炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【#DGEX】29日目:吊るされし魔剣と教団からの頼みごと【リプレイ風】

シャーク教団から頼まれたアンデッドの討伐に成功し、司祭に報告する。これで彼らが塞いでいた障壁を開けてくれるはずだ。

あとで2階にある礼拝所にも寄って欲しいと頼まれた。以前、プロメスに預けた精霊神への手紙について聞きたいらしい。

 

「そういえばあの人たちもアンデッドなんですよね…」

作戦会議室を出た後、ビアンカがぼそっと漏らした。そうなの?

「はい。奴隷墓場にいた、藁人形に魂が宿ったアンデッドが居たじゃないですか。あれと同じタイプですね」

「にしては、意志の疎通はできとったがのぅ…?」

「恐らくですが、シャーク様という神を得たことが原因でしょう」

「神様の御加護ってやつ?」

「いえ。神の力ではなく、信仰心そのものが彼らに意思をもたらしたのだと思います」

…私も、似たようなものでしたから。

ビアンカのこぼした呟きは、僕以外には聞き取れなかったみたいだった。

 

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障壁を開けてもらい、先へ進む。

地図上で言えば、1階の大体真ん中あたりだろうか。ふと見上げた先に──

 


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「おおっ、あれは!」

鎖で絡め取られ、城の中空に吊られた大剣を見つけてオヤカタが興奮した声を上げる。

以前、カッスルが言っていたっけ。城の中に三至宝と呼ばれる宝物の一つたる、剣があると。

「なるほど、あれがその剣か」

多分…?

「ハッキリせんのう、若よ」

いや、だってそれがどんなものかなんて知らないんだし。

「まぁ、手にしてみりゃわかるんじゃないか?見れ、吊っとるだけで特に厳重に仕舞っとる訳でもあるまい」

確かに…と、件の剣に触れてみる。特に何も起きない。そのまま回収しようと引っ張ってみる──あ、あれ?

「…動かないわね?」

そう。吊っているだけのはずのその剣は、まるでそこだけ時間が止まっているかのように静止していたのだ。

「…そりゃ三至宝って呼ばれるシロモノが簡単に手に入りゃ苦労はないね」

「違いないのう…」

詳しくはもう一度カッスルに聞いてみることにして、僕たちは先へ進んだ。

 

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「おお!お待ちしておりましたぞ救い主様!」

礼拝所に着くと、大司祭なる者に出迎えられた。“救い主”というのは、シャーク教団の間に伝わる救世主のようなものらしく、伝えられた容貌が僕にそっくりだということで彼らは僕をそう呼んでいる。

以前、預かった手紙の件…読めなかったんだけど…を伝えると、大司祭は改めて手紙の要件を僕に伝える。

 



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「なんとシャーク様が、大病を患っておられるのです!」

 

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「…なるほど」

竜姫亭に戻った僕は、プロメスにコトの顛末を伝えた。本当は精霊神に…ということだったが、さすがに神様に知り合いはいない。

「それで、シャーク様というだけあって、サメなんでしたっけ?」

いや、エイだけどね…

「まぁ、似たようなものです。問題はないでしょう」

そうかなぁ…

「ともかく、軟骨魚の類に効く薬は作れます。ですが…」

プロメスが言うには、材料もあってすぐ作れるらしいのだが、加工するためのパワーが足りないのだと言う。

「雷のデモン…“ユピテル”を捕まえて下さい」

そのデモンの力があれば、薬を作ることができるようだ。もとよりデモン討伐は僕の仕事だ。任せてくれ。

「お願いします…グリモダール城で今まさに、新たな神が生まれようとしています。なんとか、大事にしてあげたいので…」

 

プロメスはそう言って、目を伏せた。

 

   −つづく−

 


情報量が多い…!

まぁ、ある程度必須イベントなんで避けて通れんのよねぇ…ただ、あんまり長々とイベントシーン書き写すのも、リプレイじゃなくね?って気もするし(まぁ“風”なんだけど)。

メンバーの口調が錯綜してますが、そろそろ確定させます。