炎部さんちのアーカイブス あるいは永遠的日誌Ver.3

日々是モノカキの戯言・駄文の吹き溜まり

スーパー特撮大戦200X:第3話/アバンタイトル


 アミーゴで待っていた本郷と立花は、エイジたちが連れてきた男女……タクマとサキに出会う。事情を知った本郷たちは、快く二人を迎え入れ、ここに二組目の居候が誕生することと相成った。

「いやぁ、しかしすごいもんだなぁ……こんな小さな店の旧式のパソコンであっという間に情報収集かぁ」

 現在の地球の状況を知りたがっていたタクマたちに事務所のパソコンを提供すると、サキがものすごい勢いでネットワークにアクセスし、大体の情報を仕入れてきた。その手際には立花も本郷たちも感心しきりだ。

「そういえば、本郷さんの方はどうだったの?」
「ああ……こっちもちゃんと片はついてる。それに、心強い味方も増えたんだ」

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 エイジたちと別行動をとった本郷は、消息を絶っていたウルトラ警備隊員と接触することができたが、その隊員……フルハシとソガは、ショッカー怪人・蝙蝠男の意識コントロールヴィールスによって操られてしまっていた。
 激闘の末、蝙蝠男を撃破した本郷は、ちょうど現場に駆けつけたウルトラ警備隊の協力を得て、蝙蝠男の体組織から血清を作り出し、フルハシとソガを正気に戻すことに成功した。

 そして、ウルトラ警備隊隊長のキリヤマを通じ、上位組織である地球防衛軍・TDFに、自らの体の秘密と、ショッカーの暗躍を伝え、協力を仰いだのだ。

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「……もっとも、TDFとしては俺たちの戦いに介入はできないと言われたんだがな」
「えっ、どうしてですか?」

 エイジの問いに、代わりに応えたのはタクマであった。

「それはそうだろうな。TDFは“地球外生命体”の勢力に対してのみ、その力を行使することができる。だがショッカーは、あれだけの技術や、悪魔のような目的を持っているとはいえ、もともとは地球上の生命体だからな」
「へえ。宇宙から戻ってきたって割りにゃ、ずいぶんとTDFについて詳しいんだな?」
「あ、いや……まあ」

 立花の言葉に、少々狼狽するタクマ。

「そうだ。たとえ改造人間であろうとも、同胞……即ち地球生まれに銃口は向けられない。それが、TDFの見解だ」

 だが、彼らもショッカーに危機感を持ってはくれていた。

 TDFは表立っての協力こそできないが、現用兵器を扱える防衛隊員を数名と、情報や資金提供を約束してくれたのだ。

「他にも、FBIからショッカーについて詳しい人物を派遣してくれるとのことだ」
FBIから?」
「ああ、ショッカーは世界規模で暗躍しているようだ」

 ぞっとせんな。とタクマが肩をすくめた。



    スーパー特撮大戦200X/CRISES_OF_NAAGER

    第3話:恐怖の新人類





 非公式ノベライズシリーズも第3話へ。

 ベースがある分、ただの二次創作よりペースは速くできるのが利点っちゃ利点かな。
 あんまり剥離はさせられないけども。


 さて、エピソードタイトルに反して新人類のシの字も出てこないですが、今回のアバンタイトルは、原典における第2話「ショッカーの陰謀」のダイジェスト紹介みたいなもんですね。
 前回は本郷さんに別行動をとってもらっていたので、その説明というか補完というか。

 TDFと言う単語もなるべく早めに本編に出しておきたかったのです。主人公たちやナガーとはまた異なるオリジナル勢力についても出しておきたいですからねぇ。
 もっとも、彼ら彼女らについては、次回以降に「閑話」として出す形になると思いますが。