炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

【ARCHAIC ACTION】シーン7

 臨獣フリー拳のミノが目的地に着地したのと、ジャンたちがその場に到着したのは、ほぼ同時だった。
「……ふむ、追いつかれてしまいましたか」
「逃がさねえぞ、ノミ野郎!」
 ジャンの叫びに気圧されることなく、ミノは臨気を練り無数の針を生み出す。
「仕方ありませんねぇ…。大命の邪魔になるというのであれば、あなた方を始末してからに致しましょうッ!」
 ミノのその声を号令に、リンギ・吸血針がジャンたちをめがけて飛ぶ。

「「「ビースト・オン!!!」」」

 雄叫びと同時に散開する。針が地面に突き刺さるのを尻目に、戦装束をまとった3人の拳士が躍り出た。
「ハッ!!」
 いの一番に仕掛けたのはゲキイエローことランだ。ゲキトンファー・ロングバトンの先端が、衝撃をともにミノを狙う。
「っほゥ!」
 が、ミノは高く跳び上がり、それを回避した。
「昇昇舞!」
 ゲキブルー・レツが二枚のゲキファンを用いて飛翔し、空中のミノめがけて扇の刃を繰り出した。
「なんの! 吸血針乱射!!」
 対し、ミノが再び吸血針を放つ。
「くっ!」
 ゲキファンでなんとかいなすレツだったが、そのわずかな隙を縫い、ミノは降下していた。
「砕けなさい…リンギ・大爆脚!」
 その真下にはゲキレッド…ジャンの姿。
「ジャン、避けろ!!!」
 レツの声と同時に、ジャンが身をかわす。刹那、爆音と衝撃が地面を揺らした。ミノの禍々しいまでに強靭な足腰が、ただのとび蹴りではなしえない破壊力を伴ったのだ。
「ふむ…細かく狙いを定めにくいのが、このワザの美しくないところですねェ…」
 しからば、と呟き、ミノが再び跳躍をしかけた。
「ヤツが宙に浮いたときがチャンスだ!」
「三方向から一気に攻めましょう!」
 ランとレツの指示が飛ぶ。やがて、ミノの体が跳躍のピークに達した。
「今だ!」
 トライアングルに散らばった3人が、激気を練り、構える。
「ゲキワザ・瞬瞬弾!」「転転弾!」「咆咆弾!」
 各々の激気が、それぞれ黄色いチーター、青いジャガー、赤いタイガーを象り、ミノを襲う。
「邪魔を、しないでいただきましょう!」
 唸る激気の塊をものともせず、どころかミノはそれを蹴り飛ばし、さらに跳躍して見せた。
「なっ…」
「踏み台にした!?」
 驚愕に目を見開くランをよそに、ミノは余裕の笑みすら浮かべてみせる。
「ホホホ…さて、一度に沈めましょうか…リンギ・超爆脚!!!」
 強烈な臨気の奔流が、空気を切り裂いた。


  -つづく-


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 トライアングルたちの様子もちゃんと書かねば、ってなわけで。
 次回はリュウVSメレを再開だぜー

http://webclap.simplecgi.com/clap.php?id=homurabe
 ↑web拍手ですねぇ…ホホホ。カチッと推していただければ臨獣殿のためにもなるのですよ(マジでか