館の鏡を経由して、ゲートストーンから“青の旧市街”に突入する。このルートでもちゃんと息吹のヴェールは機能しているようでなによりだ。
「とりあえずはあのデモンとまともに渡り合えるようにならなきゃだね」
うん。そのためには僕たち自身もだし、身に付けるものも強化しないとね。
前回の探索で確保したサークルを順に回っていく。森でも戦ったカエルが、水中にいるからか手強くなっていて、気を抜いたら即座にやられてしまいそうだ。マイコは幻影での撹乱役に専念してもらった方がいいかも。
「盾役ね。任せて」
ノアルとビアンカも、攻撃に回れるように何か武器を用意しないとだ。
「が、がんばりますっ」
「銃があれば良かったんだけどねぇ…まぁ、やれるだけやらせてもらうさ」
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と、マイコが足を止める。
「ねぇ、これ…」と僕に差し出したのは古びた日記帳だった。開いてみると、以前“赤の旧市街”で見たベルガーなる錬金術師のものらしかった。
「へぇ、昔の錬金術師の日記かい。実験記録でも載ってないかな?」
ノアルが食い付く。いや、そう言うのはなさそうだけど…
読み進めて行くと、グリモダール城の王に謁見した際の出来事が記されているらしかった。
狂気に歪んだ王はベルガーの足を潰し、彼の子供たちになにか酷いことをしたらしいことが読み取れる。
「…酷い」
ビアンカが胸元をきゅっと掻き抱いた。
愛する人を失う悲しみ…か。今は少し、わかる気がする。
──ジリリリリ!
不意に魔法の受話器がけたたましく鳴り響いた。
『もしもし?俺だ、カッスルだ!悪いが急いで戻ってきてくれねえか?』
−つづく−
追加イベントをこなしつつ、トレハン&レベル上げを。
そろそろ「まるこげ」がしんどくなってくるなぁ…💧
マイコの盾アサビルドをしっかり進めないと。
銃は空の叙事詩シリーズだと「円卓の生徒」のみに登場した武器。ノアルは本来錬金術師設定なので、あったら良かったのに…ねぇ?