炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

仮面ライダーBLOOD:第3幕/序幕

「……」
「……」

 帰路に着く、男二人。

 そのどちらもが、無言であった。


 ひとりは、信じられない光景を見た驚きに。

 もうひとりは…信じられない光景を見せてしまった悔やみに。


(恐れて…いるんだろうな)

 当然だろう。

 目の前で異形の戦いを見せ付けられた挙句、その異形が自分だったのだから。

 仮に自分が…エイジがその立場なら、恐慌していただろう。


 だが、彼は……達也はそうしない。

 驚きを通り越してしまったのか、見てみぬ振りをしているのか、それはエイジには分からないが。


「…達也。その…」
「うお、もうこんな時間か…結花が心配してるぜこりゃ。ちょっと走ンぞ。あいつ泣かせたら飯抜きにさせられるからな」

 からからと笑いながら駆け出す。

「え? あ、お、おい!」

 それを追ってエイジも走る。彼の行動の真意は、エイジに対する気遣いか、はたまた一種の現実逃避なのか。

(話さなきゃ……いけないよな)

 たとえそれが、彼に拒絶される原因となったとしても。

 記憶のない自身を“友”と呼んでくれた達也に対する、それは一種のけじめだ。


 …エイジはそう思い、足を早めた。




   ―――そのき血を炎と燃やせ、『正義』の名の下に!



   仮面ライダーBLOOD-MASKED RIDER BLOOD-
   第3幕:戦闘意義と変身腰帯<タタカウリユウ ト ヘンシンベルト>



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 早くもサブタイのネタが尽きて来た件(ぉ

 今回でようやく、“変身”が可能になる予定。はてさて。