炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【#ポケモンSV】ぼくの冒険レポート(23):チャンピオンロード②~ボウルジム!アバンギャルドな出会い?【リプレイ風】

ペパーと別れて、ボウルタウンへ向かう。

道中でオーリム博士から連絡があった。どのタイミングで察知したのかコライドンが力を取り戻しつつあることを知っているらしかった。

『引き続き、コライドンのことをよろしく頼むよ』
ともすればカシオペアより無機質な口調で、連絡は途絶えた。ペパーやおラティフのことを聞いてみたかったのだけれど…まぁ、また機会があるかな?

 

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突然の豪雨に襲われ、慌ててボウルタウンのジムの建物へ飛び込む。受付には、なんとネモの姿があった。

「えっ、ヒイロ!?」

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彼女の方も驚いたようにぼくを見た。どうやら偶然だったらしい。

「…勝負したくて先回りしてる…とかじゃないからね!」
「その発言はかえってそれっぽいんだけど…」
「ほ、本当だもん!その証拠に、今回は勝負しないんだから!」

どんな証拠…?

「って、それよりヒイロ、いまからボウルジムに挑戦するんでしょ?」

本当は観光もしたかったんだけど、この天気じゃあ仕方がない。どちらにしろ挑戦はするつもりだったし、ついでに受付もしておこう。

 

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ボウルジムへの挑戦権をかけたジムチャレンジは、キマワリ集め。ボウルタウン内に解き放たれた10匹のキマワリを見つけて、ジムの隣りにある広場につれてくればクリアーだ。

いつしか雨があがり、晴天となった街の中を走ってキマワリを探すのだが、これが意外と大変だった。すぐに見つかるかと思いきや、さすがに街ひとつを舞台にしてるだけあって探す範囲が広すぎる…たまに逃げるやつもいるし。見つけた!と思ったら、街中に点在するオブジェだったり…

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キマワリいた!…あ、すみませんポケモン違いでした」

もともと花の街というのもあって割りと紛らわしい…地味に難易度の高いジムチャレンジだった。

 

   *

 

ともあれ、なんだかんだでチャレンジをクリアーし、ジムの向かいにあるバトルコートへと案内される。確かジムリーダーは、芸術家のコルサって人だ。街中に展示されているキマワリのオブジェなどもこの人の作品だという。

「…あれ?どこにいるんだろう?」

セルクルジムのときは先にモミジさんが待っていたのだけど…今回は姿が見えない。なんかギャラリーたちの視線が上向いているような…?

ヒイロ!上、上!」

ネモが指差す方を見ると…え、風車の上に…!?

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「とぅっ!」

数メートルはあろうかという高さをひらりと飛び降り…綺麗に着地する。ウェーブした草色の髪が印象的な、瘦せた男性…この人が!

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「ワタシはコルサ。くさポケモン専門の芸術家であり…ボウルジムのジムリーダーでもある」

どうやらぼくのジムチャレンジも風車の上から見ていたらしい。いや、確かにあそこからなら町全体を見渡せるだろうけど…

「先のジムチャレンジ…実にアバンギャルドだった!その審美眼が勝負でも発揮されることを祈っているぞ」

コートの端にたち、いざ勝負!さぁ、ぼくはどのポケモンで挑もうか…と思っていたら、突然ボールから誰かが飛び出してきた。

「ぽにおーん!」
ぽにこオーガポン?出たいの?」
「がお!」

大きく頷き、棍棒を振り回すぽにこ。あんまり公式戦の場に珍しい…というか珍しすぎるポケモンがいるのは良くはなさそうだけど、それがこの子の意思なら尊重してあげないとね。

「よーし、じゃあお願いするよ!」
「ぽに!」

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赤い竃の面をかぶり、臨戦態勢を整える。

「ふむ…どうやらキサマの振るう絵筆は決まったようだな。ならばはじめよう!ワタシたち二人の合作アート…形成開始だ!」

コルサさんがオリーヴァを場に呼び、飛び散るオイルがゴングに代わった。

 

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「キサマ…なかなか見どころがある!作品完成まで一気に導こう…出てくるがいい、ウソッキー!」

そう言ってフィールドに現れたのは…いわタイプのポケモン?いや、でもこのパターンは…

「先のジムでも体験済みかな?では遠慮は無用だな! さぁ、仕上げの時間だ…題して『ウソから出たまこと』!!」

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コルサさんの持つテラスタルオーブが煌めき、ウソッキーを草色の輝きが包んだ。

「ようし…ぼくたちの力を見せつけよう、ぽにこ!」
「ぽにおー!」
「ほのおをまとえ!"つたこんぼう"!!!」
「バトルのアート!輝きたまえウソッキー…"くさわけ"!!」

 

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ウソッキーのテラスタルがはじけ飛び、それはすなわちぼくたちの勝利の証となった。

アバンギャルド…!」

倒されてもなお、コルサさんの瞳はギラギラと光り輝いている。こんなところでくじけていてはジムリーダーなどなれないのだろう。

「うむ、文句なしの合格だ。君こそ我がバッジを受け取るにふさわしきアーティストだ!」

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「あ…ありがとうございます」

それにしても…とコルサさんがぼくのそばで勝利のダンスを踊っているぽにこに視線を向けた。

「見たこともないポケモンだ…しかも仮面を被ることでタイプが変わるなど…いや、似たような例はロトムなど枚挙にいとまはないが…むむむ…しかもこの仮面!テラピースがあしらわれているのか…なんという技術力!なんという造形美!さぞ高名な芸術家が生み出したはず…おお…っ!」
「ぽ、ぽに…」

物凄い圧力にぽにこも押され気味だ。

「あ、そういえばコルサさん。こういったポケモン、どこかで見かけたりしたことないですか?」

ぽにこ…オーガポンは大昔によその国からキタカミの里にきたといわれている。アーティストとして各地を渡り歩いているであろうコルサさんなら、同族を見かけたことがあるかもしれない。

「何、このポケモンをだと?いや…このような美しい造形ディティーポケモン…見たことがあればこのワタシが覚えていないはずがなかろう!」
「で、ですよね…」

まぁキタカミからみて外国なら、別にパルデアに限った話じゃあない。別の地方の可能性だって十分にあるわけで…

「しかし、アテがないわけではないぞ?」
「え?」
「パルデアの大穴…かの地であれば、未だ人の目に触れることがかなわない未知のポケモンも多くいることだろう。あるいは、この子の同族に会えるやもしれないぞ」

そうか…その可能性もあるのか!ふふ…もっともっと行きたくなってきたぞ…パルデアの大穴!

「ほほう!まだ若い…否、幼いと言っていい年ごろであろうに、その大それた…いや、大いなる夢!まさにアーティスティック!実にアバンギャルドだ!」

キサマとはいずれまた合作をしたいものだ!とコルサさんは大いに笑うのだった。

 

 

   -つづく-

 

 


コルサさんは先にアニポケで知った口ですが、個人的にはかなり好きなキャラです。リアルで気が合うかどうかは別ですが(ぇ

お気に入りついでにちょっと会話も増やしてみたり。ちょこっとヒイロくんの旅の目的の一つの片鱗ものぞかさせてもらっております(オーガポンの同族探し)。

いずれDLC後編や、後発の作品でオーガポンの同族がどこかに住んでいるとか言及される可能性はあるのか…あるいはそのままひとりぼっちのままなのか…