炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【#DGEX】番外編III:仲直りのしかたは

管理人室に行っていたリーダーが、大広間に戻ってきていた。掲示板に書かれた雑用の内容は…洗濯物の回収?これ、普段はピーネの仕事じゃ?

「うん、ピーネを手伝ってって言われたんだけど…」

あの子なら近くにいたはずね。ちょっと連れてくるわ。

「ありがとうマイコ」

 

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…ダメだったわ。リーダーが居るなら行けませんって。何やらかしたの?

「何もやらかしてないよ…」

あの日からずっと避けられているらしい。十中八九ローナさん絡みだろう。あの子も彼女に懐いていたようだし、ローナさんの死に関わっているリーダーを避けるのも無理からぬ話だろう。

…まぁ、とりあえず道具と回収箇所のメモを預かってきたから、リーダーはそっちをお願い。

「マイコは?」

ちょっとあの子と話してみる。

 

リーダーが離れたのを見計らい、厨房の奥へ向かう。ピーネに声をかけると、ビクッと体を震わせた後、おずおずとこちらを見上げた。

──ちょっと、お茶しない?

 

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「ど、どうぞ…」

そんな畏まらなくていいわよ。同じネイ族なんだし、仲良くしましょう?

「で、でも…」

わたしがリーダー…デモンゲイザーの仲間だから警戒してる?

「…っ」

図星ね。…まぁいいけど。

「…悪い人じゃないっていうのは、頭ではわかってます。今日だって雑用とはいえ、お手伝いしてくれていますし」

それ以上に、デモンと化したリーダーへの恐怖とローナさんを死なせてしまったことへの怒りと悲しみが、ピーネを頑なにさせてしまってるのだろう。

「…でも、いつまでもこのままじゃいけないってのもわかってるんです。管理人さんだって、仲直りさせたくってお手伝い頼んだんでしょうし」

…それがわかってるなら、充分だと思うわ。

「え?」

少しずつでいいから、またリーダーとお話ししてあげて。そうね…さしあたりこの後、手伝い終わって戻ってくるだろうから、お礼言うとか。

 

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「ふう、回収完了っと…って言うかみんな洗濯物溜めすぎじゃないかな…」

洗濯物でいっぱいになったカゴを抱えて、リーダーが大広間に戻ってくる。

「あとはこれ、どうすれば…」

「あ、あの…っ」

ピーネがリーダーに声をかける。

「あ、ピーネ…」

「その…」

 


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 ──ご、ごめんなさいっ!

 

カゴをひったくり、ピーネは厨房に逃げ戻ってしまった…

まぁ、最初の一歩だ。時間が解決してくれる…というのは少々暴論だけど、急ぐことはないと思う。

…多分。

 

   −つづく−

 


デモン撃破後の雑用回。多分この館、選択するにも金取られるんだろうなぁ…じゃなきゃ溜めないでしょうに(

もう少し箸休め回を挟んでおきます