アスタロトとの戦いで疲弊していた僕たちは、一旦竜姫亭に戻り、翌日から探索を開始することにした。
最初こそ鏡の向こうがかのグリモダール城かどうかははっきりしなかったものの、探索範囲を広げていくにつれ、少しずつ確証を得ている状況だ。
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入ってすぐの小部屋を調べると、数人がやっと入れるくらいの大きさのカゴのようなものを見つけた。なんだろうこれ?
「ふむ…こいつは昇降機じゃな」
機械技術にも詳しいオヤカタが説明するには、このカゴの中に載って、上下の階を行き来するもののようだ。使えそうかな?
「どれどれ…ふーむ」
ひとしきり機械を操作してみて、首を横に振る。
「どうやら動力が切られとるようだ。反対側にも同じものがあるが、あっちはパーツが足りなくて動かせん」
なるほど。しばらくは別の階層は後回しだね。
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「お待ちくだ下さいまフカ?」
下ろされた障壁の前で、以前“青の旧市街”で出会ったシャーク教団の信者と遭遇する。彼らに促されるまま作戦会議室に案内されると、教団の司祭を名乗る魔物から、凶悪なアンデッドの討伐を依頼された。
彼ら曰く、そのアンデッドから神様を守るために障壁を閉めているのだという。探索範囲を広げるためには受けるべきだろう。
ひとまずうなづくと、司祭たちは飛び上がって礼を述べるのだった。
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「おや?大将、こいつを見てくれないかい?」
ノアルに呼び止められると、彼はくすんだ色の紙束を見せてきた。
「この筆跡…例の錬金術師のもののようだよ」
日記というより走り書きのようなそれは、青の旧市街に残された日記より後に書かれたものらしかった。
あの日記の内容と照らし合わせるに、彼の子供たちは結局助からなかったたしい。
その後、城の主への復讐を誓う彼はある日、その子供たちによく似た機械人形と出会う。
そして彼は、その機械人形の姉弟とともに、魔城に挑む、と──
「…ここがグリモダール城であることは間違いなさそうだね」
メモの頭には、“あとに続くものたちへ”と記されていた。自分たちだけでは復讐は為せないと、薄々感づいていたのだろうか。
その真意は、まだわからない。
−つづく−
グリモダール城に入ると、いきなり必須サークル数跳ね上がるね…💧
エクストラにて追加されたイベントは、そろそろ佳境に至りそうで、新クラス・マキナを仲間に加えられるのももうすぐかな。