バスでの移動から、康助は既に舞い上がっていた。
いつも学校では二言三言会話できればいいほうで。
だが、今日はかなりの頻度で会話をしている。
いつも学校では二言三言会話できればいいほうで。
だが、今日はかなりの頻度で会話をしている。
…と言っても、瑞希からの質問に応えているのが主なのだが。
(それでも、メアドとか誕生日とか聞いて来たのは、脈アリとか思っていいのかな…)
<よろしくね♪>と送られてきたメールに保護をかけて、心の中でにんまりと笑う。
「気が向いたらメール頂戴ね?」
「うん。あ、でも俺、用件がないとメール送れないタチなんだよなぁ」
「あ、実は私もー」
「気が向いたらメール頂戴ね?」
「うん。あ、でも俺、用件がないとメール送れないタチなんだよなぁ」
「あ、実は私もー」
などと他愛の無い会話が続く。一瞬、このままバスに乗りっぱなしでも悪くないなぁ、とか思う康助であったが、本日のメインイベントはこれではない。
「あ、もうすぐ着くみたいだね」
瑞希が窓の外を指差す。目的地たる<フェアリー・テイル・ランド>の、現実離れした景観が広がっていた。
「あ、もうすぐ着くみたいだね」
瑞希が窓の外を指差す。目的地たる<フェアリー・テイル・ランド>の、現実離れした景観が広がっていた。
バスを降りた二人は、さっそく入り口で入場の手続きをとる。優待券で割引された入場料は、康助が払うつもりだったが、瑞希がそれに異を唱えた。
「自分の分は自分で払うよ」
「いいって。今回は俺が誘ったんだし」
「そういうわけにもいかないよ」
意外に頑として譲らない瑞希。とはいえ康助とて引き下がれない。妙なにらみ合いが窓口の前で繰り広げられ、受付のお姉さんは少し困惑顔だ。
「…じゃ、じゃあこうしよう。次回は割り勘でいいから、今回は俺に払わせて」
次回、などと妙に都合のいい発言ではあるが、康助がそう提案する。
すると、それに納得したのか、瑞希が大きく頷いた。
「ん、じゃあ、次ね」
その言葉に、内心心踊る康助。
(次か…次誘ってもOKってこと…だよな?)
意気揚々とお金と入園チケット…ここではパスポート型の小冊子になっている…を交換し、康助は瑞希とともにゲートをくぐるのであった。
「自分の分は自分で払うよ」
「いいって。今回は俺が誘ったんだし」
「そういうわけにもいかないよ」
意外に頑として譲らない瑞希。とはいえ康助とて引き下がれない。妙なにらみ合いが窓口の前で繰り広げられ、受付のお姉さんは少し困惑顔だ。
「…じゃ、じゃあこうしよう。次回は割り勘でいいから、今回は俺に払わせて」
次回、などと妙に都合のいい発言ではあるが、康助がそう提案する。
すると、それに納得したのか、瑞希が大きく頷いた。
「ん、じゃあ、次ね」
その言葉に、内心心踊る康助。
(次か…次誘ってもOKってこと…だよな?)
意気揚々とお金と入園チケット…ここではパスポート型の小冊子になっている…を交換し、康助は瑞希とともにゲートをくぐるのであった。
『ようこそ、<フェアリー・テイル・ランドへ>!!!』
「ね、ね。なにから乗る?」
「そうだなぁ…」
「私、あれに乗りたいなぁ~」
にこにこしながら瑞希が指差すのは…
「…え゛?」
古めかしい暴走機関車をモチーフにしたジェットコースターだった。
「ほらほらっ、早く行こうよ~」
有無を言わせぬ笑顔の瑞希に、康助は引きつりながらも頷くしかなかった。
「そうだなぁ…」
「私、あれに乗りたいなぁ~」
にこにこしながら瑞希が指差すのは…
「…え゛?」
古めかしい暴走機関車をモチーフにしたジェットコースターだった。
「ほらほらっ、早く行こうよ~」
有無を言わせぬ笑顔の瑞希に、康助は引きつりながらも頷くしかなかった。
-つづく-
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なんかいろいろ書いてたらこっちがおろそかになっていた件。
3ヶ月ぶりだぜ。わはは(笑いごっちゃない
3ヶ月ぶりだぜ。わはは(笑いごっちゃない
いつも一番最初に読んでもらっている某女史より、とある部分で突っ込みをいただき、なるほどそうかと思い立って修正。うん。なんかそれっぽくなった。