新たに加わった仲間も、幾度かの探索行を経て強くなってきた。
サークルを何度も巡り、武具防具も充実してきた。
…そろそろだ。
「いくのね、リーダー」
ああ、行こう…デモンを倒しに!
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奴隷墓地の奥、呪いの沼に囲まれた場所に、デモンが待つ最後のサークルがあった。
「じゃあみんな、行くよ」
全員がうなづくのを確認して、サークルに飛び込んだ。
「…来たか、デモンゲイザー」
まるで彫像のように、どっしりと佇むデモン…クロノス。
「今度は、本気…出す」
胸の前で組まれていた腕を解くと同時に、封印されていた三対六翼の盾が開く。頭のツノは先端をこちらに向け、獣の如き咆哮が瘴気を震わせた。
──僕が戦端を斬り払う!オヤカタは相手の隙を待って叩き込んで!
「委細承知だ、大将!」
マイコは隠れつつ幻影で撹乱!
「いけると思ったらいつでも打ちに行くから、リーダー!」
ビアンカとノアルは魔法でフォローを!
「わかったよ、お兄さん!」
「お任せあれ、チーフ!」
めいめいに僕の指示に応え、全員で強大な敵に挑む。
はじめてマルスと戦った時のような焦りも、恐れも、今の僕にはなかった。
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「…降参」
最後の一撃に、ついにクロノス力尽きる。
さぁ、最後の仕上げだ。右目に意識を集中させる。クロノスの瞳に、青く輝く僕の瞳が映り込んだ刹那──
「…デモン・クロノス、討伐完了」
その姿は煙とかき消えていた。
−つづく−
一体目、撃破!
最初はマルスとの二択になりますが、やっぱり初手こっちを選ぶ人が多いかな?
(無印ではマルスを最初に落としましたが)
鍵を受けとるまでの雑用パートは、別メンバーの視点で書こうかな…?