2009-09-05から1日間の記事一覧
深夜の病院。 その中の一室が―――爆ぜた。 弾けたように割られた窓ガラスと同時に、黒い影が飛び出し、次いで白いコートが二つ、空を舞う。 ひとつは冴島鋼牙の。 もうひとつは僕……雪野透の。 「…くっ、間に合わなかったか」 空を走る中、ちらりと病室を一瞥…
―――どこまでも、底抜けに青い空。 僕は、空を見る。 空を通して、僕は……世界を見ているんだ。 『…ねぇ』 行きかう雲に思いを馳せる。 あの雲はどこからきて、どこへ行くのだろうか。 『……ねぇ』 嗚呼、だだっ広い世界に反して、僕と言う存在の、なんとちっぽ…
夏も通り過ぎ、少し涼しくなった夜空の下。 「やっ!」 「はあっ!」 若い声と、竹刀のしなやかな打撃音が響く。 4、5度ほど軽快なうち愛が続いたと思えば、しばし鍔迫り合いの後、互いに飛びのいて間合いをとる。 片方が懐に飛び込もうとした刹那、もう片…
軽くなった体を思うままに走らせ、高瀬に肉薄する。 当然のように俺のほうに突っ込む高瀬と激突する瞬間、銀色の軌跡が閃き、<菊一文字宗則>と<虎鉄>の刀身が強烈にぶつかり合った。 「くっ…」 「…へっ」 右腕全体に来る衝撃をなんとか耐えながら、反動…
ここしばらく、mixiのみに置いといてこっちへのUPが滞っていたので、これから一気に片します。 …まぁ、そんなに数はない…はず…なん…だけど?(ぇ ま、寝る前までになんとかどうにか。 レスキューファイアー見ながらー がんばるぜー -----------…
―――風が舞う都(まち)、<風都>。 その中心に聳え立つ風車のタワーの頂に、二人の男が立つ。 吹き抜ける<風>に思いを馳せているのか、瞳を閉じて、頬を撫ぜる風を感じる二人。 ふと、その<風>が止み、刹那、一陣の突風が駆け抜けた。 「…おっと!」 一…