炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【#ポケモンSV】ぼくの冒険レポート(69):キタカミ旅行に行こう!②~姉弟との再会!忍び寄る異変【#リプレイ風】

【注意!】
本エピソードには、「ポケットモンスタースカーレット・バイオレット」「ゼロの秘宝」「碧の仮面」「藍の円盤」「番外編/キビキビパニック」に関するネタバレが含まれています。
ゲームをまだ始めていない人で、これから楽しもうと思ってる方は閲覧をご遠慮いただくことをお勧めします。

問題ない方は、そのままどうぞお進みくださいませ。

 



 

 

 

 

 

 

テーブルシティから飛行機に乗り、1日数本しか出ないバスに乗り遅れそうになりながらもどうにか飛び乗って、揺られること数時間。

「わぁ…っ!ね、あれがヒイロが言ってた鬼が山?」

ぼくにとっては少し懐かしい…友人たちにとっては目新しいキタカミの里の景色が車窓に映りこんだ。

「なんかパルデアと匂いが違うねー!」

あぜみちを駆け回りながら、パルデアでは見られないポケモンたちに興味津々で近づいていくネモ。さっそく捕まえようとモンスターボールを投げようとして…それは明後日の方向へと飛んで行ってしまった。本当に投げるの苦手なんだ…

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「ハァハァ…頭ふらふらする…村、着いたん?」
「バスの中でスマホ見過ぎちゃんなんだよ…」

バスに酔ったらしいボタンの背をさすりながら、ペパーが後からついてくる。電波が気になるのは彼女らしいが、まぁ通信とか普通にできたし、一応は問題ないと思うよ?

「や、アンテナの数安定せんのよ…バリ3ないと不安だし…」
「ハハハ…ここにはアンテナもありますんで、スイリョクタウン周辺であれば問題ありませんよ」

と言いながら公民館から出てきたのは、街の管理人さんだ。スグリからぼくたちが来ることを聞いていたらしく、公民館の宿泊設備を整えてくれていた。ありがとうございます!

「…で、そのスグリ本人の出迎えはなしか?連絡とかなかったのか?」
「それがスグリスマホロトム持ってなくてさ…」

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「え!?え!?スマホをお持ちでない!?イマドキそんな子おるん!?」

電波を気にしまくっていたボタンが驚きまくる。まぁそれでもゼイユなら持ってるから…そういえばゼイユからも連絡なかったんだよね。ぼくの方から行くって連絡入れたけど未読スルーだし…どうしたんだろう?

 

   *

 

家にならいるかもというネモの提案に乗って、スグリの実家へ。ブロック塀の門をくぐると、庭にたたずむ見慣れた背中を発見した。

スグリ!」
ヒイロ、ひさしぶり!」

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ぼくの顔を見たとたんに、表情が明るくなったのが分かった。

「ごめんな…ちょっと今、ウチん中バタバタしてて迎え行けなくて」
「気にしないで。ぼくたちも連絡なしで来ちゃったわけだし…とにかく、会えて嬉しいよ」
「にへへ…うん!」

ところでバタバタって何が…と問いかけようとしたところで、ペパーたちが追い付いた。

スグリくん!ひさしぶり!!」
「あ、前にアカデミーで会った…えっと…ネモさんに、ペパーさん…それからボタンさん」
「そうそう!よく覚えてくれたね!あの時は勝負できなかったけどさ…ねっ!きみ、ポケモン勝負強いんでしょ!?」

公民館の前で戦ろう!とネモがスグリの手を引いて。

「えっ?えっ?」
「いっくよーっ!」
「わ、わやじゃぁぁぁぁ…」

戸惑うスグリの声が遠ざかっていった。

 

   *

 

ネモたちを追いかけて公民館に戻ると、すでに勝負は決していた。

「俺、ボロ負けだべ…ネモさんって何者だ?」

ああ、そういえばアカデミーではあんまり話してなかったっけ。ぼくと同じチャンピオンランクだと説明すると、「だったら強さも納得だ」と目を丸くしていた。

スグリくん強い!楽しい!さすが強豪校のチャンピオンだ!」
「い、いや…もうチャンピオンじゃねぇし…勝ててないし…」

駆け寄ってきたネモがスグリの健闘を称える。勝っても負けても楽しいよね!と屈託なく笑うネモに、すこし表情を曇らせていたスグリも笑顔で返した。

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そこには、ブルーベリー学園で自分をすり減らしてチャンピオンに君臨していたころの面影はない。…良かったね、スグリ

「…うん?」

ふと背後に人の気配を感じて振り返る。そこにいたのは…ゼイユだ。いつの間にいたんだろう?

「ゼイユも久しぶり!来る前にメッセ送ったんだけど…気づかなかった?」
「……」

声をかけたけれど、ゼイユは直立不動のまま動かない。

「…ゼイユ?」
「キ...キ...」

キ?

「キビキビー!!」
「うえっ!?」

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突如奇声を発しながら踊りだすゼイユ。えっ!?ちょっ、何事!?

「ご、ごめんみんな!ねーちゃん運ぶの手伝って!」

スグリの頼みに、ぼくたちは踊り続けるゼイユを抑えて抱えて家まで戻るのだった…

 

 

   -つづく-

 

 


各メンのやりとり、多少アレンジ入れてたりするんですが…今の子って「バリ3」通じるんですかね…?5Gにしようかとも思ったんですが、アレはアンテナの感度の話じゃないから…w

ところで、一応このシリーズのメインヒロインってゼイユなんですよ。

…なんですかこの扱い!?(血涙
せっかく感動の再会を果たそうとしたぼく(≒筆者)がアホみたいじゃねーですか!(おちつけ

いきなり不穏な展開しかないんですが…大丈夫かキタカミ…💧