炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【#DG2】3日目(朝):VSライブラ!掴め、星を砕く力【リプレイ風】

 


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「よう、おはようさ…うぉっ」

ラッキーが持ち込んだ金品類に、カッスルが目を丸くした。

「買取頼む」

「初日でこれかよ…ちょっと待ってな、査定すっから」

カッスルが奥に引っこんでる間、店内を物色しておく。ジェムに関しては魔物との戦いでそれなりの数が確保できているので今はこのままでいいだろう。

「傷薬と…あとアクセサリー用のジェムはいくつか買っておくか…」

装飾品の類とて、サークルから手に入る物は馬鹿にできない。これからデモンを相手にするのだ、備えがあるに越したことはない。

「へぇ、もうデモンとやりあうのか?」

査定を終えて現金を持ってきたカッスルが尋ねる。

「昨日ボコボコにされてきたってのにな?」

「うるせえ。昨日よりゃ強くなってんだよ。それに…使えそうな手を見つけたしな」

「なんだそりゃ?」

 

怪訝そうに眉根をひそめる武器屋をよそに、買い物を済ませて地下室を出るのだった。

 

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666番街に侵入し、ウォームアップがてらサークルで早速購入したアクセのジェムを投入。

「…えへへ、似合う?」

羽根飾りを付けて、ペガサスはご満悦の様子だ。取り急ぎの準備も終わり、いよいよデモンサークルへと突入する。

 


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「ここが…デモン空間か」

「はわぁ…すっごいねぇ」

 

街中とも禁域とも明らかに異なる空間。伽藍堂の空に、石畳の床だけが浮かんでいるようだ。そして、至る所に巨大な仮面が鎮座している。

「…の…を…つ…を…けよ?」

「…漢字読めねえならムリすんな」

入り口の張り紙と睨めっこするペガサスを退けてそれを読む。どうやら件の仮面を破壊すれば先へ進めるらしい。

文字通り蹴散らしながら奥へ向かうと、果たしてそこには昨日自分達をコテンパンにしていったエルフの少女が待っていた。

 


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「待っていましたよ。それでは開廷いたします」

ミグミィのペガサスほどでは無いが、幼さの残る顔つきからは想像もできないほどの冷たく重い口調で淡々と語る様は、まさしく裁判官のそれだ。

「前回、処分を保留したあなたたちの反逆罪ですが…」

 

その指先が、眼鏡に触れた刹那…少女の姿は一変する。

白と黒を基調とした重々しい雰囲気を纏った法衣。そして手には、裁きの秤そのものといえる杖。これが、デモンとしてのライブラの真の姿…!


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「今日この場で、私が裁かせて頂きます。その罪の重さ…自らの身体で味わいなさい!」

「悪いがオレらがやってんのが罪かどうかは知らねえ。それを判断するにゃ、今のオレには記憶がないんでな。だから…」

 

  ──抗わせてもらうぜッ!

 

ラッキーの魔眼が輝き、注ぎ込まれた星力がペガサスを変えた。

 

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「抗うというのであればそれもまた良し…被告人にも反論の自由は認められています。しかし力無き正義は、文字通り無力と知りなさい!」

「無力かどうかは、これからいやってほど体感してもらうぜ白黒メガネ…オレのとっておきでな!」

「ふむ、両手に刀…二刀流というやつですか。しかし、小手先の付け焼き刃でデモンに対抗できるとでも?」

ライブラが指を鳴らす。どこからともなく飛来した卵型の浮遊物が、ラッキーたちに向けて飛び込んできた。ライブラの使い魔だろうか。

「っだらぁ!」

踏み込んだラッキーの双刀が、使い魔を打つ。魔物とは違う手応えに、追撃を避けて間合いを取り直す。

 

「…ふーっ」

大きく息を吐く。トランスデモンの発動によって研ぎ澄まされた魔眼の視界は、濃密な星力の流れをつぶさに捉えていた。

「やっぱりデモン空間っていうだけはあるぜ…星力の満ち方が禁域とは比べもんにならねぇ」

「何を…?」

ライブラの怪訝げな視線を掻い潜り、ラッキーは刀を振る。

魔眼越しに見る星力の流れに沿って刃が舞うと、その刀身に光が増した。

「こうか…っ!」

振り抜くままにその刃が使い魔に触れると、それは豆腐を切るかのようにあっさりと断ち切れ、静かに砕け散る。

「…なに!?」

「練習台をくれてサンキューな、ライブラさんよ!」

その太刀筋に脅威を覚えたライブラが、残る使い魔をけしかける。しかしそれも、ラッキーの一閃に掻き消されてしまう。

(まさかこの男…星力の扱い方をものにし始めている…!?)

肉薄するラッキーに、ライブラが魔法を雨霰とぶつけにいくが、それは横から飛び込んだペガサスにより防がれた。

「いっけーっ、お兄ちゃん!」

たじろぐライブラの周りで、揺らいだ星力の流れを刃に宿す。

「星の力を以て、(せい)なる力の流れを砕く。名付けて…」

 

振り抜く一閃。

側から見ていたペガサスには、ただ腕を軽く振っただけにしか見えなかっただろう。

しかし…

 

「──星砕き(スタークラッシュ)

 

閃いた銀線は流星となり、受けた杖ごとライブラの身体を薙いだ。

 

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「そんな…私の…裁きが…!?」

砕けた天秤の杖を見つめ、ライブラが呆然と呟く。

「勝負あり、だな」

ラッキーの左眼がぞわり、とわななく。フードを捲り顕になった虹彩に、驚愕に染まったライブラの顔が映り込んだ。

 

「くっ、やめなさい!その光は…私を…っ!」

 

閃光とともに、力を失ったライブラの魂はなすすべもなく魔眼へと吸い込まれる。

 


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「ふうっ…デモン・ライブラ、討伐完了っと」

刀を鞘に収め、ラッキーはため息混じりにつぶやいた。

 


   −つづく−

 

 


まずは一人目。1もだけど序盤は複数のデモンから好きな順番で攻略できるんだよねー。

多分だけどライブラが一番初回向きだとは思う。

 

そうそう、私事ですが「モン勇」買いました。98%offだったし。

気が向いたらこれもリプレイ書くかも。