フランの熱は、翌日には下がっていた。
またも腕を掴まれて一晩中一緒に過ごす羽目になってしまったが…
「なんの話リーダー?」
い、いや何でもないよ?
「ふぅん…」
…ま、まぁ些末なことだ。…多分。
気を取り直して、青の旧市街を中心に研鑚を続ける。
水の中では相変わらず魔法は使えない。試しにと常駐効果のある魔法を地上で使ってから湖に飛び込んでみたが、それもあっさり霧散してしまった。
「精霊を閉じ込めた小瓶と、杖に魔力を通して発動する力は禁呪の影響を受けないようだね」
というノアルの進言があったので、彼にはしばらくアイテム係をお願いしよう。
「レゼルム氏から買った神器が早々に役に立つねぇ」
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「ふぅ、困った人ですね…」
数日後。
シュメル湖の最奥にて、人魚の如きデモン・ネプトゥヌスと再度対峙する。
「この私もソル様に仕える身…ならば、お相手しましょう」
…ソル?それが君たちデモンの親玉なのか?
「おっと、口を滑らせてしまいましたわね?これ以上はお口チャックです。もし、聞きたいのであれば…」
魔法を通さないはずの水底で、ネプトゥヌスを中心に魔力が濁流を生む…!
「この私を打ち倒し、聞き出してみてくださいな。もっとも…できるとは思えませんけど!」
真の力を解放したネプトゥヌスが、巨大なガトリング砲を構えた。みんな、行くよ!
「来なさい…冥府の門、あで案内して差し上げます」
マイコとビアンカは守りに徹して!ノアルは道具で後方援護!アタッカーはいつもどおり、僕とオヤカタと…
「任せな!コイツにはちょっとした借りがあるんだ…耳ィ揃えて返してもらうぜッ!」
戒めを解き放ったマルスが飛び出した。
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「ううっ…私を打ち負かす者がいるとは…」
激闘(主にマルスの大暴れ)の果て、ネプトゥヌスは力尽き元の姿に戻る。
「へへっ、借りは返させてもらったぜ。あースッキリ♪」
…借りってなんの話?
「ああ…それは私の力が彼女の支配エリアに干渉して、炎の魔力を消してしまっていたことですね。属性のことを加味しても私の方が実力は上でしたし」
「いらねーこと言ってんじゃねえこのクソ人魚!んなことよりとっとと封印しちまえよゲイザー!」
はいはい。それじゃ…あとで話聞かせてもらうよ、ネプトゥヌス?
「ええ、もうこうなっては仕方ありません。煮るなり焼くなり、お好きなように…」
肩を落とすネプトゥヌスの瞳に、魔眼の煌めきが跳ね──
…うん。デモン・ネプトゥヌス、討伐完了!
−つづく−
頑張った甲斐あって、大きな被害もなく「まるこげ」8ターンクリア。
石橋を叩いて渡るのがウチの特色ですw
無印やってたころ、デモンの使役あまり当てにしてなかったんですが(ひでえ)、改めて有用性に気付かされてますね〜主に火力で(ぇ
さて、いよいよ中盤戦も佳境といったところですか。鍵も5本揃うし。