん。友達と…ほら、昨日アカデミーで会った子たちと…それからこの子も!」
「アギャス!」

ボールからマスラオコライドンを呼び出してお披露目。

「確か、エリアゼロで見つかったと言われるポケモンだね。パラドックス…と言ったか」

興味深げに見つめるブライア先生だけど、今回の目的はエリアゼロの最深部…そのさらに奥なのだという。先生の先祖であり、スカーレットブックを執筆したヘザー氏が残した手記によれば、最深部…ゼロラボが建てられた場所よりさらに下に落ちたと記述があったそうだ。

「ただし、そこへの道筋も行き方も全く覚えていないと記されているがね」

ヘザー氏の手記を信じるのであれば、きっとその知られざる空間があるのだろう。まずはゼロラボへと向かうことになり、ぼくたちは揃ってマスラオにまたがった。

 

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道中、強い野生のポケモンや古代のポケモンの出現にときに驚き、ときに戦いながら最深部を目指す。いつかペパーたちと行ったときのように、時折観測スポットで休憩をはさみつつ、ぼくたちはゼロラボへとたどり着いた。

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「何ここすっごい!てらす池みたい!」

確かにゼイユのいう通り、キタカミのてらす池の底を彷彿とさせる結晶体に満ちた最深部…そしてゼロラボは、あの日と変わらずぼくを出迎えた。

「かつて、エリアゼロ観測隊が到達した最深部はここ。そして、このゼロラボ内部の下の階には用途不明の謎の部屋があるとのこと」

その謎の部屋こそ、オーリム博士が開発したタイムマシンなのだが…これは言わぬが花というやつだろう。そしてブライア先生の目的は、その部屋ではなくさらに下なのだ。

「その…ゼロラボっての?入ったらいいってこと?」
「でも、ドア閉まってる…」

スグリの指摘通り、以前ぼくたちが開いたゼロラボの扉は閉じられていた。入り口前のコンソールを使えば開くと思うけど…

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「なんか、スパイみたい…わや、かっこいい…」

ぽろっと漏れたスグリの素と方言に、ぼくとゼイユがそろって視線を向けて…スグリは「なんでもない」と顔を逸らした。
とにかく扉を開けるべく、ロック解除の操作を行う…でも、扉が開く気配がない。モニターに表示された内容を読むに、あの日以来長い間認証がされなかったことで再度ロックがかかってしまったらしい。

「以前は開いたのだよね?何か条件が違うのだろうか」
「あの時は、上から順番に観測スポットからロック解除したのと、中に博士がいて…」
「なるほど、事前準備と中にいたもののフォローがあったのだね」

となると、観測スポットをまた回らないと…いや、今はもう本物はおろかAIの博士もゼロラボ内にはいないんだよね…どうすれば…

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  -藍の円盤ディスクノ反応ヲ検知シマシタ-

 

と、コンソールが再びメッセージを流し始めた。ディスクを挿入?アクセス権の拡大?

「藍の円盤とはいったい…?」
「あ、これ…オモダカさんにブライア先生にって」

そう言ってバッグからディスクを取り出す。

「なんなのそれ…わざマシン?」
「いや、違うみたい。昔、エリアゼロの研究者が出資者の人に送ったものなんだって」

当然だがただの記録媒体でもない…というのが、パルデアリーグ調査部の見解だという。

「えー、おもしろそうじゃない!あたしが許可するわ!ヒイロ、やっちゃいなさい!」

どういう権限なのやら…と思いながら、藍の円盤をコンソールにセットする。

 

   -藍の円盤、認証完了-
   -ゼロラボ内エレベーター、行キ先ヲ【ゼロの大空洞】ニ変更シマシタ-

 

電子音声とともにガコン…と大きな音が響いて、ゼロラボの入り口が再び開いた。

 

 

   -つづく-

 

 


冒頭のやりとりはまたまたオリジナルであります。ブルベの食堂はアレほんとヤバイ。女生徒食べきれないでしょ絶対…ビワ姉でもあやういわ…

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スグリは強くなるために吐くほど、と言ってただけあって食事もなんならサプリに頼りがちになってたんかなー…とも思ったり。食事パワーは対人戦には役に立たないし、ピクニックする間があったら育成してたでしょうしなー。

正直いきなりサンドウィッチつめこんで逆に身体壊さないか心配なレベル…多分そのへんペパーはうまいことフォローしてくれたんだと思いますが。秘伝スパイスも前々回の番外編でいくつか入手してるし。

さて本編の方はいよいよゼロラボへ再突入。このペースだとあと3話くらいかかるかな…?


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