10柱のデモンを司る階層を抜け、ルナ、テラ、ソルの領域をも超え…
鏡の紋章が刻まれた転送装置にアクセスする。
その最奥に、今回のターゲットが待っていた。
「…またそなたか。テラの檻籠では不覚をとったが、次は容赦せぬぞ?」
ああ、お互い全力でいこうじゃないか。
「ふふん…命知らずな人間よ。この数百年だれも訪れることのなかったこの深淵にたどり着くだけのことはあるか。ならば見せよう…!」
彼女の持つ鏡から光が迸り、エリスが真の姿を露わにする。
「もはや逃げることは叶わぬぞ?さぁ…来るが良い」
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オープンデモン…来たれ、プルト!
「あらぁ、お姉さんをご所望かしら?」
「ほう…神子に悪魔を嗾けるか。考えおるのぅ…」
それまでの凛とした佇まいからは想像できないような、エリスの重みのある笑み。圧力だけならソル以上かも…!
「油断はしない方がいいわねぇ…坊や、お姉さんにご褒美頂戴!」
わかった!悪魔の落とし子よ、戒めの鎖を解き放て!
「カ・イ・カ・ン…❤️」
リミッターを解除したプルトが翼を広げてエリスを迎え撃つ!さぁ、こっちも準備はいいかい?
「ああ、お膳立てはバッチリだ!いつでも行けるぜ大将!」
ならば、と僕のデモンスレインを握る手に力がこもる。
「ほう、あのデモン殺しの魔剣を携えるか」
生憎と、この間聖剣に改名したばかりでね!
「ふむ…よくよく見ると、ソルの力のみならずドラゴンの力まで宿すか…面白い、わらわにどこまで通じるか、試してみせい!」
言われなくても…っ!
迂闊な連続攻撃は、鏡に弾かれかねない。ここは一撃に賭ける!
──ホーリーチャージッ!!!
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聖剣の一閃が鏡を砕き、エリスを取り巻く魔力の暴走が収まる。
「よもやわらわが破れるとは…かくなる上は是非もなし。以後そなたに付き従おうぞ」
さぁ、その魔眼をわらわへ向けませ。とエリスが促す。
「…闇より深き大いなる闇が、世にうまれ出でようとしておる」
えっ?
「詳しくは後で語ろう…そなたを守る竜の気の持ち主にも、話しておかねばならぬでな」
意味深な言葉を残して、エリスの魂は魔眼へと吸い込まれた。ええと…と、とにかくエリスの討伐を完了…だね。
「…まだまだ冒険は終わらなそうね」
マイコがぽつりとつぶやいた。
ーつづくー
所要時間は7ターン。地味にソルより手強い子でした…双子連れ去られるし。
あと毎回最下層から上がっていくのめんどい(
ここで苦戦してると、裏ボスしんどいのでもうちょい鍛えましょうか。流石に90日目までいくことはないと思いますがw