炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【#DGEX】65日目II:迫る魔星!クエーサーの脅威

「デモン・エリスの討伐を確認…っと。お疲れ様♪」

僕の魔眼とフランの竜の視線が重なり、捕らえたエリスの魂を引き渡す。

「さて、無事お父様との約束も果たせたし…これでもう私たちのバラ色の未来を妨げるものは何もないわよね!」

ふっふっふ…と少々怖い笑い方をするフラン。

「なーにがバラ色の未来だか…」

ノックとほぼ同時に扉が開き、呆れ顔のマイコがプロメスを伴ってやってきた。

「おかえりなさい。ご無事で何よりです」

ありがとうプロメス。

「いえいえ。ときに、エリスのことなんですが…前も言った通り、彼女は特別な存在です」

何か言っていませんでしたか?と問われ、僕は魂を回収する前のエリスの言葉を思い出す。

「闇より深き大いなる闇…なにそれ?」

それを君にも聞いてほしいって言われてたんだ。フラン、エリスの鍵を。

「え、ええ…」

フランから変生させたばかりのエリスの鍵を受け取り、その場で解放する。

 

「ふむ…これが“オープンデモン”とかいうやつか、なんとも面妖よのぉ…」

 

顕れたエリスは目をぱちくりさせながら辺りを見渡し…フランと目が合う。

「そなたが今代の竜王であるか?」

「いいえ。今の竜王はあなたも知る漆黒竜ペイデのままよ。私は娘のフラン・ペンドール」

「ほう…デモンゲイザーと聖剣の盟約を結んだのはそなたであったか。どうりで…」

「?」

首を傾げるフランに「後で話す」とかえし、エリスは本題に入った。

 

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「魔星クエーサー…聞かない名前のデモンねぇ?」

「それはもとより、そんなデモンなぞ存在せぬからな」

どういうこと?

マルス、クロノス、ネプトゥヌス…デモンには須く、天に輝く星や、星界そのものにまつわる名が刻まれておる。無論、このエリスも含めてな」

エリスが言うには、クエーサーは力ある何者かが星の名を騙ることで、デモンの力に間借りするような形で顕現した…らしい。

「そして、それだけの力を持つものと言えば…」

プロメス、心当たりがあるの?

「…確証はありませんが」

「つまり、要はソルよりも悪い奴が、この世界に顕れようとしてるってことね」

「まあ間違いではないが…父君といいドラゴンはかくも大雑把よのう…」

エリスが呆れたように嘆息した。

「して、クエーサーの居場所じゃが…かつてソルが君臨した玉座へわらわを伴え」

グリモダールの最上階、王のエデンの先だね。わかった。

「…伝えるべきことは伝えられましたか?」

ふと、プロメスがエリスに声をかける。

「ええ、充分に」

エリスの返した口調は、それまで僕やフランに向けていた尊大なものとはことなる、恭しいものだった。

「それではエリス…改めて、あなたの任を解きましょう。永きにわたり、ご苦労でした…」

その言葉にエリスは深々と頭を下げると、鍵に戻っていく。プロメス、君は…

 

「わたしはただの葬儀屋です。そしてただ、忘れられゆく者…」

 

小柄な少女は、誰よりも大人びた横顔で遠くを見つめていた。

 

 

   ーつづくー

 


クエーサー絡みの話とプロメスの核心に迫る(?)件はエリス撃破直後のイベントなんですが、一旦帰ってきて貰いました。

盟約の聖剣についてエリスが意味深な発言をしていますが、こっちはクエーサー撃破後の話しなのでちょいとお預け。

無印やってた頃はそこまでやってなかったのでこの辺の消化も今回のプレイの目標の一つですねー。