新たに仲間となったウラヌスを連れて、グリモダールへ突入する。最後の一柱、プルトがいるのは…
「“古王の廟堂”と呼ばれる場所ですね」
早速鍵から現れたウラヌスが説明する。あれ、それって確か…
「うん、奴隷墓地、その奥…」
クロノスが補足する。でもあそこ、門が閉まってて入れなかったっけ。
「昇降機で、地下三階に降りられる場所がありましたでしょう?“古王の道”と呼ばれる地下通路を通ってもらいます」
なるほど。それじゃあ早速出発しようか。
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マグマ流れる坑道…地図的には無限坑道の灼熱鉱区のすぐそばだった…を歩いた先に置かれた昇降機に乗ると、そこは静かに降り頻る雨の墓地だった。
『デモン反応を感知。サークル数は…7つですね』
早速双子のエネミーサーチが大活躍だ。さっきの古道もだけど、足場はお世辞にも良い場所じゃない。みんな、気を付けて。
「クロノスの加護、あるから平気…どっせい」
まぁそうなんだけど。
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最後のデモンが守る領域にしては、古王の廟堂はさほど広くなく、コメットの助けもあって早々に踏破できた。
ただ、徘徊している不死者たちはデモンの影響下ゆえかかなり手強くなっている。対策を講じた方が良さそうだ。
『デモン反応増大!出現します!』
クレアが檄を飛ばす。サークルから出現したのは、妖艶…という言葉をそのまま具現化したかのようないでたちのデモンであった。
「あぁん、いいオ・ト・コ❤️」
ねっとりとした視線で舐め回すようにこちらを見てくる。
「お姉さんはねぇ、強い男に興奮するの♪ だからぁ…」
──試してあ・げ・る。
放出された闇の魔力が僕たちを襲う。
「光の力よ、我が主とその眷属に天なる加護を!」
ウラヌスがもたらした力が、闇の魔力を跳ね除けた。
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「あぁ…あなたすごいわねぇ…」
プルトが快感入り混じった声で称賛する。流石に何度となくデモンと相対してきた身だ、これが全力でないことは明らかだった。
「ねぇ、今度はお姉さんの部屋でシましょう?」
待ってるからと軽やかな声で言い残し、プルトは闇の霧と同化して消え失せた。
あともう一息だ。みんな、頑張ろう!
「…そういえばさっきの戦闘、マイコちゃん静かでしたねぇ。いつもならあーいうタイプの魔物が出てくるたびに『ジロジロ見ない!』って隊長さんに怒ってるのに」
「…まぁ、リーダーがあんなのに靡くようなやつじゃないって、もう知ってるし」
「へぇ…」
「に、ニヤニヤしてないのビアンカ!」
−つづく−
流石に平均レベルが50くらいになるとそこまで苦戦はしなくなりますねー。2と違って本編中はレベルキャップもないし。
とはいえ、文中にもあった通り一部モンスターに苦戦するので、安定して倒せるくらいにはなっときたいですが。