達也とともにダイモンガレージに“帰ってきた”エイジを待っていたのは、少し涙目になった結花であった。
有無を言わせずエイジを正座させると、小一時間にわたりお説教を繰り広げた。
かなり心配していたらしい。エイジが謝ると、涙を拭いた結花が笑顔で許してくれた。
有無を言わせずエイジを正座させると、小一時間にわたりお説教を繰り広げた。
かなり心配していたらしい。エイジが謝ると、涙を拭いた結花が笑顔で許してくれた。
その夜は、友達にして、新たな同居人となったエイジの歓迎会が開かれ、達也がフル回転でその料理の腕を披露し、結花はエイジを質問詰めしながら、賑やかにも穏やかに時が過ぎていった。
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そして、翌日である。
結花の提案で、エイジの日用品を買うことになり、二人でホームセンターに出かけることとなった。達也は物置と化していた空き部屋を整理する、ということで留守番だ。
“ああ見えて結花はそそっかしいからな、ケガとかしねえように見といてくれな”
“もーっ、私そこまでお子様じゃないよぉ!”
“もーっ、私そこまでお子様じゃないよぉ!”
出掛けの兄妹のやりとりを思い出し、エイジが軽く噴出す。
「…なに?」
「いや…」
「いや…」
咳払いするエイジに、結花がにやりと微笑む。
「思い出し笑いするひとって、えっちいらしいですよ?」
「嘘!?」
「さぁ、どーでしょ」
クスクス笑う結花だった。
「思い出し笑いするひとって、えっちいらしいですよ?」
「嘘!?」
「さぁ、どーでしょ」
クスクス笑う結花だった。
*
「えーと…歯ブラシ買った、マグカップ買った、お箸買った……それから…」
楽しそうにカートを押しながら、結花が指折り数える。
「あ、そうそう。枕もね!」
お布団はあるけど、枕は自分に合ったものがいいもんね~
と言って、結花はころころと笑う。
と言って、結花はころころと笑う。
―――その笑顔を、守りたい。
エイジが、心からそう思った。
エイジが、心からそう思った。
*
「あんまり大荷物にならなかったね」
「まぁ、細かいところは気付いたときに買い足せばいい」
「まぁ、細かいところは気付いたときに買い足せばいい」
それでも大きく膨らんだビニール袋をさげ、二人が帰路に着く。
……と、自分たちに向けられる視線を感じ、エイジが気配を周囲に飛ばす。
「ん?」
自分の斜め後、木陰から舐めるような、まとわりつくような視線。
振り返らなくても解る。
これが、自分を視ているものだということ。
そして、限りなく殺意に近い害意をもっていること。
振り返らなくても解る。
これが、自分を視ているものだということ。
そして、限りなく殺意に近い害意をもっていること。
「……結花ちゃん」
「はい?」
きょとんとする彼女に、持っていたビニール袋を手渡す。
「はい?」
きょとんとする彼女に、持っていたビニール袋を手渡す。
「ごめん、ちょっと急用ができて…先に帰っててもらっていいかな?」
「え? いいですけど…?」
訝しげな視線を向ける彼女に、エイジは努めて明るく笑う。
「ちゃんと夕飯までには戻るからさ」
「絶対ですよ? こないだみたいに、いなくなったりしないでくださいね?」
「…ああ、約束する」
しっかりと頷くエイジ。と、結花が小指を差し出す。
「指切りしてください」
「……ん」
結花の細い小指に、エイジの小指が絡まる。
「え? いいですけど…?」
訝しげな視線を向ける彼女に、エイジは努めて明るく笑う。
「ちゃんと夕飯までには戻るからさ」
「絶対ですよ? こないだみたいに、いなくなったりしないでくださいね?」
「…ああ、約束する」
しっかりと頷くエイジ。と、結花が小指を差し出す。
「指切りしてください」
「……ん」
結花の細い小指に、エイジの小指が絡まる。
ゆーびきーりげーんまん うそつーいたーらはーりせんぼんのーます ゆびきった!
「…じゃ、絶対帰ってきてくださいね」
それだけ言って、結花が小走りに去っていった。
次第に小さくなる背中を見送り、やがて見えなくなったのを確認する。
「……俺に用があるんだろう? 場所を変えようか」
呟くようにそう言って、エイジが反対方向へ足早に歩き出した。
-つづく-
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なんか結花を久しぶりに書いたらみょうに子供っぽくなってるw
一応、中学生~高校生くらいのイメージで書いてますが。
一応、中学生~高校生くらいのイメージで書いてますが。
…って、中~高って結構開きあるよな(滝汗
蟷螂の女性怪人って、なんというか…そこはかとなくエロい気がする(何
(初出:2009年08月06日06:25 mixi日記)