炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【#DGEX】44日目:マキナとユピテル大暴れ!VSヴィーナス【リプレイ風】

双子がパーティー入りして一週間が経った。

 

頑張って教えた甲斐あってか、僕以外の言うこともちゃんと聞くようになってきた。

「おいお前ら、補助魔法かけるからこっち来い」

ノアルやビアンカからの魔力供与も、最初こそ嫌がっていた二人だったが、今は率先して恩恵を受けに行く。

「あ、もうまた入れ替えた装備捨てようとして!」

マイコはしばしば小言を言うけど、それも双子たちのことを思ってのことだ。

「いい?使わなくなったからって装備は捨てちゃダメよ。売ればお金になるし、エーテルを取り出して今使って得る武器を強くすることだって出来るんだから」

『はい、わかりました』

はは、なんか僕より親っぽいや。

「リーダーが父親役として甘すぎるのよ…」

おっと、それはすまないねお母さん。

「誰がお母さんか!」

 

『…』

と、双子が僕達のやりとりをじっと見ていた。

「な、何?」

『お母様なのですか?』

「ちっ、違…っ」

『お二人は“つがい”なのでしょうか?』

「違うってばーっ!」

いや、そんな全力で否定しなくても…

「あ、ごめん…」

 

 

「…もう少し素直になっちゃってもいいと思うんですけどね」

ビアンカまでそういうこと言う…?」

 

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『センサーに感あり。先日遭遇したデモンと同一個体の反応です』

マキナに備わっている“エネミーサーチ”が、デモンに近づいていることを知らせる。この先にデモンサークルがあるのだ。

じゃ、二人とも…準備はいいかい?前に戦った時よりも手強くなってるから油断はしないように。

『はい、お父様』

 

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「はぁ、嫌になるわ。まるでストーカーね…だからゴキブリは嫌いなのよ」

開口一番、失礼な物言いである。

『遺憾ながら、デモン・ヴィーナス。前回の遭遇時にもお父様がおっしゃられていましたが、貴女は眼中にありません』

『お父様の心は、すでにお母様のものなので』

クリスとクレアが真っ向から言い放つ。

「いや、だから誰がお母様よっ!」

「二人ともマイコのことだとは一っ言も言ってねぇけどなぁ…」

「うっさい、ノアル!」

緊張感ないなぁ…

 

「あんたたちねぇ…! まぁいいわ、これで最後にしてあげる。光栄に思いなさい!!」

 


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空間が歪み、ヴィーナスが真なる姿を顕す。

「世のすべては美しき者のために!さぁゴキブリ共よ…その命、我が美のために捧げるが良い!」

悪いけど、何が美しいかは自分で決める!みんな、行くよ!

 

『戦闘行動を開始します』

まずはいつもどおり、デモンシードを片付けるよ。クリスとクレアは、僕と!

『了解。神器システム・ローディング…ラーニング完了!“斬り込み・弍”、アクティブ』

神器で得た技で、ヴィーナスごとデモンシードに斬り込みをかける。

「こちらも纏めて灼かせてもらおうか…高速詠唱!エビルフレア二連撃っと!」

マイコは幻影術でフォローよろしく!ビアンカは回避能力の底上げを!

「オッケー!」

「わかりました…マルチアボイド!」

 

「…あ、ワタシ無視して遊び始めてるー」

鍵からユピテルが顕現した。今呼ぼうとしてたとこだよ…

「どーだか…」

「あーら、誰かと思えばユピテルじゃない。しばらく見ないと思ってたらそんなゴキブリの手下になってたの?」

そんなユピテルをめざとく見つけたヴィーナスが口角を歪める。

「…別に手下じゃないし。遊び相手だし」

あ、オモチャからランクアップした。

「ま、美しくないアンタにはお似合いかもね、薄汚い包帯女!クスクス…」

デモン同士は必ずしも仲間意識があるわけではない。特に自分以外の全てを美しくないものと見下し貶めるヴィーナスにとっては、誰であれ侮蔑の対象なのだ。

 

「…デモンゲイザー」

…何?

「アイツ殺す。頃していいよね?答えは聞かないけど」

いいけど…僕達巻き添えにしないでね。

「そこをどうにかするのは、アナタの役目でしょ?」

ごもっとも。…それじゃ!

ユピテルの鍵を握り締め、魔力を注ぎ込む。

 

──雷鳴轟かせし鬼子のデモンよ、戒めの鎖を解き放て…デモンレイジ!!

 


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「コロス…みんなコロスしかなぁい…!!」

 

雷の如く青白い光を放ち、ユピテルが笑う。変体の余波でヴィーナスシードが纏めて吹き飛び、守りが解けた。

「そらそらぁっ!」

ノアルのクアッドボルトとビアンカホーリーライトが敵の体力を奪う。

『“鷹の目”発動…敵性デモン、バイタルダウンを確認。押し切れます、お父様、皆様!』

ようっし…一気に畳み掛けよう!

「ここからはわたしも出る!幻影術式奥義…影打シャドーアサルト)!」

『神器システム、ロード。“マーズベイン”、ラーニング…完了!攻撃を開始します』

とどめだ、ユピテル

「バラバラになっちゃってぇ〜っ!!!」

 

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「そ、そんな…!なんで私が…」

 

激闘の果て、元の姿に戻ったヴィーナスが驚愕の眼差しで僕達を見る。

「ふふふふ…どぅ?アンタがゴキブリって思ってたヒトに倒される気分は…♪」

こら、煽んないの。

「はーい」と肩をすくめ、ユピテルが鍵に戻っていく。

残されたヴィーナスは憮然とした表情を浮かべた。さて、それじゃいつも通り、魂を捕まえさせてもらうよ。

「いっ…いやぁ、やめて!」

やめません。

「そ、そんなトコ…見ちゃだめ〜!」

 


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最後まで人聞きの悪い…まぁともかく、魔眼にも収められたし…

 

『デモン・ヴィーナス、討伐を完了』

 

いやそれ僕のセリフーっ!?

 

   −つづく−

 


 

試しに実際のバトル内容もリプレイに起こそうと思ったら3ターンで終わってしまった…

まぁ、途中加入のマキナも含めて平均レベル38くらいだもんねぇ…「モン勇」だとレベル上げすぎて評価下がるヤツでしょこれw

 

あと、マキナがせっかく神器ありきのクラスなのでそれを踏まえた戦闘演出書きたかった。ちょっと冗長が過ぎたかもだけど。