炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【#ポケモンSV】ぼくの冒険レポート(41):チャンピオンロード⑨~チャンピオンテスト!いざパルデアリーグ【#ネタバレ注意】

【注意!】
本エピソードには、「ポケットモンスタースカーレット・バイオレット」「チャンピオンロード」と一部「碧の仮面」に関するネタバレが含まれています。
ゲームをまだ始めていない人で、これから楽しもうと思ってる方は閲覧をご遠慮いただくことをお勧めします。

問題ない方は、そのままどうぞお進みくださいませ。

 



 

 

 

 

 

ヒイロ!見てたよ!」

ナッペ山ジムのオフィスに報告に戻ると、ネモに飛びつかれた。オモダカさんと観戦してくれていたようだ。…あれ?でもコートでは見かけなかったような…

「あはは!そりゃオモダカトップと一緒だもん、有名人が近くにいたら他の人たち観戦どころじゃないでしょ?本当は最前列で見たかったんだけどさ…」
「…あなたもその有名人の一人という自覚を持ってほしいんですけどね、ネモ」

二人はオフィスの横の坂の上から見ていてくれたようだ。

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「ともかく、さすがヒイロさんですね。輝かしい試合でした。そして…」
「うん!ついにジム全制覇!本当にお疲れ様!」

これでぼくは、パルデアリーグに挑むための資格を得たことになる。

「そういうことです。ぜひポケモンリーグでチャンピオンテストに挑戦してくださいね」

オモダカさんたちに見送られて、ぼくはナッペ山をあとにするのだった。

 

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チャンピオンテストが行われるポケモンリーグの本拠地は、テーブルシティの北西にある特別なゲートから入ることができる。とはいえゲート自体は常に開かれており、言ってしまえばジムバッジを持っていなくてもリーグを訪れることができる。まぁもちろん、門前払いなんだけど。

「まぁ面接だけは受けさせたるけどね。というわけで、一次審査は合格やで~」

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なぜか眼鏡をかけたチリちゃんさんが面接官として登場した一次審査を、まずはパスする。どうやら一発合格はネモ以来らしい。ちょっと誇らしいかも。

「さ、気持ち切り替えて次の試験やで。二次試験は、いよいよ四天王とのポケモン勝負…その名も実技テストや!」
「そ」

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「そのまんまやないかーい!ってツッコミはなしな」

さえぎられてしまった…

 

   *

 

面接をした部屋の奥にある扉から先の部屋に通される。何もない広い空間に、バトルコートだけが広がっている。…あれ?

「…だれも来ぉへんっておもた?」

背後から声をかけられる。さっきまで面接官として立ちはだかっていたチリちゃんさんだ。

「ほうなんよ…面接官と一番手の二足のわらじやねん。ビックリした?」

ちなみに、面接を一発パスしたからといって手は抜いてくれないらしい。それはそうだ。

「ほな、いっちょ揉んだるかな。簡単にやられてくれんなよ…ヒイロ!」

 

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四天王との戦いは、文字通りの連戦。途中傷ついたポケモンを回復する余裕はあるけれど、どのタイミングでどの手持ちを繰り出すかが問題だ。

「…いうてわりとあっさり全員ノしてもうとんやから大したもんやけどね」

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「あらまー!!」

一番手のチリちゃんさんと二番手のポピーちゃんが目を丸くする。

「…しかもテラスタルを一度も用いることなく…さすがですね」
「小生…感動じで…」

普段は言葉少ななアオキさん…まさかチャンプルジムとの兼任とは思わなかったけれど…も少々相好をくずし、感激屋の四天王トップ・ハッサク先生に至っては号泣しきりだ。

「…大将ハッサクさんが使いもんにならんから代わりに進行するわな。…コホン、二次試験は…文句なしに合格や!」

よし!それじゃああとは…

「お、続きがあるってのは知っとるんやな。そう、チャンピオンテストはもーちょっとだけ続くねん」

(チリちゃんさん以外の)四天王たちが出てきた扉の先…そこで待つのが、最終試験の対戦相手だ。

 

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扉を抜け、階段を上がり…もう一度扉を開くと、ポケモンリーグビルの屋上に出た。四天王たちとの戦いで随分と時間がたっていたのか、外はすっかり暗くなっていた。

「ようこそ、ヒイロさん」

屋上のバトルコートの中央で、オモダカさんが待っていた。トップチャンピオンたる彼女に勝つことができれば、合格…晴れてチャンピオンランクの一員となる。

「その通り…ですが、先に謝っておきます。私、リーグ委員長としてよろしくない欠点がありまして…勝負に一切妥協できないのです」

眉間にシワを寄せて、オモダカさんが肩をすくめる。そのせいでか、ネモ以来最近は合格者が現れなくなっているらしい。

「しかし、貴方であれば…とんでもないことをやってのける。そう思えるのです」

パルデア地方最強の人にそう言われれば、できそうな気がしてくる。モンスターボールを握る手に、力が入った。

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「ふふっ、やる気満々のようですね。それでは…貴方の才、見定めさせていただきます…!」

オモダカさんの瞳が強く見開かれる。

「はい!よろしくお願いします!
「良い返事ですね。では、ぜひとも私に勝利して見せてくださいね…おいでなさい、クエスパトラ!」
「全力で行こう…エルダマスカーニャ!」

 

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さすがにトップチャンピオンだけあって、繰り出してくるポケモンたちは多彩だ。エスパータイプエスパトラに始まり、こおりクレベースはがねドドゲザンみずミガルーサ…これまでの相手と違って手の内がわからず、後手に回り勝ちだがどうにか弱点を突いて打ち倒していく。

「アハ!アハハハ!」

ゴーゴートが撃破されたところで、うずうずとした表情のオモダカさんがついに口を開けて笑い出した。凄く楽しそうだ。

「ええ…楽しいですよ。貴方もでしょう?」
「はい!」
「その楽しさ…ぜひあの子にも味あわせてあげてくださいね?」
「…あの子?」

問い返したところで「まだ緩んではいけませんよ!」と叫ぶオモダカさんが次に呼び出したのは…

「これが正真正銘最後です。…キラフロル、若き才能を導き照らす光となれ!」

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パルデア内ではついぞ見かけたことのない…けれど見知ったポケモンが、いわおの輝きをまとう。

「エルダ…限界まで輝け…テラスタル!」

 

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「…想像を優に超える」

キラフロルのテラスタルが砕け散り、閃光の吹雪が舞う中でオモダカさんが静かに拍手する。

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「パルデア地方にまた一人、偉大なトレーナーが誕生しましたね…おめでとうございます、新たなチャンピオン…ヒイロ

最大級の賛辞が、僕に降り注いだ。

 

「…ところで、貴方よくキラフロルの弱点を見抜けましたね?このポケモン、ほぼエリアゼロにしか生息してないはずなのですが…」
「前に戦ったことがあったので…キタカミの里で」
「…え、なにそれくわしく」

 

 

   -つづく-

 

 


四天王ファンにはもうしわけありませんが、全部端折りました。戦闘シーンは結構短めに書くので、1戦ずつ1エピソードに組み込むのはダルくなりますしねー。まぁまた何かの形でそれぞれの戦いをクローズアップしたいものです。番外編枠かな?

一方、オモダカ戦。ラストのキラフロルはある意味初見殺しだったんでしょうね…通常プレイであれば。いやぁフツーにキタカミ…というかてらす池にふよふよしてたからなこいつ…もし手持ちに加えてたら逆に驚かれてたかもしれませんw